別にメジャーを否定しているわけではないのだけんども、個人の尺度なんてたかが知れてるもんで、特に映画なんてのは二時間近くつきあうわけだから、あまり自分の感性と乖離している作品はちょっと手が出ない。要するにキラキラしてるものが苦手なんである。壮大なファンタジー、つまりハリーポッターとかスターウォーズとか、僕にはまだ早い。
ホラーが好きなのも、きっと設定が日常だからだと思う。あと、面白かろうがつまらなかろうがそれなりに楽しめるジャンルなので、鑑賞が楽ちん。
ギリギリ『ロボコップ』はアリ。あれは実は、かなりエグいんですよ。レイプ未遂犯の股間を射撃しちゃったりとか(未遂ですよ、未遂!)。ブラックユーモア精神に溢れるラストには笑ったね。
というわけで、もうすぐなくなってしまうバウスシアターでリメイク版を観てきたのだが、最初から爽快なヒーローアクションだと思ってないから、なかなか面白かった。
犯罪防止用の警護ロボットを製作しているオムニ社。これを広めようとするだが、いかんせんロボットで心がないもんだから、平気で子供も殺しちゃう。世論も冷たい。そんな折、うまいタイミングで瀕死の重傷を負った刑事が担ぎこまれ、ロボコップとして再生させられる。心を持ったロボット警官の誕生。
彼らの目的はロボコップをヒーローとして世間に認識させ、政治的に有利に利用すること。
ロボットが主人公とはいえ、人間ドラマが生臭い。
ロボコップの中身は首と右手と肺だけの「三点盛り」。悪趣味ですね。
オムニ社の社長がマイケル・キートン。この人は初代バットマンですね。バットマンvsロボコップという裏構図。
思想的に偏りまくったテレビキャスターをサミュエル亭ジャクソン師匠が嬉々として演じており、また、おいしい役どころ。
黒いロボコップに賛否両論のようだが、いいじゃないですか、ハカイダーみたいで。
個人的に最も盛り上がったのは映画のラストで、ザ・クラッシュの『アイ・フォート・ザ・ロウ』が流れたことだったりする。
「おれは法律と戦って/法律が勝った」
※3月29日(土)は短編映画撮影のため、休業させて頂きます。
吉祥寺のどこかで何匹かのゾンビがうろうろしているかも知れません。