てれびってものをまったく見ないので、パソコンの動画に飽きるとDVDなどを借りているわけですが、今週はなんと映画四本観たズラ。せっかくなので記しておくギャー。
『ヤッターマン』
アニメの実写版としてはなかなかのもんではないでしょうか。要するに子供番組の世界観で大人の話をしているんである。元ネタのアニメが実はアダルトな匂いぷんぷんだったりする。
ドロンジョとボヤッキーの関係性、ドロンジョとヤッターマン1号の恋愛感情、に嫉妬する2号、ドロンジョを「おれの女」扱いするドクロべえ、そこいらへんにはあんまり汲みしないトンズラー。
フカキョンのドロンジョ様ばかり取り沙汰されるのだが、白眉は生瀬勝久のボヤッキーじゃないでしょうか(相当好きだろう?この役)。
確かにフカドロもいいいんですけど、ほかにも誰かいたんじゃないのという気がしなくもない(もともと候補は土屋アンナだったらしい)。
ダンスのシーンがもっさいです。この子は運動神経ないんだなっちうのが一発でわかる。
「ありがとう、ヤッターマン2号さん」
「あ、たしかに2号なんだけど、『さん』はいらないから!」
「・・・・子供はわかんなくていいよ」
っていう会話に大人は笑ったと思う。
三池崇史監督はどんどん職人化してきた。
なんだかんだで主役はドロンジョ様の「谷間」と純情である。ドロボーだって普通の女の子。なんかフランスとかで人気が出そうだよな・・・・。
『肉体の門』
鈴木清順監督。戦後「パンパン」のアジトに、野獣・宍戸錠が転がり込んでくるという話。
それぞれのパンパンに赤・緑・黄色・紫とイメージカラーが配色されており、ゴレンジャーみたいである。
その日を生き抜くためには体も売ればタタキもやる。「商売抜き」で寝た仲間には凄惨なリンチが待っている。
モテモテジョーの好物は「パイナップルの缶詰」。野川由美子さんのヌードが拝める。
『処刑遊戯』
松田優作の遊戯シリーズ第三弾。一番シリアスです。共演した「りりィ」のハスキーな声が印象に残る。
標的の殺し屋と優作、「どこかで会ったかね?」「生まれる前に一度」「ずいぶん記憶力がいいんだな」みたいな会話をしとります。
唯一のギャグは、時計屋のおぼこい女子に優作が「最も危険が、危ないよ」と言って立ち去るシーン。
『スネーク・フライト』
原題は「へびがいるひこうき」。このタイトルを聞いて「クールだ。じゃあ出る」と主演したサミュエル・L・ジャクソンが偉い。
自分の殺しの現場を見られてしまったマフィアがその証人を亡き者にしようと、彼を護送するハワイ行きの飛行機内に「毒ヘビをめいっぱい」撒くんである。同行するのはFBIのサミュエル捜査官。
爆破すればいんじゃね?とかのまっとうな疑問はまあ待て。この際置いとけ。
やっぱ「ひこうきにはへびがいっぱい」だろうと。その「絵」が撮りたいんだから。重量オーバーであろうアナコンダに対して「どやって税関通ったん?」とか言うのはやっぱし野暮天。せっかく人を殺害するために登場するんですから。
レイの花にフェロモンを撒いたからヘビが襲ってくるのだとか、細かい辻褄はちゃんと合ってるからいんじゃね?ということで、ノリノリで鑑賞しよう。
バカップルはファック中に殺され、人気者のラッパーは威張り散らし、日系人のカンフー使いはほぼバリエーションのためだけに登場し、サミュエル兄いは後半逆ギレしてとんでもない行動を取る。
そして観客全員、「マジすか?」の嵐必至の大オチが待っているB級アクションの逸品。本来なら劇場で観るべきであった。
これが好きなら、バスジャックされた乗客の中に宝石強盗・不倫カップル・チンドン屋などが居合わせ、運転手は心臓発作で死亡(!)、さあどうする?バスは暴走だ!という70年代東映の大傑作『狂った野獣』もおすすめ。
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