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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

すうさい堂は閉店しました。17年間ありがとうございました。

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食らえ!デルモンテ爆弾



説明会おさぼりさんしちゃったい。というわけでしれっと本日も開けているのですが、人っ子一人入店されませんなあ。
なんとかしないといけませんなあ。アングラじゃ食えませんなあ。
8年目なのですが、前から気付いてはいるのだが、吉祥寺にそういう文化は根付かないとうことがよーくわかった。うんうんうんうん。
願わくば「ヨドバシ裏」にカフェとかじゃない変なスポットが増えればいいのにな、と思う。ここは吉祥寺最後の楽園ですよ。珍種が分布をひろげるには最適じゃないか。
東急裏や中道、南口なんかは人通りが多くてうらやましいのだが、自分がそこにずっといたら「おまいらなんか大嫌いだッ!」なんつって泣きながら駆け出しそうな気がしなくもない。

京極夏彦との対談集『バッカみたい、読んでらんナイ!』(FM東京出版)が大変面白かったので、平岡夢明短編集『ミサイルマン』を読んでみる。
(しかし京極先生って方は、和装に茶髪に指なし皮手袋という、かなりバランス感覚の欠けたコーディネイトがお好みだ。なぜだ?そして馳星周はみうらじゅんと見分けがつかない。脱線)
この人はかつて「デルモンテ平山」名義で、ゴミ映画の紹介コラムなどを書いていて、結構自分なんかは面白がって読んでいたのだが、実はホラーの名手だったのでした。
吸血鬼・人狼・拷問マニアなどをスカムな味付けで再構成。特に人体破壊の描写が凄まじい『枷』なんかは、かなり読者を選ぶ。
乾いた笑いの持ち味と残酷趣味が釣り合ったのが表題作で、ハイロウズの「ミサイルマン」を聴きながらストレス発散、面白半分に女性を虐殺する「快楽殺人鬼」の男二人。
どうにもすっとぼけた彼らの関係は「傷だらけの天使」みたいだなと思ったら、ラストもなんかそんな感じだった。スラプスティックなスプラッタ!読後はスカッとさわやか!、か?
作者が「自分にとって小説は現実から逃避するためのものだったから、文豪の名作には興味がなかった」と発言しているので、彼のフィルターがこのようなダークなエンタメを生んだ。
現実的に死はあるし殺人もあるし事故もある。難病ものの感動作が支持されるのはもちろん良いこと。
ただその裏側で、「猟奇的な冗談」も、その道の手だれたちによって吐き出し続けられなければならないと思う。心優しきハイロウズだって、「ミジンコでもクジラでも 生きてる奴が気にいらねえ」と、どうにもならないヘイトをぶちまけているのだから。

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