忍者ブログ

すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

【すうさい堂最新情報/極私的ツイッタァ】 ■■ 2017年10月13日(金)13時より移転オープンしました。■吉祥寺本町1-29-5 サンスクエア吉祥寺201 ■0422-27-2549 ■土/日/祝日のみ営業

内田裕也が逝く



内田裕也氏が亡くなった。なんだかんだで最後まで気になる人であった。芸能界においても功罪あると思うし、思想的にはマフィアみたいだったかもしれないし、悪人か善人かといえば確実に悪人側であろうが、「面白い」人であったことは間違いない。
矢沢永吉と比べればよくわかる。矢沢氏はボーカリスト、作曲家、ビジネスマンとしても超一流で、ヤンキー諸氏が「あーゆーのになりたい」と憧れを抱くのは理解できる。ルックスだってカッコいいし、いい年のとり方をしている。
転じて裕也氏(これで統一)は、いわゆる歌唱力は「・・・・」であり(個人的にはめっちゃ好きなボーカリストなのだが)、ヒット曲は一曲もなく、ボスとして君臨していたわりには金持ちそうなイメージもない。
で、(長髪ハゲ以降の)あのルックス。誰も憧れない。真似もできない。したくない。
永ちゃんのはっちゃけはミュージシャン/ビジネスマンとしてちゃんと着地していくのだが、裕也氏の場合、着地点が本当にわからない。
大震災の被害を受けた石巻市でボランテイア活動(「石巻はロックンロールと読めるから縁がある」という理由が素晴らしい)を行った数日後、愛人を脅して逮捕されるという事件。ある意味ですごいバランス感覚。ドラえもんと魔太郎が同居している藤子ランドみたいな精神構造である。
コートにやたらバッジをつけ「中世の騎士風に」方膝をついて謝罪した記者会見も最高。

日本ロック黎明期の立役者だったことは間違いない。結局芸能として消費されたグループサウンズを目にしたあと、日本で本格的なロックグループを作る、という意気込みで「内田裕也とフラワーズ」を結成し『チャレンジ!』(69年)をリリース。
これ、名盤です。ジャケットも最高。



ジャニス・ジョプリンなどの洋楽カバーが中心なのだが、オリジナルのジョプリンさんは歌唱が情念すぎて自分は少々苦手なので、こっちのほうが好き。なぜなら声のベースにかわいらしさがあるから。
そしてこのアルバムでの裕也氏なのだが、「なんにもしていない」のである。もちろんライブではタンバリンも叩いただろうし、プロデューサー的な役割もあるであろうし、なによりこの当時は「内田裕也」が誰よりもネームバリューがあったゆえの「内田裕也とフラワーズ」なのだ。
音楽的にはツワモノばかりの中で「オレはなにもしない」という選択は潔い。とにかくカバーでも洋楽レベルの演奏ができるバンドを作るということが第一だったのであろう。日本語のオリジナルを標榜するはっぴぃえんどと対立する経緯も、歴史のひとコマである。
ボーナストラックで数曲が収録された中に裕也氏の歌う『ファイブ・フット・ワン』がある。原点にしてまったく変わらない歌唱。しかしドアーズの曲の中でこれをカバーするセンスはかなり渋い。
シングル盤も『ラスト・チャンス』『フラワー・ボーイ』『夜霧のトランペット』の三曲収録。あれほど洋楽を目指したバンドなのにシングルとして切られたものは完全に当時のGS、つーか歌謡曲。この時点でフラワーズは負けていたのかもしれないのだが、今聴くとかなりお洒落でクール。これはこれでひとつの正解であったのだ。

フラワー・トラヴェリン・バンドはちゃんと評価されているからすっとばすとして、問題は裕也氏のソロアルバムなのだ。
ヤンチャさがはじける『ア・ドッグ・ランズ』(78年)と、最高傑作でハードボイルドな『さらば愛しき女(ひと)よ』(81)。この二枚の、ぶっきらぼうで不器用な声には独特の色気と怖さが入り混じっていて最高。
「死ぬまでにこれは聴け!」とは言えないのがなかなかつらいところ。以上です。
あ、「内田裕也&1815ロックンロールバンド」名義の『ロックンロール放送局』(73年)もある。これは慣れ親しんだオールディーズを豪華なメンツでカバー。水を得た魚のように歌っている。ライブでおなじみ『コミック雑誌なんかいらない』も収録。 
「ニューイヤーロックフェス」に至っては生涯現役であったのだから、大したもんだとしか言いようがない(最後にキノコホテルをチョイスするセンスがグッド)。
これに関しても「ロックに芸能界的な年功序列を持ち込んだ」と批判され勝ちなんだけど、長い歴史がありそこでベテランと若手が集まるのだから、それは致し方がないのではないか。
下北ギターポップバンドならば横一列で公平に楽しくライブができるのだろうが、新顔のバンドが「本当に怖い先輩方」(安岡力也・ジョー山中・白竜・ジョニー大倉・松田優作など)のドアを叩いて挨拶するというのもなかなか得難い経験なのではないか、と思う。

そして裕也氏といえばやはり映画。好きな出演作はたくさんあるのだが、一本だけ選ぶとするならば『十階のモスキート』(83年)。崔洋一の監督デビュー作品でもある。
これは妻子からも見捨てられ、借金まみれになった警察官が郵便局強盗に押し入るという、非常にスカッとする物語。
裕也氏は素でも口ごもるがそれを演技にそのまま持ち込む。が、そこに妙なリアリティが生まれる。
都市に住む人間が抱える孤独や狂気、不安や焦燥などを「そこにいるだけで表現できる」という稀有な俳優だったと思う。「演技も下手くそで」とか言ってる人はテレビドラマだけ見ていればよろしい。
完全に出世コースからはずれた交番勤務の警察官が主人公。妻(まだまだ色っぽい吉行和子)には離婚され娘には養育費を払わねばならない。娘役がアイドル全盛期の小泉今日子。当時、何か巨大なコネがあったのだろう。
ちなみにキョンキョンの彼氏役として、モヒカン期の「アナーキー」仲野茂が共演している。彼としては生涯自慢できるであろうメジャーな仕事だ。
妻からも娘からも馬鹿にされ、競艇にはまってサラ金からの借金はふくれあがり、スナックで泥酔してはぶちのめされ、唯一の友達は当時の「パソコン」。といってもインターネット以前なので、どうにもしょぼいゲームしかできないのだが。
(当時のサラ金は無人ではなく対面式。なんともいえない圧迫感が画面から伝わってくる)
そして裕也映画といえば「レイプ」。今回はアン・ルイスまでもがその餌食に(もちろん直接的な場面はない)。
万引きロック主婦としてちょこっとだけ登場するが、ポスターやパッケージには二人の堂々たるツーショット。これが裕也の力。
競艇の予想屋として全盛期のビートたけしも登場。生き生きとした存在感に目をうばわれる。
やがて多重責務が上部にもばれてしまい、所長(佐藤慶)にコンコンと説教される。
「君もいつか孫と熱海にでも行って笑顔で暮らせる日が来る。いいですか?熱海ですよ、熱海」
マックスが熱海旅行の時代だったのだろうなあと、ちょっとほっこりさせられます。
そしてすべてに煮詰まった彼はパソコンをマンションからぶん投げ、いつもチャリでとろとろ巡回しているコースを全力疾走し、制服姿のまま郵便局で発砲!!
そこでとりあえず、あるだけの金を出させた裕也氏が局員たちに宣言する。
「なにかあったら交番に来てくれ。いつでもオレがいる」・・・最高すぎませんか?
こんなことで借金が清算できるわけがないので、結局、自身のどんづまった人生を清算させるために行った行為なのであろう。派手に逮捕されたエンディングに流れる白竜の『誰のためでもない』のポジティブなメッセージがどうにもちぐはぐだが、強引に筋を通す裕也イズムがスカッとする。
つまりこれは、ぼくやきみやあなたのための映画なのである。

なんだかんだで恐ろしげながらもファニーで「可笑しな」な人であったと思う。やはり「可愛げ」がなければ誰もついて来ない。
そして正しいロックンロールとはジェリー・リー・ルイスからGGアリン、『爆裂都市』の面々に至るまで、怖くて、「とことん可笑しい」ものだ。そこがカッコいいんじゃない。
そして最強のミーハー。軽々しく「シェケナベイベー」を連発し、ポルノで主演を張り、フランク・ザッパを来日させ、意味不明に都知事選に立候補し、AKB指原とコラボし、奥方・樹木希林と婚活雑誌のCMで共演(逮捕されて放映中止)、晩年近くでは「焼きそばUFO」のCMにも出てた。なんだこりゃ。
そして大女優・樹木希林さんが「生まれ変わってもまた一緒になりたい」と惚れ抜いた男であった。





PR

P氏の逮捕について

もともとテクノまわりの人だったからなあというのが最初の印象。なのだが、自分の好きなサブカルまわりの人の隣にはいつも彼がいた、と思うとちょいと切ない気もする。
さらにはサブカルと大メジャーを自由に行き来できるという特殊な枠。この枠の持ち主はピ・エールタキ以外、他に思いつかない。サブカル出身成功者のロールモデルだったのになあ、と思うのである。
少し前にはア・スカリョーの逮捕劇があったが完全に他人事であったし、彼は純粋なミュージシャンだったので激震も音楽業界のみで済んだ。
ところが今回は映画、ドラマ、テレビ、ゲームなど多岐に渡っての活躍中ゆえ、なかなかえらいことになってしもうた。
親分がうるさいディズニーや(こんなすごい仕事をやってるとは知らなかった)スポンサー第一のCMやメインホスト番組は仕方がないかもしれないけど、電気グルーヴのCD回収をはじめ自主規制が始まっている。タッキュウ氏のソロライブ中止とか関係なくないか?
そもそも「皆様に多大なご迷惑をおかけしました」というお題目がおかしい。作品のファンにとって「多大なご迷惑」そのものがCD回収、ドラマの放映中止や配信中止、映画の公開中止なのである。出演者の一人がなにをやらかそうが、観たいものは観たいに決まってる。
自分の趣味にによせて考えれば一人の出演者の不祥事により『アウトレイジ最終章』や『弧狼の血』がお蔵入りになるということだ。こんなアホらしいことがおこっていいわけがない(まあ「最終章」はイマイチでしたが)。
まさかとは思うが大傑作『凶悪』までもが葬られるようなことがあれば、これはもう焚書に近い。大迷惑だ。
違法な薬物を使用した者は犯罪者ではなく、治療過程も考えれば「過ちをおかした者」ととらえるべきである。(田代まさし最大の犯罪はやはり「盗撮」なのである。なぜならちゃんと被害者が存在するから)
テレビなんかは使い捨てかもしれないが、彼を復帰させたいのならばこれ以上無駄な自主規制の連鎖を起こさせないこと。
復帰枠は電グルファンや吉田豪大先生がつくって待っていてくれるだろうから、きっと大丈夫。

ベリアルはラスカルである



「それ、知ってるよ」という概念があると思うのである。
後に続くのが「知ってるよ・・・・・」のテンテンテンであったり、「知ってるよ(笑)」の軽い自虐だったりするのだが、つまり「あんたも好きねー」という、ちょっとした後ろ暗さを伴うもの。
ただ、これは共犯者的な感覚であり、分かり合える者はドルーグ(仲間)だと思ってよろしい。
書籍や音楽はわりと吟味してから手に取る媒体という気がするのだけど、映画に関しては一番「事故物件」にぶつかる率が高いと思う。もちろん「そんなものは手に取りません」というオーガニックなベジタリアンみたいな方もいるだろうが、基本的に体に悪いもんのほうが旨いんである。
「あれ面白いよね!」で済む作品はわりと一、二回しか観ないことが多いが、「ああ・・・・これな・・・・(苦笑)」系のほうが後をひくというか、再見率が高いような気がする。ダメなやつ、ひどいやつがカルトムービー化するのも、きっとそんな理由によるものなのだろう。

「それ、知ってるよ」の代表格のひとつが『バスケットケース』(82)ではないかと思う。
シャム双生児の兄弟が主人公。弟のドゥエインはイケメンなのだが、彼のわき腹にくっついて生まれた兄のベリアルは人間というよりは醜悪な肉塊。普段はバスケットケースの中に潜んでいる。
フリークスの悲しみを描いた名作カルトホラー、とよく言われがちなのだけど、自分の見解では「トンデモな兄貴を持ってしまった弟の悲劇」である。
ベリアルのデザインがそもそも、くちゃっと身体の尺が短くて、牙が生えていて爪が尖っていて目が赤く光って雄叫びをあげるという、幼稚園児の落書きみたいなもの(先生に見つかると怒られる系のやつ)。
最初こそ兄弟が団結して、自分たちを無理矢理分離手術で切り離した医者を狙って殺すためにがんばるのだが、弟に初めての彼女が出来そうになると、キモくてウザくてマジ卍な兄貴につきあうのが嫌になってくる。テレパシーで会話できるところがまたウザい。
兄は弟につれなくされると怒りまくり、部屋をメチャクチャにして暴れるのだが、ここはコマ撮り撮影なのでちょこまかした動きのベリアルが何回か観ているうちに「かわいいなあ」などと思ったりする。あと、ごはんをムシャムシャ食べるところがかわいい。
ベリアルは黒目勝ちで見ようによればキュートでもあり、超おこりんぼだったりもするから、一見愛らしいけど実は凶暴なアライグマと共通するものがある。というわけで「ベリアル=ラスカル説」が成り立つ。誰もそんなことを言った人はいませんが。
ちょいゆるキャラっぽい気がしなくもないので、どっかのメーカーでソフトにアレンジして、キーホルダーとかバッジとかスマホの待ち受けとかを作ってみたらヤングなガールに「キモかわ~!」なんて感じで受けるのではないか。「これが今女子高生の間で大流行のベーちゃんです!」。

実はこの作品には続編があり『バスケットケース2』『90)、『3』(91)がそれである。
はっきり言って完全に蛇足。誰も『イレイザーヘッド2』なんて観たくないでしょう?
とはいえそのような物件が存在しているのであれば、ベリアル・ファンとしては観なければならないのは義務だ。もちろんスルーしても人生には一向に差し支えない。が、それこそが「彩り」だと信じているんだよ、ぼくは!!
前作でホテルから墜落して死んだと思われていた兄弟が生きていて、指名手配と知りつつも、とある母親と娘が引き取り、家に迎える。
その屋敷は実はフリークスの館であった。母親であるルースがあちこちからフリークスたちを貰い受け、保護していたのである。
登場するフリークたちはグロテスクだけれどもキッチュで、現実の奇形としてはありえないデザイン。
楳図かずおの「妖怪百人会」に近いと思う。さらにわかりやすく説明すると、赤塚不二夫が描くキャラっぽい(「超出っ歯くん」なんかは特に)。
感動的なのはそこにベリアルとまったく同じ姿のフリークス女子・イヴがいて、ベーちゃんイヴちゃんは恋人同士となり交合にまで至る。ジェイポップで言うところの「出会えたキセキ」ってやつだね。
チープだがちゃんとしたホラーだった前作と比べたら、目も当てられないくらいの悪ノリ。
制作費もたくさんもらえたので「いろんな造形のフリークスが出せて楽しいなあ」といったところか。
「東京コミックショー仕様」の胎児くんや、ラストの「人間裁縫」は本当にバカ。まあしかし、それが彩りである。
『3』はさらにエスカレートして、もはやドタバタコメディ。イブが妊娠してたくさんの赤ちゃんを産み、ルースがなぜフリークスを守護するのか、という謎が解ける。どうでもいいとは思いますが、それが彩りです。あっ、「ハイパー・サイボーグ・ベリアル」も登場する!
※実はこのルースおばちゃんが一番のキチガイなのであった。
三作ともフランク・ヘネンロッターが監督を手がけ、サーガとしてもまあまあちゃんとしている。つまり通して鑑賞すると「なかなか立派な変態映画だなあ」ということである。
とりあえず一作目はどこのレンタルショップにも置いてあります(続編がどうしても観たいという好事家さんには、ブルーレイが入手可能です)。


安倍総理より平手総統



2018年ももうすぐ終わりだがやはりいちばんは欅だった。ライブDVD『欅共和国2017』は今年のみならず、今までに観た音楽映像作品の中でも第一位。ちなみに今までのベストワンはザ・スターリンのヒストリーを30分にまとめた『YOUR ORDER!』だったのだけれど、ぶっちゃけ超えてしまいました。
オープニングの軍隊風パフォーマンスがすっげえカッコいい。軍服モチーフ(ビミョーにナチスっぽい)の衣装もカッコいい。
特に平手友梨奈はやはりヤバい(本日は「平手友梨奈」「平手」で統一したい。なんとなく格調高くなるような気がするから)。思わず「ハイル・ヒラテ!」と右腕を掲げたくなるカリスマ性がある(おい)。
一曲目『サイマジョ』から巨大な水柱が上がり、メンバーも客もびしょ濡れ。二曲目『セカアイ』でホース(放水車についているガチなやつ)で大量の水を客席にぶっかける。三曲目『二人セゾン』で私は感動のあまり泣いている、といった按配。いきなり怒涛のクライマックス。
今年の欅共和国でも放水パフォーマンスを取り入れ、平手発案により「関係者席も濡らす」という裏テーマがあったらしい。腕組みして見ているあの人たちをどうにかしたい、と。
結果、関係者の皆さんもびしゃびしゃになったようで、秋元康なんかは喜んで濡れていたらしい。
この放水パフォーマンスは安心した客席を『僕たちの戦争』でもう一度直撃し、あと、なにやらカラーボールらしきものを投げてるメンバーがいるんだけど。
ハーレーの後部座席に立ち乗りで登場する平手ソロ『パルコ』は個人的な白眉で、えげつないくらい真っ赤なスーツを着こなしている。そして後姿がカッコいい。なんなんだ背中で語るアイドルって。
花道を颯爽と歩く姿も決まっている。この子、普段は猫背なんだけどなあ。なんなんだろうなあ。
ここは生歌でしたが、甘さ控えめのいい声です。

そして欅坂46はやはりアイドルなのである。客席ファンの「ちょーぜつかわいい、ゆりなー!」とか、転調で始まる「ウーッ、ハイ!ウーッ、ハイ!」の応援コール、そしてメンバーたちの「みなさぁ~ん!」というさすがにちょっと気恥ずかしいMCは「はっ、私はアイドルをみているのだ!」と確認させられた。そこのところは「意外なくらい」アイドルだった。
ひらがなけやきもかわいい。が、ここは別グループと考えるべきでしょう。個人的に長濱ねるもちょっと苦手なのだが(先日卒業した志田愛住がここでは元気なのは個人的に感慨深い)。
やはり圧巻は『不協和音』で、全員が何かに憑依されたかのようなパフォーマンスだけど、それでも眼光と「狂気の微笑」一発で全部持っていってしまう平手はやはり凄い。ちなみに去年の紅白でのトラブル以来、平手バージョンは封印されている。
後に続く夏の全国ツアーがかなりボロボロだったとを思えば、この日で欅坂(特に平手)は「やり切ってしまった」感が強い。それゆえにこの記録映像がソフト化されたのは、まことにありがたいことである。
『オトシン』(カッコいい)『カタミラ』(カッコいい)のダーク路線や、見逃されがちな名曲『制服と太陽』が収録されているのはよいなあ。
で、よくアイドルは「あのころのほうがよかった」と言われ勝ちなのだけど、欅に関してはすごいスピードで変化しているグループなので、最新版が一番カッコいいが正解。最新PVのひとつは明らかに『時計じかけのオレンジ』であった。本人たちは誰ひとり知らないと思うが、そんなことはどうでもいい。

平手主演映画『響ーHIBIKI』も観たのだけれど、文学賞を女子高生ふたりが奪い合うというふわっとした展開が、ああコミック原作のアイドル映画だなあと思ってしまったのであった。
響がカッコいい!と評判ではあったのだが、結局一番カッコいいのはステージの平手友梨奈なので、やはりうーん、であった。ちなみに響が殴る蹴る指を折るなどの暴力シーンの数々はよかった。
どうせならファンもドン引きするようなサイコパス女子の役とかやらないかなあ、などとも思いました。
で、この年末、まさかの平手友梨奈休業宣言。もう「やったあ」という感じである。センターなのにいるかどうかすらわからない。予断を許さない。そこがいいんじゃない。
紅白は鈴本美愉がセンターをつとめるとのことだが、この子も平手に負けず劣らずカッコいいので安心あんしん。
最新版が一番などと書いてしまったが、うーん二期生入ってくるかあ、ということに関しては今のところ結構複雑な感情がある。選抜になっちゃうのかなあ、、、いるかあ?二期生。
継続より解散のほうがカッコいい場合もある。ヘイヘイ・マイマイ。
とはいえ、いずれソフト化されるであろう幕張メッセの千秋楽での平手演歌『自分の棺』、血まみれ灰まみれの『不協和音』を確認しないことには死ぬにも死ねない。あっ『欅共和国2018』も出るに違いない。全部買うから。生きててよかったなあ。


極悪イルザ・フォーエバー



もともと残酷な女殺し屋とか残酷な女マフィアとか残酷な女カラテ使いとかが大好物なので(ルーツをたどればキューティーハニーの敵役「パンサークロー」あたりに行き着くと思う)、ダイアン・ソーン主演によるイルザ・シリーズはアリであります。
これは三部作であり、一作目が『ナチ女収容所 悪魔の生体実験』(74)で、ナチス強制収容所の女所長。二作目が『アラブ女収容所 悪魔のハーレム』(76)で、アラブ・ハーレムの護衛隊長。三作目『シベリア女収容所 悪魔のリンチ集団』(77)で、スターリン体制下の収容所のボス。
何をされているかというと、捕虜への拷問およびその御褒美としてのセックス。
特に一作目のダイアン様はナチの制服の着こなしが見事であり、ジャケットにもなっている両手に腰を当てての「イルザ立ち」がキメキメである。ああ姿勢がいい。
これは内容の悪趣味さと、バスト1m超えと言われるダイアン・ソーンのおっぱいぷるんぷるんファックシーンのからめ手で大ヒットしてしまったので、ジャンル映画大国のイタリアで「ナチス・プロイテーション」と呼ばれる史上最悪のジャンルが続々と制作された。平たく言えば「エログロナチ映画」。
自分はこのジャンルが大好きで、中古DVDが安価で売られているとつい買ってしまうのだが(『美女集団監禁/ゲシュタポSM収容所』とか『獣人地獄!ナチ女収容所』とか)、なぜ好きかというと、こいつらは言い訳がきかないくらい最悪な内容だから。
レンタルではほぼ壊滅状態だし、再上映してくれる劇場などあるわけがない。
とはいえどんな犯罪者にも弁護士はつくわけで、そこは弁護してあげたいと思うのが人情(人情?)。
つまり、グラムロックや初期パンクのような徒花の魅力。一瞬で駆け抜けて消えてしまったものに対するロマンである。前にも書いたが、お花畑だけがロマンではないのだ。
本当にしょうもない。収容所の捕虜の女性たちはみんな若く、肌もきめこまかく、おっぱいもおしりもむちむちぷりん(わざとひらがなで書いてみた)。めっちゃ栄養が行き届いてる。
セクシー美人の捕虜たちをブロンド巨乳のイルザが拷問したり人体実験に使う。
その残虐なイルザも本来お慰み用であった男にマジ惚れしてしまい(だって女の子だもん!)、最後は身を滅ぼされるというのが全シリーズを通してのパターン。
当時ダイアン・ソーン、42才。超熟!
アホである。そして致命的なのが「ナチスのくせにみんなイタリア語か英語で喋っている」という点で、つまり悪趣味な大人の絵本、早すぎたコスプレというわけで、ある意味で無邪気。
ガチのネオナチが観たら本気で怒るかもしれない。しかし結果的には「ナチスを冒涜している」ということであり、それはいくらやってもいいことであると思う。
もちろん「ユダヤ人の身にもなれ」と言われたらぐうの音も出ないのだけれど、これらの作品群はそのような「政治的正しさ」が流布する以前に作られた問題児たちなのである。

DVDにはコメンタリーが収録されていて、監督やダイアン・ソーンが楽しげに語っている。
特にダイアン様は朗らかなおばちゃんっぷりで、彼女はもともとコメディエンヌだったという。
今は結婚式の司会業なんかもやっており、リクエストがあればナチの制服を着てくれるとのこと。いい人である。
「私にはちゃんと食事が出るのにエキストラには出なかった。なのでみんなに食事を出さなければ私も食べない、と言ったら、翌日から本当に私の食事も出てこなかった」と笑いながら語っていて、本当にいい人だ。彼女のもとにはいまだに世界中からファンレターが届くという。やっぱりね、カッコよさという点では抜きん出ているからだろう。
監督ドン・エドマンズも「これだけの低予算でこれだけのものを作れるものなら作ってみろ」と言っており、世間的には最低最悪でも、制作チームは自分たちの作品に誇りを持っている。
ハーシェル・ゴードン・ルイスも残酷表現ということにおいては、一歩だけ駒を進めた。そこを後輩たちが面白く肉付けしていく。タランティーノやロブ・ゾンビなどの本当に面白くてクレイジーな映画作家も実はこの(手の)映画のファンなので、ナチプロとはいえ半歩くらいは駒を進めていたのかもしれない。やはり暗黒史は面白い。
ちなみに劇中で悪と色欲の限りを尽くすナチ将校たちも、ラストには必ず制裁されます。

二作目『アラブ女収容所』は拷問拷問また拷問で(冒険冒険また冒険っぽく書いてみました)、ナチスというロケーションには及ばないもののなかなか面白い。「駝鳥の目玉だと思って無理矢理食ったら実は人の目玉だった」というひどいギャグもあります。
三作目『シベリア女収容所』は捕虜が全員男なので、すでに看板に偽りあり。
しかもシベリア・パートが途中で終わってモントリオールに飛んでしまうというグダグダぶりで、監督も違う。
『ILSA THE LEGEND』は中古DVDをポチって所有しているのですが、ボックスの良さは「三作目は駄作だけどシリーズものだからまあいいか」と、やさしい気持ちになれるところ。
ちなみに帯がふるっているので記しておく。

地獄の女拷問人イルザ、ここに降臨!
「今度は全部ブチまけるわよ!」




見つかったのは『悪魔のハーレム』。
実はいろいろ趣向を凝らした、なかなかのエログロ・エンターテイメントなのであります。

Copyright © すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。 : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]

管理人限定

カレンダー

03 2019/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

フリーエリア

最新コメント

[07/02 ポーキー THE ピラニアのロレンス]
[06/21 すうさい堂]
[06/21 美澄]
[06/04 すうさい堂]
[06/02 nene0716]

最新トラックバック

プロフィール

HN:
すうさい堂主人
性別:
男性
職業:
古本すうさい堂
自己紹介:
自称「吉祥寺の盲腸」、すうさい堂のだらだらした日常の綴り。
本を読むという行為は隠微なこと、悪いことを覚えるためのモノ。

180-0004
武蔵野市吉祥寺本町1-29-5
サンスクエア吉祥寺201

0422-27-2549

(2017年10月より移転しました)

【営業時間】
土・日・祝日/13時~20時
【定休日】
月・火・水・木・金

東京都公安委員会許可304420105129号

メールはこちらまで suicidou@ybb.ne.jp

バーコード

ブログ内検索

カウンター

忍者アナライズ