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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

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中川信夫二題



市川海老蔵×柴咲コウ×三池崇史で「四谷怪談」リメイクだそうで、三池監督って大ヒットとおおハズシの落差が極端なのだが、ホラーとは大変相性が良いからこれはちょっと期待できるかも知れない。
四谷怪談史上初「お得意の」R指定で是非お願いしたい。自分なんかはもう「R-15」ってのは一種、安心のブランドというか、ドレスコードだと思ってる。
で、やっぱり押さえないといけないのは『東海道四谷怪談』(監督・中川信夫)。『地獄』と一緒にレンタル。TSUTAYA新宿店はレア映画の宝庫。

1959年製作の75分しかない作品なんだけど、怪談という枠を取っ払っても邦画史上屈指の名作ですよこれは。
顔が崩れたお岩さんのメイクとか今見てもゾッとするし、例の有名な「櫛で髪をすくと髪の毛がぞろぞろっと抜ける」日本人なら誰でも知っているシーンも、そこいらの流血シーンなど蹴散らすほどの気高い禍々しさである。
本作は、狂った人物が登場しないところが怖い。小悪党・直助にそそのかされて悪事を繰り返す伊右衛門(天知茂)は本当のところ心の弱い侍だし、直助は徹頭徹尾こすい奴だし、イエモン(めんどくさいのでこの表記で)に「お前、岩と関係しろ」と仕掛けられ「お前、間男の罪は知っておるな」と殺されてしまう按摩の宅悦は単なるエロ親父。お岩は基本的にピュアラブな人。
ごく普通の人間しか出てこないので「狂ってるぜ!イエイ!」と、ポップに盛り上がることが出来ないし、ひたすら彼らの「業」ってやつを見せつけられる。そこが『悪魔のいけにえ』や『ホステル』なんかとの明確な違い。その辺の作品って、実は本質的にポップなんである。そちらはそちらで好きだけど。
後半のお岩さんによるリベンジが見せ場。、落ちてくる蚊帳やうごめく蛇などを使った演出がカッコいい。
イエモンはお岩と宅悦の死体を戸板に打ち付けて沼に流すのだが、復讐シーンではその板が交互にひっくり返って「リャンメンで」恨みごとを言われます。ものすごく嫌です。
イエモンが「お岩、許せ」と真人間っぽく死に、子供を抱きながら成仏していくお岩さんのラストが本作の救いか。
森一生による『怪談 お岩の亡霊(69年)』なる作品では、イエモン役が佐藤慶で、実にアウトレイジなキャラで通した。そちらも名作。

『地獄(1960年)』ってのはぶっ飛んでる。CRAZYというよりは「MAD」なブツ。とりあえず生前に何らかの悪事を働いた「登場人物が全員」地獄に落ちるんである。他にないよ、そんなシャシン。
吊橋での簡単な小競り合いや、自殺や、集団食中毒(見事に全員死亡!)で次々と。実は自分、この展開に爆笑していたのだけど。
別に悪くないんじゃない?って人もまとめて地獄行きさ。これは、ポップじゃないですかね?主役はここでも天知茂が張る。がんばる。監督も同じ中川信夫。トバしまくっている。
オープニングタイトルでは半裸の女性が次々登場するが、これは「現世の業」を象徴しているのだろうか。うへえ安っぽくもわかりやすい、と思う。
地獄なので鬼もいるし、閻魔大王もいるし、責め苦もある。
印象に残るのが「皮剥ぎ」で、要するに俳優が首だけ出して、胴体を「刺し盛り」のように作っているのは見え見えなのだが、心臓がぴくぴく動いていたりして妙にグロテスク。これを公開当時見た人のトラウマたるや。
その他首をひっこ抜かれたり(これも体を埋めて首を出しただけ)、歯をつぶされたり、腕を切断されたり、血の池だったり針の山だったり賽の河原だったり。
唐突に終わる地獄のシーンと(無間地獄ってこと?)、妙にファジーなラスト。血の池を蓮の花に乗せられて流れていく赤ん坊(大変な役者デビュー)。
どちらも新東宝という、キワモノを売りにした徒花のような映画会社の製作なのだけど、これを観た社長さんはさすがに怒ったらしい。

そういえばかの石井輝男監督も『地獄』をリメイクしていて、当時まだ生きてた宮崎ツトムや毒入りカレーおばさんが地獄に落ちて刑罰を受けるってすげえ内容だったな。
後半なぜか丹波哲郎演じる「サムライ」が登場し、地獄の鬼をバッタバッタと斬りまくるというトンデモない展開。
元ネタをたどれば『忘八武士道』という作品からスピンオフしたキャラなわけだけど、そんなの何人がわかったんだ?
たしか「明日死能(あすしのう)」というお名前でした。ネーミングセンス最高。









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