8月も本日でおしまいですが、今年の夏はレゲエであった。といっても別に三木道三にハマッていたわけではない。
ルーツ・ロック・レゲエである。ピーター・トッシュの『解禁せよ』のジャケットに「うわ」と思ったあたりがとっかかりで、別にこの俺様がジャメイカーン!とかトロピカーナ!とかのノリでキャッキャッしていたわけではない。
今まで手付かずのジャンルだったのだが、ジョー・ストラマーやジョン・ライドンの感覚にようやく共有できるようになったというか。
クラッシュは『ポリスとコソ泥』『プレジャー・ドロップ』などのカバーを残しているし、ライドンはレゲエフリークを公言している。ストラングラーズは最強のパンク・レゲエ『ナイスン・スリッジー』を残しているし、セルジュ・ゲンスブールもレゲエのアルバムを発表している。スリッツやスペシャルズや初期ポリスもレゲエの影響大であり、思えばいくらでも入り口はあった。
パンクとレゲエは舎弟と兄貴分みたいな関係でなんである。
さらにレゲエの中古市場がかなりお安いものだから、スティール・パルス、バーニング・スピア、カルチャー、アスワド、サントラ『ロッカーズ』『ハーダー・ゼイ・カム』、ホワイトレゲエのUB40やニューエイジ・ステッパーズなど、平均600円くらいで入手。最近すうさい堂のBGMはレゲエばっかりです。
和製レゲエの最高峰はPANTA&HALの『つれなのふりや』だろうか。
ボブ・マーリー&ウェイラーズに関しては、ほとんどの人がベストから入っていくと思うのだけど、どうもマイルドに編集されているので、ロッカーとしての彼のカッコよさがあまり伝えられていない気がするのである。
歴史的名盤とされる『LIVE!』もウェットすぎて好きじゃない。「ノー・ウーマン・ノー・クライ」で湧き上がる大合唱とか。スタジオ版での「小品」というくらいの感じがちょうどいい。
全部聴いたわけじゃないけど、オリジナルを追っていくのがいいと思う。さすがにボブ・マーリーは視点がシビアなので『キャッチ・ア・ファイイヤー』『ナッティ・ドレッド』『ラスタマン・バイブレーション』などは、とてもひゃっこい感覚でクールダウンさせてくれる。『バーニン』はトロピカル多いよね。
アイルランドのパンクバンド、スティッフ・リトル・フィンガーズには『ジョニー・ワズ』の名カバーがある。鳥肌もんである。
あとこれは自慢していいと思うぽよなのだが、ブリティッシュ・レゲエの名盤、マトゥンビのファースト『セブン・シールズ(七つの封印)』も持ってるのである。日本のみのCD化ですでに廃盤、アマゾンにも出品されていないといレアもの。ちょっと高かったです。
レゲエを超えたスピリチュアルかつポップな内容で、自分なんかが持っていていいのかしらとも思うけど、部屋を真っ暗にして聴きたいような、なんつーかすごい音楽。
実は内田裕也主演の『餌食』でガンガン流れていたのがこのバンド。裕也氏も当時、これ聴いてぶっとんだんだな。
動画サイトにも数曲アップされているので、ポピュラーに関してはこの世にどレア音源なんてほとんどなくなってしまったけど、パソコンじゃなくて自分のプレイヤーで聴きたいかどうか、というところが重要。
音楽とは手に取れるもんである。
ラスタファリズムの背景とか全然わからないが、70年代、パンクとともに世界中を瞠目させたレベル・ミュージックがレゲエ。生粋のレゲエファンとはまるで違う捉え方をしていると思いますが、何にせよ自分、パンク上がりなんで。っていうかまだ上がってないんで。
ところでやっぱり大麻は解禁しちゃダメだと思う。特に車社会とは相容れないということを、先日の脱法ハーブの事件が証明している。
Don't LEGALIZE IT.
調子に乗って五枚も貼っちった。あとで自分が見たいんである。