近頃私は忍者マンガブーム♪というわけで、白土三平『サスケ』を全巻読了。
ようつべにアニメ主題歌があった。http://www.youtube.com/watch?v=V9h7fmy20D0&feature=related超クール。ダウンタウンがこんな感じの曲をパロってましたね。
これもかなりシリアスな印象があったけれども、原作はもう、本当にハードコア。
初期は溌剌とした少年忍者の成長を描く、みたいなノリで正直「つまんないかも」と思ってたが、スプラッター度が増していくとともに作品の重みもどんどん増し、『カムイ伝』的な階級闘争の世界へ。
白土先生はこうじゃないと。残酷描写、という表現の必然性がそこにある。
それにしてもラストの救いようの無さには唖然。最初から読んでいた少年読者を奈落の底に叩き落すような冷酷さ。アンハッピーの極致。それと同時に、当時の少年漫画における懐の広さも感じる。
悪い奴はそれなりにやっつけられていくが、「義」をもった側がハッピーになるかというと全然そうじゃない、という白土イズム。要するに「現実」ってやつ。今のJ-popが標榜する「夢は必ずかなうんだ~♪」的なおためごかしとは真逆の提示。そして、吉祥寺の町で歌ってる連中はそんなんばっかである。「そのまんま」ってのは表現としてまったく努力を要していない、ということ。サスケ読め。
まあでも、基本的にあくまでも「等身大」であれば、ほとんどの夢って叶うんじゃないかい?このおれですらそうだもの。ただそれをでかい声で言っちゃあ、ダメなんだがな。
呼び寄せられない人はきっと「覚悟」が足りないんですよ。あるいはそいつの持ってるカードが「ブタ」なんだな。
そういう場合はなるべく早めにシャッフルしたほうがいい。
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