うちだけの話だとは思うんですが、いまだにデータハウスの『危ない1号』関連の書籍は人気がある。「鬼畜系ブーム」からもう15年くらい経つというのに。
ユースカルチャーの需要として、何年経ってもきわどいものが求められているということなのであろう。
いまはネットを開けばグロ画像はゴロゴロしていて誰でも閲覧できるが、そういったものを書籍化してみせた当時の出版物としては衝撃的だったのだ。
編集のA氏が自殺したりY氏がほとんど廃人になったりと、ノンフィクションとしても業が深い。
まあ、世の中美しいものだけで出来上がってるわけじゃないからな。
ドラッグってやつも精神と肉体を蝕むという意味ではもちろん悪なのだが、「ドラッグがある世界」と「ない世界」はどちらが豊穣かというと、これはもう前者なのだ。
キース・リチャーズやジョニー・サンダースの危険な美しさは、やっぱり「ロックンロール・マナーとしてのドラッグ嗜好」に起因するのだ。
それはもー、ジャンキーどものどうしょうもなさがある意味、ロッカーとしての誠実さというかリアルだったりするんで、良し悪しの問題ではないのだ。
「薬物天国」の南米と、「薬物犯罪は死刑なのだ」ということで日本人も吊るされた中国、どちらに住みたいか?と問われても「んーと、ダークゾーンの日本でいいです」と答える自分は、煙草も吸わないスーパークリーンです。
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