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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

【すうさい堂最新情報/極私的ツイッタァ】 ■■ 2017年10月13日(金)13時より移転オープンしました。■吉祥寺本町1-29-5 サンスクエア吉祥寺201 ■0422-27-2549 ■土/日/祝日のみ営業

無題

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アンチゴッドファーザー



人と映画の話をすると『ゴッドファーザー』が好きだと言われることが多い。
なぜかというと人と小説の話をすることがまったくないからである。すいません。
問答無用の名作である。「1」に関しては自分も十回は観ていると思う。
ということを明確にしつつ、あえてわたくしは反ゴッドファーザー(以下GF)主義の立場をとる理由をつらつらと記したい。
なんでかというと、これを至上の作品としてしまうと他の作品が認められなくなるから。
「これと比べちゃうと他は」ってやつである。しかし、コッポラだってこれ以上完成度の高い作品は作っていないと思う。つまりジャンル映画鑑賞に入る前に足がそこで止まる。
もちろんそうじゃないクレバーな方も多いとは思うが、いわゆるキネ旬な感覚のオールタイムベストってのがなんとなくわかっちゃうわけで、どうせあれだろ、『ディア・ハンター』『未知との遭遇』『2001年宇宙の旅』あたりと並べて四天王なんだろ?重くて哲学があって偉そうなのが映画だと思ってる。ちゃんちゃらおかしいのである。
ちなみに個人的な暫定的オールタイム・ベストワンはタランティーノの『デス・プルーフ』。超バカみたいな内容であるにもかかわらず、こんなにカッコいい作品は他にないと思うから。

アル・パチーノ出演作ならばチンピラの愉快な破滅を描いた『スカーフェイス』を圧倒的に推す。
バスルームに掲げられたバカ丸出し座右の銘「The World Is Yours」の前で死ぬ血みどろパチーノが素晴らしい。
時代的に血糊も増量マシマシだが、そいうものは多ければ多いほど面白いに決まっているし、由緒正しいお家柄の抗争劇であるGFに対し、『スカーフェイス』はイタリア移民のドチンピラがコカイン売り上げ大王として伸し上がる話なので、こっちのほうが面白いに決まってる。コカインをお砂場状態にして吸うシーンとか最高。実際、パチーノ演じる「トニー・モンタナ」はギャングスタ・ラップの連中のヒーローになっているということだ。

ホラーをあまり観ない人でも『シャイニング』は好きだという声が多い。もちろん名作だし十回は観ている。ジャック・ニコルソン&その奥さん役の顔芸とか最高である。
監督がキューブリックということで引っかかるのだろうし、棚もホラーに分類されているが、これはホラーというよりはキューブリックのアート映画だと思う。
やはりホラーにはある程度の「ゲスさ」が必要なので、好きなホラーを十本挙げるとしたら『シャインニング』は入らないんだよなあ。
「こりゃヤバいところに足を突っ込んだか?」と思わせてくれるものが一番刺激的なのであって、それが楽しいと思えればいくらでもDIGできるというものです。
老若男女を楽しませて「ぐうの音も出さない」エンタメ代表格は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』かなと思うし、面白さを否定する気はないんだけど、これが一番っていうのは「一番好きな音楽はドリカムのベストです」っていうのとあまり変わらないんじゃないか、と。
マジョリティ過ぎるものは掘る隙間がない。
(本音を言うと『バック~』は「この作品ではチャック・ベリーが曲をパクったことになっている。黒人が発明したロックンロールをそうじゃないことにしてしまった、とんでもない映画」という町山智浩氏の指摘が響いて以来、あんまり好きじゃない。単なるギャグといえばギャグなんだけど)


「映画は未来の子供たちに贈るプレゼント」などの戯言は死ねばいいと思うし、「政治的なアイロニーがあるから上等」などの物言いも死ぬほどくだらない。そういうファックオフな諸々を取っ払ったら映画なんていくらでも観られる(もちろんすべての表現がそうなのだが、映画は特にそういうキャプションが付けられ勝ちな気がする)。
「ご家族そろって楽しめます」などという価値観の押し付けも恐ろしい。だが「全然楽しくないよ!」と思った子供は正しくDIGするタイプになる。
最近何をみてもつまんなくてー、とか言ってるのはそいつがインポなだけ。「名作ばっかり観てるとバカになる」との名言は誰の言葉だったっけ?

にっぽん無責任パンク伝説



結局80年代から逃れられないのである。
先日キノコホテルとアーバンギャルドのライブに出向いたところ、アンコールで両バンドセッションのスターリン『ロマンチスト』と戸川純『好き好き大好き』のカバーを聴くことができた。
なるほどもはやサブカルの『ジョニー・B・グッド』『スタンド・バイ・ミー』のような趣であり、この人たちもそこから逃れられないのだなあと感じた次第。
ただ、彼らの好みからもすっぽりと抜け落ちてしまうバンドが「アナーキー」で、同じようなことをずっと言っているような気もするけど、こちらも自分的には重要なんである。
アナーキーと名乗りつつも彼らは全然アナーキストではないし、なんといってもいつのまにやらバンドの表記が「亜無亜危異」になっていた。
アナーキーのヒストリー本『タブーの正体』(根本豪・著/シンコーミュージック)を大変楽しく読んだ。

カバーはメンバー四人のマグショット。還暦近くまで現役の不良でいると人間はこういう顔になります、という見本。特にボーカル・仲野茂の「ガンクレ」はお見事。
この本の表記だとバンド名は基本「亜無亜危異」で、メンバーはシゲル(vo)・シンイチ(g)・テラオカ(b)・コバン(d)となっている。そして2017年に死去のため欠席となったもうひとりのギタリスト・マリ。
五人は少年時代からずっと「ダチ」だったので、そこからインタビューが始まる。
特にシゲルとマリは「半端なヤンチャ生活」を続けていくが、もともと全員がバンドをやっていたので自然にアナーキー結成。
意外と彼らはパンクに触発されて楽器を持ったのではなく、もともとエアロスミスなんかのコピーをやっていたから、後にミュージシャンとして開花していく才能は持ち合わせていた(シゲルとマリ以外)。
で、パンクらしからぬことなのではあるがコンテストで賞を頂いたり、「ピラフを奢ってもらったから」なる驚愕の理由で契約先のレコード会社をあっちへふらふらフラメンコしているうちに、ビクターに決定。
このときのディレクターが曲者で、彼らに「ダビング」という手法を教えなかった。
というわけで我々が耳にできるアナーキーの代表曲『ノット・サティスファイド』はバンドが延々と6時間演奏して、ようやくOKが出たテイクなんである。
で、メッセージというよりは全編ヤンキーのイチャモンで埋め尽くされた奇跡的な名盤、ファースト『アナーキー』が発売される。無知による無邪気な皇室批判の曲がその筋から抗議されて削除され、それなりに話題になり、この時期のアナーキーは売れた。
というか、ここまでの流れがすべて「ミスリード」に導かれているように思える。

その後はロンドン・レコーディングによるメンバーのミュージシャンシップの目覚め、バンドとして深化していくことによるファン離れとセールスの低下(及びシゲルとマリの置いてきぼり感)、マリによる傷害事件のためアナーキーのバンド名が使えなくなりブルージーな「ザ・ロック・バンド」として活動、メンバーチェンジしてデジロック・バンド「ANARCHY」として再生、オリジナル「亜無亜危異」再結成、マリの死、という怒涛の歴史を迎える。
そして彼ら四人は現在、ザ・ロック・バンドではなく、デビュー時の衣装である「日本国有鉄道の作業服」をまとった亜無亜危異として活動中。
このバンドのすごいところは、刑務所行きになったメンバーがいようが、ボーカリストのやる気が全然感じられなかろうが、怒りもせずにただ「待っている」ということ。ダチだから。
シゲルは「この時はやる気もなくて」「人気者になりたいだけだし」とぶっちゃけているし、実際にライブをドタキャンもしている。
他のメンバーも「歌もまともにうたえない」「曲も作れない」と言ってはいるのだが、「フロントマンはあいつしかいない」とちゃんと認めた上で成り立っているし、そのフロントマンが「ヤクザにもボクサーにもなれないし、ロックバンドならできるかなって」という意識で続いている。
「あの三人がいなかったら音楽になんねぇってことなんだよ。やっぱり俺とマリは『上もの』なの。だけど、その音楽を売るにはマリも大事なの」(シゲル)



「勢いとハッタリだけ。けど、その感じのハリボテ感?そのポップさが俺にとっては大事で」(シンイチ)

「シゲルがすごいのは正面から向き合わず、いろいろ逃げてきたのによくここまでやってこれたなってことで(笑)~略~磨かないから原石のままですけど、それでもダイヤモンドに違いないんです。磨き方がわかんないんだよね(笑)」(テラオカ)

「一発屋は一発屋なんだろうけど、三週くらい回って、最近また一発はじめました、みたいな」(コバン)

「意外に亜無亜危異はゴージャスなバンドだと思う。あの頃に戻れるし、それを待ってくれる人もいる」(シゲル)

というわけで元祖無責任パンクの亜無亜危異=アナーキーは今が旬!実際ライブも凄いらしい。安心してチケットを取りに行こう。


内田裕也のファッキン追悼上映会に行ってみた



池袋新文芸座で行われた内田裕也追悼上映会『スクリーン上のロックンロール』。2日だけ出かけた。
「死んでから盛り上がりやがって」と言われそうなのだが、実際レンタル店では彼の主演作はもはや壊滅的に置いていないのである。こういう機会に観ないと。
『餌食』『水のないプール』『10階のモスキート』『コミック雑誌なんかいらない』とすごいタイトルが並ぶ日は劇場がパンパンだったようで、残念ながら混雑が恐ろしい人間としては静かにスルーした。
『餌食』なんかはVHSしか出ていないし、なんといってもこれを観てレゲエにはまったので、行きたかったのだがなあ。世界一凶悪なレゲエ映画、DVD化希望。
とはいえ、他にもレアな作品の上映があった。まずは『嗚呼!おんなたち 猥歌』(81)と『少女娼婦 けものみち』(80)。どちらもポルノ。そしてどちらの内田裕也も最低で最高。

『嗚呼!おんなたち』の内田裕也はあまり売れていないロックシンガー。とにかくろくでなしだがすけこまし。
というより、目をつけた女は場所をかまわずレイプ。自分の奥さんだってレイプ。合意の上とか、そんなの関係ねえ!フェミ系の方が鑑賞されたら激怒しそうなキャラクターであり、今はポルノでさえこういうものは作りにくくなっているのかもしれない。
実際も内田裕也を「あんちゃん」と呼ぶ安岡力也がマネージャー役であり、彼らのバディムービーととらえることも可。力也が怒り任せにシャツをビリビリ破くとそこには薔薇の刺青が彫ってある、という演出がものすごく安易でいい。
冒頭には国鉄服時代のアナーキーが登場し、レコード化できなかった『タレント・ロボット』をまるっと演奏。映画の内容ともシンクロする。
内田裕也がジョニー・ロットンのTシャツでスターリン時代の遠藤ミチロウのようなライブパフォーマンスをするシーンもあり「ジャパニーズパンクのあけぼの」のにおいも感じられる。
ちなみに裕也氏のオリジナルで『PUNK! PUNK! PUNK!』というのがあるのだが、全然パンクじゃないグッド・オールド・ロックンロールである。
その気はないんだが、この当時の内田裕也の強烈なフェロモンは裸になったときも顕著であり、贅肉がなく、首も長く、そしてケツがきれい。これはモテるわなあ、と思う。

『少女娼婦』は海辺の町を舞台に、トラック・ドライバーの役で登場。合意の上ではあるが女子高生とやりまくる。現在では絶対アウトです。
そしてこれは観念的な会話といい、ポルノでATG作品をやってみた的な内容 。監督はどちらも神代辰巳。
少し前に観た『赤い暴行』なるポルノも実在した(売れなかった)バンド「DEVILS(デビル)」のメンバーが主人公の「青春残酷ポルノ」で、この映画にも本人役の「内田裕也」として出演していた。
彼のロックンロール精神は当時のポルノムービーと共鳴していたらしい。

映画祭のしんがりに控えるのは『エロチックな関係』(78)と『エロティックな関係』(92)。
『エロチック』はポルノでありながら『野良猫ロック』シリーズなども手がけた長谷部安春の脚本・監督。
完全に初見であり(ソフトもみたことがないから相当レアか?)、個人的には一番の目玉。
おしゃれでフレンチである。なんといってもサントラがすべてミュゼット!
内田裕也はあまりパッとしない探偵の役。とはいえ秘書のエロいおねえさんとはやりまくっている。
珍しく依頼人がやって来て妻の浮気調査を頼まれるのだが、それは闇の事件に関わっており、巻き起こる命からがらのトラブル、ってなストーリー。松田優作の『探偵物語』を連想させるが、こちらのほうが先。
この作品の内田裕也はコミカルで飄々としたとてもいい演技をしている。コワモテではない裕也氏を見られるという点でもなかなかレア。レイプする役が多いけどここではほとんど女性に乗られているってのが面白いですね(そうでもない?)。
ラストの悪戯っぽい笑顔を見ると、これはモテるわなあと思うのである。

『エロティック』はリメイク作である。
もともと『エロチック』がポルノならではの大雑把な話であるのだが、この脚本をそのままに宮沢りえとビートたけしという超豪華なメンツを共演として迎え、ハードボイルドとしてお色直しして、オール・パリ・ロケで行うとどうなるかというと、大失敗作が誕生するのである。
そもそもパリで撮影する必要がこれっぽっちもない。多分、元ネタがフレンチ風味だったから。
つまりバブルだったわけで、今じゃ考えられないものすごく贅沢なお金の使い方なのだ。
ストーリーは律儀にオリジナルを踏襲しているのだが、なにせ大雑把な脚本なもんで、これをエンタメのハードボイルドとして仕立てているものだから、ゲスな書き方をすると「ガバガバ」なんである。雑な脚本が映画の規模に合ってない。
当時の宮沢りえはめちゃめちゃかわいいし、ビートたけしに至ってはこれを本物の「イケメン」というのではないだろうかと思う。
そして役者としては内田裕也より一枚も二枚も上手だ。ここでも歴然たる差がついてしまった(というか裕也氏、演技が下手になってる・・・・)。
オリジナルにはない銃撃戦も、普通の娘さんである宮沢りえがなんでそんなスナイパー並みの命中率なの?とか思うのは無粋なのだろうけど、まあ苦笑いが止まらないです。日本が景気よかったころの記録映像として解釈。
あっ監督は若松孝二。この反骨の監督は心中どういうつもりでコレを撮ってたのだろう・・・。
挙げてきたタイトルの中では辛うじてレンタルで観られるのがこれだけというのも、いろいろ誤解を招く所為ではある。

とりあえず内田裕也という人は日本でしか生まれ得ない、純和製のロックンローラーなのであった。
改めてFUCKIN' Forever!


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男性
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古本すうさい堂
自己紹介:
自称「吉祥寺の盲腸」、すうさい堂のだらだらした日常の綴り。
本を読むという行為は隠微なこと、悪いことを覚えるためのモノ。

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