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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

すうさい堂は閉店しました。17年間ありがとうございました。

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ら族



連休二日目。先ほどまで暇すぎて船を漕いでいました。
今夜あたりサンロード周辺に行くと、例によって集団でセイガクさんたちが浮かれている。
二十人くらいで盛り上がってる人々もいて、そんな大人数でコミュニケーションが取れるなんてことが不思議でならない。聖徳太子が集まっているのか?
自分はどう数えても二十人も友達がいないので、やはりよく分からない(三人集まればもう黙りがちです)。
夜もディープな時間になってくると、道路でバタ足の練習が始まったり、続々ともんじゃ焼きのチェーン店がオープンする。
しかしながら三年生になるとちゃんと就活を念頭に置くらしいので、二年強の期間限定で羽目を外しているってのも、皮肉じゃなくてたいしたもんだと思う。自分の周りには就学中に就職活動をしたって人間がほとんどいないんである。
誰かがエッセイで「学生時代は友達がたjくさんいた。卒業したらひとりもいなくなった」と書いていた。どうなんでしょう?そんなもんすか?
ちらほら耳にするキーワードが「ウチら」「オレら」である。
「ウチらのノリでは」「オレら的には」。いやーごめんねすみません。それちょっと不愉快。
数で押す、みたいなイメージが苦手なんだろうか。「仲間」って言葉も大嫌いだし、「個人」以外は信用しないことにしている。
すうさい堂周辺にもやたら「ファミリー」「ブラザー」「イェイイェイイェイ」を連発してる人がいてコッパズカシかったもんだが、見事に落っこちていなくなった。血縁関係、切れちゃいました。
そういった意味でヂル会長は強靭。
彼女は誰のことも好きじゃないし、本当に自分のことしか考えてない。

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すうさい堂のぢるぢる日記②



さて、続きです。
(ちなみにこの文章は町田康氏の『猫のあしあと』『猫とあほんだら』を続けて読み痛く感動した店主が、そのテイストをインチキくさく真似して書いています)

ヂルは愛想なしである。人間が猫にされてもっとも嬉しい行為、「すりすり」を一切しない。
最もあれも親愛の情からではなく、自分のにおいをこすりつけて「所有権」を主張するための行動らしいが、それにしてもねえ。すりすりするのはパソコンや机の角ばかり。答えは簡単。角ばっているから気持ちいいのである。合理的。
しかしながら外から戻ると「いま触ることはやぶさかでないよ」とごろんと横になる。私はここを先途とばかりに触りまくり顔を突っ込む。一応猫なのでごろごろ言う。耳を当ててその「ごろごろ」を聴くのが好きである。
この前は何か気持ち良すぎたのか、ごろごろを超えてぶーぶーぶーぶー言ってました。
ところで愛想の良い猫に対して人間は「良い猫ちゃんですねえ」などと喜んだりしているが、猫にしてみればごろにゃんすりすりをしたいからしているだけであり、したくない者はしないだけであって、別に人間の都合などどうでもよいのである。ゆえにすべての猫は「良い猫」である。

でかい。重い。骨格が大きいのだろうが、特にヒップのラインがでかい安産型。とはいえもう子宮ないもんねえ。
カリカリを好み、缶詰はあまりお気に召さない。刺身すらそれほどでもない。が、大好物がありまして、それはなにかと言いますと何度も書いてますが「スライスかまぼこ」。ハフハフ音を立てながらお食事をされる。
「はふはふっ。この薄くてひらひらしたものはなんて美味しいのでしょう。もっと一日に何度も食べたいのに。それにしても。はふはふっ」と、もう桃源郷。
主に呼び戻すときに出すことにしている。百パーセント戻ってきます。
ああそして飯をねだるときも愛想がない。空になった皿を見つめ、さらに私の顔を見つめ「ん~~~」などと鳴き(口を開けて鳴かないので「にゃー」の発音にならない)、「なぜここにいま現在食べ物がないのかしら。それはどうなのちかなあちょっと。問題じゃないのかなあ。今すぐ出さないと首も有り得ますよ」とでも言いたげに、流しに置いてあるお皿をかしゃあああんと落とす。

そんなかんじでのんべんだらりと、こちらと隣のお店を行き来してあっちで寝たりこっちで寝たり、時に私の腕に噛みつき大出血させるなどして楽しく暮らしていたヂルだが、今年の三月から約二ヶ月間、行方不明になった。
去年も一日姿を消したことがあったのだが、これはちょっとやべえんじゃねえの?ということでチラシやポスターを作って頂いたり捜索して頂いたりと大事になってしまった。情報はいろいろ貰ったのだがすべて別件で、その姿は杳として知れず。
黒猫が事故にあったとも聞かないので恐らくどこかで飼われているのだろうと思っていた矢先、杉並区からそれっぽい猫を一ヶ月保護しているとの連絡が。
そのご家族の父上様がすうさい堂の裏側にある病院に入院しており、ふとうちの前を通ったら探し猫のポスターが目に留まった。そちらが探している猫らしき子を保護していますとのと電話を頂き、特徴のやりとりをしていたら見事ビンゴ。首輪のスタッズベルトなどが決め手になった。
(ちなみにそのご家族も猫三人と同居しており、ヂルはその中の黒猫・マサオさんに似ていたため「マサコ」と呼んでいたとのこと)
そんなわけで無事に邂逅したのだが、どクールな我々は涙を流さない。ロボットだからマシンだから。じゃなくて、やはり収まるところに収まりましたね会長、そのようだね手下、と目で会話した。
しかし。物凄く強運な猫である。この確率、ちょっと普通じゃありえませんよね会長、そうだねえ手下、いやだから手下って言うな。
今は首輪に貢物のネームプレートと探知機を付け、ぴぴぴぴぴと鳴らすと何さ何さと戻ってくるようになり、すかさず例のブツ、スライスかまぼこを差し上げるとむっさむっさ喰らいつきコントロールし易いことこの上ない。
そして保護先のご家族がなかなかのアート一家でいらして、ヂルに会いに来てくれるついでに何かしらお買い上げして頂いている。この辺もヂルの吸引力の成せる業か。おまえの強運を俺にくれやあ(BYなきのりゅう)。
その前の一ヶ月間は本人が黙秘権を行使しているためいまだに分からない。

そしてこれはプライベイトに関わる話なのだが、ヂルとはいえ猫であり生きものなので当然、排泄はする。
普通の猫はトイレを覚えれば砂をかくことも覚えるのだが、ヂルはいまだにそれができない。
トイレの端を引っ掻き、トイレットペーパーをからからからと引っ張ってそのものを隠す。
今までは、なあぜいつまでたっても砂をかくことを覚えないのか会長はやっぱり阿呆だなあと手下は思っていたのでしたが、ひょっとしたらそれを汚いものと認識していて、「ああもうまたこんな汚いものを出してしまった。ああもう。触りたくない。嫌だ嫌だ。何とかならないものかしら。あっあんなところにちょうど平ぺったくてカサカサしたものが。これで隠せるのでは。からからから。隠せるわ。隠してしまいましょう。からからから。からからから」と、やっているのではなかろうか。と思い始めたら、そうなんじゃないかという気がものすごくしてきた。彼女ならば有り得る話。

相変わらずトイレの蓋に乗って、手洗い口から流れる水を飲むのが好きだ。
うちではそれを「ドリンクバー」と呼んでいます。あにゃにゃ。

すうさい堂のぢるぢる日記①



自分のもとには牝の黒猫がいる。名前はヂル。5歳。
夭折した漫画家「ねこぢる」氏へのリスペクトも込めて命名した。あの残酷かわいい世界観が好きだったのである。
いま思えば「チにテンテン」など、『大槻ケンヂ』や『田口トモロヲ』などのサブカル者独特の照れなのか、わざと表記をちょっと変えて源氏名とするところに影響を受けたのかも知れない。
母上は荒木君なる西荻窪に住んでいた者の所に通う黒猫で、これがなかなかスリムな美女であったので出向いて指名しドンペリなどを入れていたのだが、何年かたった発情期の季節に、昭和の官能劇画に出てくる「肉労」のような牡猫に「おねえちゃんいいケツしとるなあ。ちょっとやらしてくれませんか」と獣のように(獣ですが)バックから犯されてしまったと言う。荒木君は「これは妊娠するなあー」と煙草をのみながら交合の現場をぼうっと見ていたらしいのだが、したらまあやっぱり出来ちゃいました。生まれたのは黒猫の男子と女子。

よちよちと歩く黒くてなんかふわふわした物体。ほっほう、ほっほうと喜んで見ていたのだがところがぎっちょんちょん事件が起こる。母親猫がなにか気が動転したのか、男の子の尻尾を傷つけてしまったのである。こらやばい、つうことで毎日化膿止めをつけて包帯を替えなければならない。
自分は押さえつけ役、荒木君が治療役なのだがさすがに仔猫とはいえ全身の力を込めて「わきゃあ。どうしてそんなに痛いことをするのだ。いくら僕が生まれたばかりで世間知らずとはいえあまりにもひどいじゃないか。その手をすぐ離し給え。わきゃあ」と抵抗するので、二人がかりじゃないともう絶対無理ってかんじ。
それを「この巨人たちは何をしているのだろう」と思っているような風情で眺める女子(名前はまだない)。
この男子は仮に「しっぽ」と命名され、結局尻尾を切断することになるのだが、名前はそのまま「しっぽ」に落ち着いた。女性の元に引き取られ今は家猫としてハッピーなかんじに暮らしている。

店を開ける前に坊ちゃま嬢ちゃまのお世話をする家政夫として毎日通う。
二匹のちいさいものが自分の腹の上に乗ったりじゃれあったり飯をくったり寝たりする。
一挙手一投足がなんかえらいこと、マックスチョー可愛らしい。こんな美しい光景は二度と見れんかも知れぬな、とか思う。実家が「嫌猫一家」だったので猫は好きなのにあまり触れたことがなかったのである。
結局、マーキングの問題などを考え女子を引き取る。これが「ぢる」であります。
今はだいぶお姉さんになったので、片仮名表記に変更。

さてヂルさんなのだが、抱っこが嫌いである。
実は子供のころから抱くと後ろ足をばたばたと蹴り上げ「いやいやいや」をしていたのだが、「おお可愛い。ほほほほほ」とほのぼのしていたらそのまま大きくなりました。いまだにこれをやる。
「双方損をするわけでなし、たまには僕の膝の上に乗ってみませんか?悪い話ではないと思うのですが」とお伺いを立てるのだが、実際コトに及ぶと「ああいや。なぜそのような不安定で面積も少ない場所にわたしを乗せようとするのかその根拠がわからないっ。棚の上や椅子の方がよほど平ぺったく安定しているじゃないの。こう見えても保守本流なのですよっ」と怒られる。

と、ここまで書いたところで知り合いが来たので一旦筆を(キーボードを)置きます。つづく

会長のニャンニャン写真すっぱぬき



トイレの水を飲むヂル会長の衝撃写真。
なぜか流れる水が好きで、びよんと便座に飛び乗り、手洗いの水を「んまいんまい」と嗜んでおられる。いいんだけど。
スライスかまぼこも相変わらず大好きで、わっしゃわっしゃ喰らいつきます。「はふっはふっ」言ってます。別に熱くないだろっての。
最近は流しに座っていたりする(はみ出しています)。じっとこちらを見ているときは、ごはんが欲しいんである。
で、カリカリを盛ってあげていると急にしらばっくれて「ああらこの男はいったい何をボソボソやっているのかしら、おや外が。外に何かが」といった風情であさっての方向を眺め、一連の所作が終わるとがつがつ食いつくのである。
すかしてやがる。
一度くらいは「いつもありがとうございます」と言ってもらいたいものだが、なにやら猫の鳴き声がちょっとでも日本語っぽく聴こえた日には(「にゃはほーにゃ~」とか)、「ことばをしゃべるニャンコでえす」などと動画サイトなどにアップしてしまいがちなので、それは避けたいところだ。
きゃつはペットなのだろうか?ペット?飼い主?なにかピンと来ない。愛娘?わはははは。猫だっちうの。
主従関係がどうもよくわからない。こっちが傅いている気がする。かしーな。なんでだか勝てない。そんなわけで、あの黒いのを「会長」に見立てると、なんとなく腑に落ちるのである。

サイバー★会長



ご帰還されたヂルさんですが、スライド棚の広さと木目が気に入ったらしく、一日の大半をそこで過ごしていらっしゃいます。ぐーぐー寝てます。
行方不明の二ヶ月はこちらも精神が荒廃し酒量は増え、睡眠薬の錠剤をプリッツェルのようにポリポリポリッと喰らい、ヘロインとコカインとスピードの三色丼が主食という毎日でしたが(誰でもいいからつっこんで下さいよ)、なんていうか猫っていいよね。何もせずとも良い。どーにかしてヂルの中に入ってそこからのぞいたらどんなだろー?とかいう、うろおぼえのヒット曲って何だっけ?
自分の場合はだんだん開き直って、「もう勝手にしてりゃいいじゃんかよう」と思っていたのだが、したら、帰ってきた。
なぜか感動の再会というほどではなく、「やっぱしな!」「ちす!」って感じであった。
猫とは言え女子なので(女子とは言え猫!どうどうどう!)、なんとなく日々甘酸っぱいです。
で、頂いたご祝儀でワクチンを受けさせ、シルバーのネームプレートを付け、探知機「ロケーター」を装着し(どちらも寄贈品ということがこの猫のカリスマ性を物語っていると思う)、『サイバーヂル・ファンタスティックプラスティックマシーン・ちゃろんぷろっぷスペシャル・リプライズ!』としてリニューアルした会長は、棚の上でぐーぐー寝てます。

清掃局等からの連絡はなかったので、事故に遭っていることは恐らくあるまいと、むしろ飼われているか保護されているかではないかと考えていて、このまま人んちの猫になるのであればまあそれもしゃあないかと思っていたのだが、ひょんなことで連絡がついて、元の鞘におさまったという感じであります。
現在迷い猫を探している方に関しては、自分の足で探すより、ポスター貼りやポスティングを徹底して連絡を待った方が有益なんじゃないかと思います(足での捜索は肉体的にもかなり疲労するし、確率的には低いんじゃないかと)。
自分の場合もまさかの地理から連絡が来ました。「等間隔で」かなり遠距離までそれを続けると効果的なんじゃないかなあと、今になって思います。民家がまばらな土地に関しては、ちょっとわかりませんが。
あと、「外れづらい名札」は絶対必要ですね。これに関しては反省。
警察や保護センターの届出は、隣の市や区まで登録した方が良いです。
どっちにしても答えはひとつなのですが、事故の場合の連絡を徹底するとして、それがなければどこかで生きている確率が高いのではないでしょうか。
猫が逃げるのはその瞬間に本能のスイッチが入っちゃったってことなので、「自分が悪い」とは思わない方が良いと思う。
誰も悪くないです。

あとねー、吉祥寺の人って優しいですよ。気持ちに余裕があるのか知れないけど。
悪質な電話もなかったし。それは感じましたなあ。
もろもろ含めていろいろお世話になりましたです。ありがとうございます。

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古本すうさい堂
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