なかなか時間が取れないのだが何とか通っている、阿佐ヶ谷ラピュタ『悪女礼賛~スクリーンの妖花たち』。
http://www.laputa-jp.com/laputa/main/index.html#2
『二匹の雌犬』は以前レビューしたが、それ以降に観たのは『悪の階段』、
『可愛い悪女 殺しの前にくちづけを』、
『果てしなき欲望』、『地獄の饗宴』の4本。
『悪の階段』はベタな展開ながらもまさに和製フィルム・ノワールってやつ。
強奪した四千万を巡る四人の男と一人の女(団怜子)の裏のかきあい。
若い頃の山崎努の悪っぷりがいい。多分、丸尾末広がマンガのモデルに使ってる気がする。
更には悪魔的な匂いをぶんぶん発している西村晃がすごい(知ってるよね?「水戸黄門」さまですよ!)。
『可愛い悪女』は范文雀主演のオトナコドモ映画というか2時間サスペンスというか、要は当時のアイドル映画。
范文雀さんは上戸彩さんに似ていると思う。共演はウルトラセブン変身前のモロボシ・ダンのひと。
『果てしなき欲望』は今村昌平監督作品。
時価六千万のモルヒネを発掘するため、四人の男と一人の女(渡辺美佐子)がトンネルを掘りすすむ話。
殿山泰司のダメオヤジっぷりがいい。渡辺美佐子は初めて観たが、なんとなく椎名林檎っぽい。そしてここにも極悪のキーマン・西村晃。
『地獄の饗宴』は岡本喜八監督。
主演の三橋達也&団怜子は当時の「伊達男」と「いい女」の象徴か。「イケメン」とか「アゲハ」ではない。
(団さんはあまりにも昭和的すぎて、平成においては被る人が見当たらないが)
売春斡旋屋(三橋)が一本のフィルムを現像したことから始まる岡本流ノワールもの。
しかし佐藤慶がヤクザをやると本物にしか見えない。なかなかロッキンなラスト。
まだまだ観たい作品、観れなかった作品もあるが、時間的に厳しくなって参りました。
こういうのを楽しめているうちは大丈夫だと思う。モノクロ画面の豊穣なこと!
上映時間90分、CGもないけど、面白い映画は作れる。
『プライベート・ライアン』観てたら・・・・やっぱり途中で寝た。もう、長い映画キライ。「映画は三倍速!」という立派な意見もあり。
「長い話にオチはない」と中谷彰宏先生も仰っているぜ!
(この人のことはまた後日。ぷぷぷ)
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