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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

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童貞映画二題



先日は体調を崩して一日寝ていましたが、いくつになってもこの無為な時間はなかなかよいもので。
三鷹武蔵野ケーブルテレビですうさい堂が放送されたDVDが送られてきたので見てみたが、なんとも客観的に自分って気持ち悪い。無為である。
無為なのでツタヤ100円セールで借りてきた映画を観ていた。

『おっぱいバレー』。
ダメなバレー部が試合に勝てば顧問の先生がおっぱいを見せてくれる約束をしてくれたので俺たちがんばる!という内容をよくぞなかなか甘酸っぱく作品化したと思う。
ただ、主演が綾瀬はるかさんでなければ手をつけていないであろうと思われるので、そこが問題っちゃあ問題。悪くないっすよ。

といった感じでさくっと流しつつ、増村保造監督の『盲獣』(1969)。
これは原作の江戸川乱歩本人が「ひどいエログロ」と無為な発言をしていて、なかなか素敵にヒドイ小説ですが、この映画はなかなかでございます。
まず主演の緑魔子がすげえ美人。今風美人。ベストオブ魔子。
ヌードモデルとして活躍するマコを自宅のアトリエで女体パーツのオブジェをつくり続けている視覚障害者(童貞)・船越英二が誘拐、僕の「触覚芸術」のモデルになってくれ、とせがむ。もちろん監禁で。
大小さまざまな手足・パイオツ・ツーケーのパーツ別オブジェが続々と現れるシーンは、なかなか悪趣味で痛快。
ここで原作にないキャラが登場。白い割烹着のおばちゃん、つまり「盲獣」のおかんである。
「あたしゃ息子のためならなんだってするよ!」と逃亡しかけたマコを長ネギ入りのカゴを持ったままでがっつりキャッチ。おれはこのシーンで爆笑した。
滅多なことでは逃げられぬと悟ったマコは色仕掛けを開始。「あなた、女を知らないんでしょう?女って、とってもいいものなのよ~」。
それを見て嫉妬にかられたおかんはマコを逃亡させようと画策。
ところがエイジにばれてしまい、すったもんだの挙句、おかんを殺してしまう。火事場の童貞力。
怒ったエイジは「もう二度とお前をはなすもんかあ!」と暗いアトリエに幽閉し、二人でエロいことばっかりしているうちに徐々にマコの視力が衰えてくる。
「あなたに愛を感じているの!」とマコからコクられたのを契機に「触覚の世界」に溺れたふたりは、噛む、縛る、ムチる、刺すの変態三昧。
更なる刺激を求め、ラストは満を持してマコからの「手を切って!」「脚を切って!」の超過劇リクエストに「出刃包丁とトンカチ」で応えるエイジ!マコの手足が切断されるたび、石膏の手足もボトリと落ちる。血は見せない。今の監督だともっとストレートな表現をするのだろうが。
わかばマークがいきなり改造車で高速に出てはいけません、という教訓も少しある。いや、ない。

といった感じで完全にネタバレなのだが、ちゃらけた文章に騙されたと思って鑑賞してみれば、猟奇ロマンとか、昭和モダニズムとか、アングラ演劇空間とか、おかんと割烹着とか、いろいろ堪能できると思います。
しかし船越英二って、自分の世代的には『熱中時代』の校長先生役が思い浮かぶのだが、レベルの高い変態役者でもあったわけで。それにしても緑魔子さんが美人。目で殺された。

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