そして爆音終わって直後、『アウトレイジ』初日のレイトに行ってきたのであった(バウス!)。
「極悪非道」というタイトルなだけあって、見事に悪人しか出てこない。
『ソナチネ』にあったような叙情は今回、一切ございません。常連俳優もすべて削除。
その分勢いを得た暴力描写は凄まじく、歯の治療中の相手を襲い治療用のドリルで口の中をメチャクチャに掻き回すわ、耳の穴に棒を突っ込むわ、密売人の中華屋の親父の指は飛ばすわ、カッターで「指詰めろ」と迫るわで、「バイオレンスのキタノ」が大復活。
イキのいい暴力装置の椎名桔平も良かったが、インテリヤクザの加瀬亮に萌え、であった。
ビートたけしは登場人物のうちの一人という感じで、定例化してきた「破滅するかっこいいヤクザ」のイメージを自ら壊している。
テレビドラマで大活躍のあの人たちも、ワルだ、悪だ、極悪だ。
任侠道という看板でも掲げないと収まりがつかないくらい、本当のヤクザ社会というのは汚いんだろうなー、と思う。
『カイジ』に、「いい人がヤクザなんかやるわけねえだろ」みたいなセリフがあった気がする。
しかしながらプロの暴力使いである彼らがスクリーン内のキャラクターとして登場するとき、それは生き生きと映えるんである。
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