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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

すうさい堂は閉店しました。17年間ありがとうございました。

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湯当たり



昨日、一昨日とお休みを頂き、何をやっていたかというと、福島の温泉に行って来たのであります。
大沼郡金山町の玉梨八町温泉。
中古のプジョーで男四人。新宿から紅葉の中を約五時間。カーステからは吉田拓郎。
夕方五時に到着して、風呂。六時に夕食。いろいろな惣菜(山菜中心)をゆっくり食べるとお腹いっぱいになる。
そんでまた風呂。疲れて十時ごろ就寝。朝七時に起きて、風呂。八時半に朝食。いろいろな惣菜をゆっくり食べるとお腹いっぱいになる。そんでまた風呂。宿を出て、また別の風呂。ちょいちょい休みを入れて、トーキョーへ。カーステからはチェッカーズ。すうさい堂に着いて軽く飲んだら、早めに就寝。
もう一週間くらい風呂に入らなくてよくないか?と思った。
生きる基本は湯と食である。煮詰まったらユニットバスに思い切り湯を張って入ればよろしい。それでほとんどの問題解決。

自分は田舎というものを知らないものだから、「集落」を初めて見たのである。
周り本当に何もない。人間関係も濃厚そうである。
泊まった旅館はその集落からもさらに離れている。そこで働く人々は黙々と温泉の管理をしている。
自分のようにジャラ銭を集めてはそれをぶちまけているような生活をしているものからすれば、悠久と言えそうな人生。
昨日から吉祥寺でまた日常に戻ったのだけど、余計なモノが溢れていて、会いたくない人には会わずにすむ東京が住みやすい。要するに自分が「余分なモノ」なんである。
実家に送ろうと思って買った福島産の味噌は、つい大家さんにあげちゃった。まったくもってクズ。

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婆さん・バーサス・熊さん



思わぬ拾い物ってのはあるもので、最近観た映画で一番面白かったのは『デンデラ』(監督/天願大介・2011)である。面白いとは「笑いを禁じ得ない」という意味で。
姥捨て山の話である。そこまあではまあいい。ところが、どっこい生きてる山の中(ド根性ガエルっぽく)。
捨てられた老婆のうちの一人・メイ(草笛光子)がしぶとく生き残り、婆さんのみ助け出し(男は無常にも見殺し!)「デンデラ」なるコミューンを作り上げる。カユ(浅丘ルリ子)もメンバーによって命を助けられた。
そこで婆さんたちは何をしているかというと、自分たちを捨てた村を奇襲するための軍事訓練を行っているのである。いひ。いひひひひ。
メイが百歳になりいよいよ村への復讐決行!という直前、デンデラはヒグマに襲撃される。
ボスのメイが「熊なんぞおそれるな!こっちは40人もいる!」と、むちゃぶりな発動命令を下すが、どんどこ惨殺されるおばあちゃんたち。とにかく「熊(もろに着ぐるみ)とバトる老婆の戦闘集団」という構図が面白すぎる。はひはひ。
眼帯姿の賠償美津子は出て来るわ(カッコいい)、大雪崩は起きるわで、ノリとしては完全にB級アクション。
予告編を見ると「命とは?生きるとは?」みたいなことを問いかけているよな気がするのだけれど、なんにも答えてません。勇気や希望をもらおうとして、この作品を観たお年寄りの方々はどう思ったのだろうか?
なにしろ、自分たちと同世代の婆さんたちが熊によって次々と血祭りに上げられていくのだから。
先に挙げた面子に山本陽子を加え、往年の大女優の競合!というノリなのだけど、出来たのがこのトンデモ作品っていう。いやしかし、最近の邦画では最もアナーキーなパワーを感じた一本。世間の評価が低かろうが関係ない(婆さんたちが村を襲撃して男たちを皆殺しにするシーンがあれば、もっとよかったが)。
煮詰まったら「デンデラ~!」と声に出してみてほしい。きっと勇気がもらえる。かもしれない。

明日とあさっては心の洗濯のためお休みデス。よろしくお願い致します。


洗脳ダメよーダメダメ



Toshi著『洗脳 地獄の12年からの生還』(講談社)、読了。
テレビでも話題になったがいやーすげえ内容ですな。搾り取られた金額が合計10億以上。
何よりもX JAPAN再結成で大観衆の前で歌っていたと思えば、洗脳セミナーに監禁されて罵詈雑言を浴びせられた上に殴られ蹴られるというわけのわからない循環。これだけでも頭おかしくなりそう。
大人気ロックバンドのフロントマンが消費者金融を駈けずり回され(最後の方の会社からは融資が通らない)、デパートや老人ホームにドサ回りをさせられ、元アイドルの嫁は鬼のように金を運べと脅す!
ヨシキや周囲の人々との交流によって洗脳が解けていく。X JAPANの音楽は今も昔も理解できないが、さすがに戻ってきてよかったねと思う。
そして洗脳セミナー主催の男はウェブサイトを続行しており、いまだにCDを売ったりライブをしたりしているらしい。悪はなかなか滅びない。ちなみにこのサイトを閲覧すると彼に広告収入が入るようなので、見ないほうがいいです。
Toshiの本名が「出山利三」というのもなかなか衝撃的であった。
それにしても、なんであんなにつまらんヒーリング音楽とやらに心掴まれ洗脳されてしまうのか。
一連のジブリ作品にも、相田みつをにも、トイレの神様にも、世界の中心でうんたらにも心動かされたことがない自分はそんなものに絶対洗脳されない、大丈夫という自信はとりあえずある。

音楽ビジネスでやっていくには、繊細な人だったんだろうなと思う。
それと対照的なのが、内田裕也とか萩原健一という生きものである。
最近この辺の人たちのCDを好んで聴いておる。ショーケン『DONJUAN』『デランジェ』は甲乙付けがたい名盤。
誰にも似ていない歌唱法。よく、とんねるす石橋が真似していて何なんだろう?と思っていたのだが本当にそんなんでした。そしてライブにおけるショーケンはキング・オブ・エアギターである。
んで、内田裕也『ア・ドッグ・ランズ』。長いキャリアを誇りながら、オリジナルだけで構成したアルバムは78年のこれ一枚(?)。裕也氏はこのブログでよくネタにしているような気がするが、まあその、ネタにしやすいんである、シェケナベイベー。
ジョニー大倉プロデュース。作家陣に桑名正博、沢田研二、近田春夫、かまやつひろしなど。
一曲目・桑名作の『パンク パンク パンク』。まるっきりパンクじゃないグッド・オールド・ロックンロール。
ジュリーも歌っている『決めてやる今夜』は、ぐっとテンポを落とした裕也バージョンのほうがいい。
阿木&宇崎コンビのまるっきりエルヴィスな『ONE NIGHT ララバイ』。ミッキー吉野作曲の『野良犬ブギ』はクールなシャッフルの名曲。
レナウン娘のCMソングと自動車ショー歌をミックスさせたような、『いま、ボブディランはなにを考えているか』を作って兄貴に歌わせたムッシュはさすが。
『俺は最低な奴さ』は自伝のタイトルにもなった名バラッド。
歌唱力云々はともかく、どこを切っても内田裕也という人間がいるという意味でもこれは名盤。
というか、このぶっきらぼうな歌い方って全然悪くない。
フィクションじみた歌詞をテッテ的にカッコつけて歌いそれが決まる様も、今のバンドマンには薄くなってきた魅力。
(しかし鮎川誠も柴山俊之もエンケンも還暦を越えて、いい塩梅の「大人のロック」をやっているのはクレイジーのケンさんくらいしか見当たらなくなってしまった)。
80年前後の、いかにもなプロがバックを勤めるフュージョンっぽい感じの音も昨今は少なくなってきたような。
ある意味、このちょっとお水っぽいアレンジが日本のロックの王道であった。日本にパブ・ロックはないが「スナック・ロック」はあったんである。
どうやら本物の不良が音楽をやると、スタンダードなロックンロールに帰るらしい。
マフィアが好むミュージシャンもマリリン・マンソンじゃなくて、フランク・シナトラなんである。

明日発売の東京ウォーカーにすうさい堂が載るらしいです。
そして今週は恐らく開店以来始めてのお休みウィーク!今週あとは30(木)と11月2日(日)しか開けてませんのでご容赦!





フェイク、ギミック、キャロル



『燃えつきる キャロル ラストライブ』のDVD鑑賞。
いきなり日比谷野音のステージが燃えてる。どういう経緯か知らないが、マジの火事になってるオープニング映像に大笑い。
キャロル伝説のラストライブ。動く彼らはとにかくカッコいい。
完璧にベースを弾きながら歌う永ちゃんも、リードギターの内海利勝もとてもカッコいい。
しかし、矢沢永吉という人はすでにこの時点で完成している。あの独特のトッポいイントネーションによる口調は、我々が常用している日本語とは違う。たぶん北京語と広東語くらい違う。そしてすでに「次を目指している」姿がある。
それに比べて、悪ぶっても繊細さがどうしようもなく透けて見えてしまうジョニー大倉。とことん不器用な人だ。(彼の言い分『キャロル夜明け前』も読んであげて!)
今でこそこのタイプのバンドはうじゃうじゃいるが、1972年にまっさらな状態でこんなバンドを見たから、みんなびっくりしたんだと思う。不良の兄さんたちは「俺たちの音楽だ!」と狂喜し、インテリたちは誰もやらなかった原点回帰と、その思想性のなさに衝撃を受けた(と思う)。
はっぴいえんどや頭脳警察や村八分などの「知性のロック」とはまるで違う、誰でも共感できてかつ、今まで日本においてまともに取り組もうとした者がいなかったスタイル。
GSにしてもバンドが本当に目指していたものはサイケデリックやスウィンギン・ロンドンなど当時のモード音楽で、オールディーズのロックンロールまで遡ろうとはしなかったようだ。
ロックは英語か日本語かなんて議論も、ジョニー大倉によるチャンポン歌詞であっさりケリがついた。以降のロックバンドはすべて、このスタイルを踏襲することになる。
純粋な意味での「日本のロックンロールバンド」を選ぶとすれば、結局キャロルとルースターズってことになるんじゃないか、という気がする。

黒光りする四人は、若くて青くて切ない。そして、ヒリヒリしている。
長髪フォークの時代にリーゼント&革ジャンで登場した戦略性(このセンスをバンドに持ち込んだのはジョニー大倉)。
トータルイメージとしてのセクシーさでは70年代ナンバーワン。ルックスってのはやはり大事で、あのファッションだからこそ、彼らのバタくさい楽曲が引き立つ。
取り巻きのバイクチーム・クールス。「警備」としてステージ上を我が物顔でうろうろしている。
とってもうざい。明らかに必要ない。だがその胡散臭いギミックが当時っぽい。
分かりやすくワルっぽい演出も含めてキャロル。語りまくる岩城晃一。どこかに舘ひろしもいるはず。

つまりコスプレでフェイクなんである。今のバンドがまるでわからなくなったので(まず「かまってちゃん」が理解できない)、ユーチューブで「キュウソネコカミ」「カナブーン」「感覚ピエロ」「赤い公園」「サイレントサイレン」「凛として時雨」「グッドモーニングアメリカ」等々検索してみましたが、なんちゅうかな、内容が「等身大の僕ら」だったり、妙に内省的だったり、のびのびまっすぐだったりして、なかなかフェイクを仕掛けてくれない。
狼マスクのバンドの曲は、ごくフツー(あれは「ふなっしー」みたいなもんじゃなかろうか)。
ライブで姿を見せないというフェイクを使っているバンドの曲も、ごくフツー。
「ゲスのどーのこーの」という、かましてきたバンド名の割に曲はごくフツーにおしゃれ。
サブカル女子やスマフォやJ-POP を揶揄しても「卑近だなあ」くらいしか思わないし、「ツイッターで炎上」とか歌詞にしちゃうのもいかがなものか、などと言ってるのもおっさんだからなのだろうか。しかし毒を吐いてもその程度?と思ってしまうことも確か。
一撃必殺ってのは結局、「かわいいあのコはルイジアンナ」とか「こんな夜にお前に乗れないなんて」とか「おれはただお前とやりたいだけ」とかの、アホみたいに単純なフレーズだったりする。
フェイクが決まるのはホンモノだから。「フェイク」や「フリーキー」や「フランティック」などの意味/語感が似合うのがロックなんである。
「フツーの音楽」をやる人たちは「フレンドリー」でも追及していればよろしい。




お笑いを一席(コピペ)




「ダメよ~、ダメダメ!」で日本エレキテル連合さんが大ブレイクですが、どうもこのネタどこかで知ってるような気がすると思ったら、11年前に立ち上げたすうさい堂の旧HPに『架空対談・すうさんの部屋』というコーナーがあり、4つほどアップしたうちのネタのひとつがちょっと似てるんである。キャラがひとつのセリフを繰り返すという点なのですが。実際、このネタが一番出来がいいと思う。



「どうも、すうさい堂主人です。
今回のゲストはとてもセクシイで高貴なこの方々、叶恭子・美香さんご姉妹です!」
「どうもー、はじめまして」
「ところでお二人のご職業を確認したいんですが」
「トータル・ライフ・アドバイザーでございます」
「そうですわよねえお姉さま」
「えーと、具体的にはどんなお仕事ですか?」
「トータルにライフをアドバイスするお仕事です」
「そうですわよねえお姉さま」
「それがよくわかんないっつーか」
「要するに試写会やパーティーでお色気をふりまく仕事でございます」
「そうですわよねえお姉さま」
「ざっくりしたお答えありがとうございます。ところであのー、やっぱりお二人は改造人間なんですか?」
「まあ、またこの方は面白いことを。おほほほほほ」
「そうですわよねえお姉さま」
「人をキューティーハニーみたいに」
「そうですわよねえお姉さま」
「自分で言いますか?わははははは」
「おほほほほほほ」
「っていうか恭子さんはどっちかというとフランケンシュタインみたいですよねえ」
「そうですわよねえお姉さま」
「(美香をぶん殴りながら)おい、そこは否定しろよ!このタコ!」
「あああああやめて下さい。すいません僕が悪かったです。・・・しかし無抵抗な妹さんですねえ」
「ええまあ私が自由奔放なのもので、妹の彼氏をしょっちゅう獲ったりしてますから。
ここのところちょっと自分の世界へ入り込んでしまっているようです。
私って少し淫乱なのかしら。おほほほ」
「そうですわよねえお姉さま」
「だから、そこは否定しろっつってんだろうがこのハゲ!(美香を殴る蹴る恭子。しかし艶然と微笑む美香)」
「いやあのもうやめて下さいようっ、話をっ、話をっ」
「ハァハァ、そうですわよねえ。私としたことが。ごめんあそばせ。おほほほほ」
「そうですわよねえお姉さま」
「がっ」
「まあまあ抑えて抑えて。あはあはあは。と、ところであの普段お部屋にいる時はやっぱりマッパ、だったりします?」
「そうですねえ。一番楽でございますからねえ」
「あー、一度家庭訪問に伺いたいですねえ」
「まあこの方ったら。おほほほほ」
「あと10年20年後の自分はどうなっていると思われますか?」
「もちろん、今と変わらないと思います」
「そうですわよねえお姉さま」
「(美香に向かって親指を立てる恭子)ナイス!」
「いやしかし、それはそれで楳図かずおの漫画みたいでちょっと怖いですねえ。脳だけ移植したりなんかして」
「・・・・おほほほ。意味がよくわからないわ」
「そうですわよねえお姉さま」
「(調子に乗るすうさい堂)二人そろって『シリコン・シスターズ』なんちて!」
「そうですわよねえお姉さま」
「だから何なんだよお前は!あたしと一緒にいるのがそんなにストレスかこのノイローゼ女!」
(ヒールのかかとで思い切り美香を殴る恭子。興奮のあまり服がはだけている。そして殴られながらも、微笑み続ける美香)
「うわああああやめて下さい。やめて下さいよう」
「(止まらない)このビッチが!このビッチが!」
「そですわよねえぴいがあぴい」
「いやちょっとあの美香さんから変な火花が散ってますってば!」
「この!この!この!」
「祖ですわよねえ乎姉さま祖ですわよねえ御ねえさまそですわよねえおねえ」

(2003.6.29)

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HN:
すうさい堂主人
性別:
男性
職業:
古本すうさい堂
自己紹介:



メールはこちらまで suicidou@ybb.ne.jp

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