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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

すうさい堂は閉店しました。17年間ありがとうございました。

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さくらの唄

16日は日曜ですが、都合によりお休みさせて頂きます。

と、これだけで終わっちゃうのもなんなので、10年ほど前に「出会い系サイトのネカマ=サクラ」のバイトをしていたことなんかを書いてみようと思います。
出会い系サイトに登録したお客様とメールを通じてのコミュニケーションするのがお仕事です。
ぶっちゃけると、会いたくて(やりたくて)しょうがない男たちのメールに女の子のふりをして返信したり、こちらから「誰か会えないカナ?」なんて女の子のふりをして登録したりして、相手にポイントを買わせ(2千円くらいからだったか?)、それを使わせて削っていくわけです。
返信したり新規登録を見たり、新しく書き込んだりすると、ポイントが引かれていくシステムです。
ちなみに仕事場に女性はほとんどいません。金髪や髪を変なふうに剃ったバンドマンたちが多かったです。
でもネットから(勝手に)写真をひっぱって「カオリン・20才女子大生で~す」などの架空のキャラを作っているので、男たちはそれにつられて猛攻撃をしかけてきます。
で、会う約束まで取り付けてキャンセルします。理由は体調不良でもバイトが入っちゃってでもクジラが空を飛んだでも何でもいいです。
さらにがっかりしている相手に「この前はごめんなさい!今度はいつ会える?」と仕掛けると大抵はまた釣られてしまいます。が、会えません。会えるわけがありません。そんな女子はこの世にいないのですから。
数人のチームを作り、24時間体制で顧客とメールのやりとりをします。いろんな人間が入れ替わりでさまざまなキャラに成り切って返信します。ハタチのおぼこ娘から50代熟女まで。
そんなわけで同じキャラの言葉使いや性格が微妙に変わったりすることもありますが、客も数人とメールしているので、意外とあまり気にしないようです。
ちゃんとそれぞれのキャラに履歴(どんな相手とどんな会話をしているか)が残っていて、それを見て「お仕事」をするわけです。
返信が遅いとログインで全員を管理しているリーダーから、「ここ早く返して!」なんて怒られたりします。

そのうち昼のバイトがふざけて「芸能人なんだけど出会いがないので登録しちゃいました」と大胆なキャラを設定し、誰かと思えば・・・・・・・「柴咲コウ」でした。超大物です。
でも、これに釣られるのもおりまして。本物のバカです。
すると調子に乗ってどんどん芸能人キャラが増えてきました。
優香・酒井若菜・加藤あいなど、当時を代表する豪華なメンツ。新作ドラマでも始まるのか、ってなくらい。
しかもこれ全部に釣られてるのが一人おりまして。本物のバカです(どうやらこいつに総攻撃をかけようという作戦だったらしい)。
当時柴咲さんはダパンプの人とつきあっていたので、相手から「イッサとはどうなったの?」なんて聞かれると「いやアイツがさ~」なんて勝手に芸能スクープを垂れ流したり、優香と若菜がズーレーだったり、かなりどうしようもない展開になりつつも、向こうは売れっ子女性タレントとメールし、いつかプライベートで会えると思っていたので(わざわざ本名調べてそれで対応していたので)、有頂天だったのでしょう。
すごいドリームチケットを手に入れた!ってなもんです。それ、使えませんけども。

最初は照れもあるので「ブルースが好きです」なんて書き込むと、それに引っかかってくるのがいて、「マディ・ウォーターズがすき」とか返信すると、「それどんなバンド?」と。ズがつきゃバンドと思ってるわけで、何も知らないんじゃん。
そしてエロいやりとりもするようになりますが、実はこれが一番楽だったりします。
「オレのこと考えて、してみて」。「え~」。これで1ポイント削れます。
「あん」「いい」「いく」(なるべくシンプルなほうがリアリティがある)で、「いっちゃった~」で〆てあげれば向こうの作業工程も恐らくすべて終了。勢いがついてしまっているので、途中でやめられることはまずありません。
さらにヤケクソ気味に「真性Mです。黄金聖水が大好きです」なんてハードコアなキャラで登録をすると、「オレ童貞なんだけど、いいかな?」なんてのが釣れたり。「大歓迎ですよぉ」なんつって。
この童貞くんは無免許のくせに高速に出ようとしていました。大変危険です。
「タレントでいえばどんな感じ?」と聞かれたので、しばらく考えたあと、「池脇千鶴」なんて答えたりして。
・・・・・なんかそんな感じがしたから。ほんとにどーもすいません。

そんなこんなしているうちにだんだんこっちも病んできて、数ヶ月で退社。
社会的には、便所掃除のほうがはるかに価値がある仕事だと思います。
新宿が勤務地だったのですが、仕事が終わると歌舞伎町も朝。
ホッとして帰って寝ると。ちなみにこの時点ですうさい堂やってましたから、自分すごいなと。これぐらいは褒めてやってもよいかと。
あの仕事を続けられるのはかなり精神的にタフではないかと。出勤時間や服装が自由なので、働きやすいといえば働きやすい環境ですが。
自分は紹介で入ったのですが、バイト雑誌の募集要項としては「パソコンによる簡単な入力作業」などと書いてあるようです。嘘ではない。嘘ではない。が。
いまも出会い系サイトは存在していますが、結局需要と供給があるということなので一概に否定はしません。
ですが、出会える確立はかなり低い。基本的にお相手は、金髪ヒゲ面ピアス野郎。風俗に行くほうがはるかに健全かと。
そして自分はしばらく労働自体がイヤになり、これは結構なリスクを背負う羽目になるのですが、「楽だから」「稼げるから」などと思ってはじめると、物事ってのは大抵、裏目に出るように出来ているようです。
ロリロリ女子大生から人妻熟女まで使い分けられるようになったのは、いい経験だったのかも知れません。
何のだよ。

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