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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

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太陽と悪魔、「ビー・デビル」



シバラマー!んー、なんか違う。しばらまー!←ひらがなのほうがかわいいな。
「しばらま」とは韓国語で「FUCK OFF」に相当する言葉である。ファックはもう使われすぎた。ナウなヤングの諸君のハートにインするのはこれからは「しばらまー!」ではないか。この言葉で世のゴキブリ野郎をダメージ!
つまり毎週韓国映画を観ているのだけど、ちゃんと覚えた言葉はこれだけっていう。ほんと、どうしょうもないしばらま人間です。
韓国にもラブコメやメロドラマがあるということなんですが、自分が愛好するのは「しばらま度が高い」ものである。だいぶ溜まってきたのでそろそろ頭の整理をせんといかんのだ。
『殺人の追憶』(監督/ポン・ジュノ・2003)は警察のしばらま度を描いた作品。「警察内部の腐敗を告発する!」というよりは、徹底的に警察や刑事をバカにしている。
実際にあった女性の連続殺人事件をモデルにしているらしいが、主人公の刑事(ソン・ガンホ。ソン様)はとにかく犯人を捏造することに夢中。
テキトーな報告を真に受けて知的障害者の青年をしょっぴく。相方の刑事はさらにキれやすく、特技は跳び蹴り(とびげりデカ)。
なんとか彼を犯人に仕立てようと二人でがんばっていたところ、ソウルから切れ者の刑事が赴任。彼の推理で青年はシロとされ釈放。
面白くないのはソン様で、ソウル刑事に向かって「お前、デカのくせに頭なんか使ってんじゃねえよ」。ありえねぇ。
捜査は振り出しに戻り、ソン様は「現場に陰毛が落ちていない。きっと犯人はパイパンです」。
とびげりデカも「それならば近くにがあるので当たってみましょう」と、パイパンの意味すらもあさっての方向へ。しかもソン様は銭湯に入り浸り一人一人の股間をチェック(バカ)。
殺人事件をテーマとしながらも、映画の半分はこんな感じで、ブラックコメディと言っても差し支えない。犯人だと思ったら単に現場でオナニーするのが好きな変態だったりとか。
ところが後半、犯人らしき男が登場したあたりでムードが一変してミステリー仕立てになる。
なのですが、理詰めで映画を読み解いていくタイプのミステリーファンが鑑賞すると「はあ?」となりそうなので書いてしまうけど、結局犯人は不明のままなのです。そして、さらなるバッドエンドが待っている。




さて韓国バイオレンス映画の白眉、『ビー・デビル』(2010)。
「恨流」でタイトルに「デビル」がついてるときた日にゃ、観ないわけにはいかんのだ。ジャケットやポスターの「鎌を振り上げた女性のシルエット」が大変カッコいい。
主人公は二人いて、一人はソウルの銀行員・ヘヴォン。彼女はレイプ事件の目撃者だが、危うきには近寄らずで、証言について積極的ではない。仕事場でのイライラもピークに達し、休暇を取らされ故郷の離れ島へ向かう。
待っていたのは幼馴染のボンナム。結婚して10才くらいの娘もいるが、旦那は白昼堂々と女を買うわ、姑はその行為も認めるわ、数人しかいない島民(ババアとクズ男)から、人としての尊厳を踏みつけ続けられる生活をしている。彼女は島を出たことがないので、それが三十年。しかも旦那は娘と近親相姦している。
ボンナムはヘヴォンが帰ってきてくれたことは嬉しいのだが、腹を決めて「自分と子供をソウルへ連れて行ってくれ」と頼む。が、島民たちに見つかり、旦那がはずみで娘を死なせてしまう。
結局検察もうやむやになり、ヘヴォンも「寝ていたからわからない」と証言しない。
しばらくボンナムは娘の墓土を足でなめしたり(庭に穴掘って埋めただけ)農作業に従事している。
が、作業の合間に水をぐびぐびと飲んで一言、「太陽を見ていたら答えがわかった」。
直後に始まる島民への怒りのリベンジ・大虐殺。つまり「自分のやるべきことはこのしばらまな奴らを全員ぶち殺すこと」と悟る。正解である。
このロス時間について、監督のチャン・チョルスは特典インタビューで「復讐のタイミングを遅らせたのは、それがリアルだから。娘が殺されたすぐ後に行動を起こすのはリアリティがない」と答えている。
姑を殺すシーンは、ほとんどブラックジョーク。この監督さんは日本映画が好きで留学もしているのだが、吉本新喜劇見たでしょ?と言いたくなるくらい、池野めだかチックな死にざまであった。ははは。
さらに旦那を追いつめるボンナム。しかも、かなりマヌケな展開でありつつも、ザクザク切りつけるような残酷な殺しを見せつける。
「こいつにはカッコつけて死なせることも許さん!」という、観るもの誰もが思っていることを実行してくれるので、最高だ。
さて本作はまだまだ一波乱あり、最終的に観客は真摯なメッセージを受け取ることになる。実にちゃんとした作品である。
まあ悪魔とかデビルとかがタイトルについてる作品の全部が面白いわけではないのだが、これは「大当たりデビル」でした。

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