もともとテクノまわりの人だったからなあというのが最初の印象。なのだが、自分の好きなサブカルまわりの人の隣にはいつも彼がいた、と思うとちょいと切ない気もする。
さらにはサブカルと大メジャーを自由に行き来できるという特殊な枠。この枠の持ち主はピ・エールタキ以外、他に思いつかない。サブカル出身成功者のロールモデルだったのになあ、と思うのである。
少し前にはア・スカリョーの逮捕劇があったが完全に他人事であったし、彼は純粋なミュージシャンだったので激震も音楽業界のみで済んだ。
ところが今回は映画、ドラマ、テレビ、ゲームなど多岐に渡っての活躍中ゆえ、なかなかえらいことになってしもうた。
親分がうるさいディズニーや(こんなすごい仕事をやってるとは知らなかった)スポンサー第一のCMやメインホスト番組は仕方がないかもしれないけど、電気グルーヴのCD回収をはじめ自主規制が始まっている。タッキュウ氏のソロライブ中止とか関係なくないか?
そもそも「皆様に多大なご迷惑をおかけしました」というお題目がおかしい。作品のファンにとって「多大なご迷惑」そのものがCD回収、ドラマの放映中止や配信中止、映画の公開中止なのである。出演者の一人がなにをやらかそうが、観たいものは観たいに決まってる。
自分の趣味にによせて考えれば一人の出演者の不祥事により『アウトレイジ最終章』や『弧狼の血』がお蔵入りになるということだ。こんなアホらしいことがおこっていいわけがない(まあ「最終章」はイマイチでしたが)。
まさかとは思うが大傑作『凶悪』までもが葬られるようなことがあれば、これはもう焚書に近い。大迷惑だ。
違法な薬物を使用した者は犯罪者ではなく、治療過程も考えれば「過ちをおかした者」ととらえるべきである。(田代まさし最大の犯罪はやはり「盗撮」なのである。なぜならちゃんと被害者が存在するから)
テレビなんかは使い捨てかもしれないが、彼を復帰させたいのならばこれ以上無駄な自主規制の連鎖を起こさせないこと。
復帰枠は電グルファンや吉田豪大先生がつくって待っていてくれるだろうから、きっと大丈夫。