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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

すうさい堂は閉店しました。17年間ありがとうございました。

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古本インザリフレジレイター




店頭に壊れた冷蔵庫を置き、百円コミックをぶちこんで売っている愉快な古本屋・すうさい堂です。ちなみに本は冷えていません。
ヂル情報なのですが、似ている猫を保護しているという電話があったので、すっ飛んで行ったら別にゃん(オス)だったりしましたので、善福寺方面の線は薄くなったかもです。
先日、インターFMのペット番組「ペットジャム」さんに取り上げてもらい、電話越しに自分の声を吹き込んだものを放送して頂きました。
ラジオパーソナリティーの早見優さんに、「今日の迷子ペットは吉祥寺の古本屋・すうさい堂さんの猫です」と発音して頂きました。
獣医の先生と「スタッズを首輪にしているそうです」「それが目当てで連れて行かれちゃったのかな?」「あまり高価なものは首輪にしないほうがいいかも知れませんね~」と、すてきトークを繰り広げて頂きました。
情報ありましたら引き続きお待ちしております。
http://www.interfm.co.jp/petjam/blog/2012/05/03/15/55/

ゴールデンウィークもぼちぼちお終いですが、本日、渡世名「まさかり」って奴が来まして、「これから両親と弟の嫁と子供と一緒に井の頭公園の動物園に行ってくる」と足を向けたとたん、それまで良かった天候が豹変し、ざばざばと雨になりまして、「こいつは『何か』を引き寄せるのだろうなあ」と妙に感心致しました。
その他、肉彦さんが来て店内でニコ生放送を施行して帰ったり、「用心棒」と「荒野の用心棒」を見比べたりしていました。文庫とCDがぼちぼち売れたようです。
ところで連休中はアクション・ペインティングの巨匠「ジャクソン・ポロック展」が盛況だったようだが、なんで誰もあれhttp://www.youtube.com/watch?v=MAm-ZX22bbwを、『お好み焼きじゃん!』ってツッコまないのでしょうか?

青海苔と鰹節ものせたらええじゃないか。
ごめんねぇーアートわかんなくってぇー。

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絶賛追悼中




漫画家・土田世紀氏、肝硬変のため死去(末井昭さんのツイートより)。享年43歳。
これは早すぎる。急遽、追悼コーナーをでっちあげる。
おすすめは短編集『ノーサンキューノーサンキュー』で、特に表題作は秀逸。
子持ちの無職男と、妻を失ってから生きる気力をなくしている警察官はダチ同士。
無職男は警察官から金を借りてはパチンコなどでやりすごし、趣味である「ベンツのエンブレム狩り」を続けている。
が、警察官にエンブレム狩りの現場を見られてしまう。
後日、親子連れで遊園地に呼び出された無職男は「ダメ男のストレス解消で結構じゃねえか!」「ワッパはめろや!」と開き直るのだが、警察官はボロボロと涙を流し、

「いっぱいいっぱいだよな・・・・」「俺もお前も・・・」「今、きっとピンチなんだよ」
「・・・・やれよ、大山」「世界中のベンツからエンブレム取りまくれ!」

と、見逃すってだけの話。
友情に殉ずるってことは、必ずしも社会的に正しいとは限らないんだよなあと。男泣きの、いい作品集です。

ドラゴンアッシュのベーシスト氏も死去。心不全。ううむ。思うことはあるがあえて書かない(そして思い入れはない)。
ギターウルフのベースウルフ・ビリー氏と同じ亡くなり方。
90年代のバンドマンに決定的な影響を与えたのは、フリッパーズギターとギターウルフなんじゃないかと思っている。
(あとはやっぱりハイスタンダードあたりか)
フリッパーズはオサレでオタクで、彼ら登場以降髪を立てなくても、Tシャツとスニーカーでライブをやっても、ライブでシャウトしなくてもよくなった。イタリア映画のサントラや昭和テレビ番組の音楽やソフトロックなど、それまで無視されていたものをメジャーに流通させたのは功績だと思う。
ギターウルフの後発への最大の影響力は「バンド名のカタカナ表記」!これに尽きる。
皮ジャン・グラサン・リーゼントといういでたちも、ウルフ登場以前には「いくらなんでも」いなかったと記憶する。
そして彼らが敬愛する「キャロル」を、音楽ファンがロックバンドとして、ちゃんと認識するようになった。あと、ジェーン・ジェットも。
しかし、ギターウルフの素晴らしさは「ほとんどまともに曲になってない」ってところで、『環七フィーバー』『ワイルドゼロ』『カミナリワン』などセンスはやたらといいタイトルをサビで連呼して、爆音ロックとして成立させている。
あの汚い音でそのままメジャーデビューってのが、ちょっとした驚きであった。
ビリー在籍時のライブは、10年くらい前にクランプス来日公演のフロントアクトで見た。
『仁義なき戦い』のSEと共に登場するオープニングが一番カッコいいってのが、少々問題であったが。
そういえばクランプスのラックス・インテリアも数年前に死んじゃったな。

心不全ってことはないが、自分も血圧は高いのでちぃと気をつけよう。とかいいつつ食生活に全然気を使ってないんだが。
自分は世界にひとつだけのお花「すうさい堂主人」であるわけなのだけど、「すうさい堂主人でいる割合」と「収入の激減」が完全に正比例しているということが、目下の悩みの種のお花畑なの。

やさしいから好きなんだ




最近ろくなことがなくクサクサしているので、気晴らしに、っつー感じで『実演!淫力魔人 イギー&ストゥージズ』(@バウスシアター。爆音)』を鑑賞。
伝説の、ストゥージズ再結成ライブ。イギー・ポップは還暦を過ぎたジサマだが、相変わらずのハイテンションで暴れまくる。20年くらい前に中野サンプラザでの来日公演も見ているのだが、そのときもマイクスタンドをぶん投げ、アンプに体当たりなどしていたのだが、ジサマになってもまったくおんなんじことをやっておる。
ストゥージズの面々も太ったとはいえ、いつものメタル兄ちゃんたちのような弾き過ぎもなく、正しくヤクザにゴリゴリと『ロウ・パワー(素晴らしすぎる邦題が「淫力魔人」!)』の音を再現する。
捨て曲なし。イギーってのは最強かも知れぬ。ミック・ジャガーがエンターティナー、モーターヘッドのレミーが不動の魔王だとしたら、イギーは「聖なる俗」、先走り汁を撒き散らす、叫ぶ性器。しかも過激なだけじゃなくて、どこかしらチャーミングでもある。

何を持っているか分からない客の中に裸で飛び込んでいくというパフォーマンスを「40年以上」も続けているってことは、これほど自分のオーディエンスを愛している人もいないって話なんじゃないか。
若い頃より何より、今が一番声の艶がいいという奇跡。
『サーチ&デストロイ』のイメージが先行してしまうイギーだが、今回対訳つきで曲を聴くと「俺を抱きしめてくれ」みたいな、他者に救いを求めるような詞が多い。
パンクの雛形『ノー・ファン』だって、「ひとりぼっちじゃつまんない」ってことを延々と訴えているんである。

そういうことだったのだ。優しいから好きなんだ。僕、イギー・ポップが好きだ。

『アイ・ニード・サムバディ』『ペネトレイション』『ギミー・デンジャー』などの、タメの効いたヘヴィ・ブルースは、なかなかその辺の若輩者には出せない殺気。早いだけがパンクじゃない。
イギー本人が「俺はロックの一番面白い部分を最初の3枚でやってしまった」とおっしゃっていて、それがストゥージズなのだけど、このダーティーな音塊を当時の人々がどれくらい理解できていたのか。
パンク・ムーブンメントによって「元祖パンク」としてようやく脚光を浴びた彼らだが、このライブにおける『1970』は、1970年当時リリースされたそれを、更にパンキッシュに凌駕してしまっているという凄さ。
裸一貫、イギーが叫ぶ。
『ライトをつけてくれ!演出なんか糞食らえだ!お前らの顔が見たいんだ!』

ジェームズ・ニューエル・オスターバーグ・ジュニアとしての人生なら、もう年金生活をしているようなジサマが、「イギー・ポップ」として、今もステージで自分の体をバラバラにするようなライブを続けている。
イギーは、音楽的才能はちょこっとしかないかも知れないが、「ガキの頃に作った曲を、ガチで叫んで燃焼する」というロッカーにとって最も大事なことを、誰よりも大切に貫いている。

最近は3ピーススタイルのバンドが流行っているらしく、それはそれでソリッドでよいのだけれども、ボーカルがマイク一本で大暴れするバンドってやっぱり最高だなと、「淫力ジジイ」のライブを見て、改めて思った。
(一週間限定上映。お早めに)
http://www.youtube.com/watch?v=W_Xx40_wHpc&feature=related

トレイン猫ッテイング



さて最新情報。
先日、非常にヂルに似た猫にミルクをあげたという方が来店。
場所は東京女子大の近く。てことはもしその猫がそうであれば、五日市街道を越え女子大通りも越えてしまったってことで、明らかに戻る方向がわかんなくなってるんですな。
しかし衰えた様子もなく毛並みもつやつや、しかも首輪がなかったってことは、どこかで飼われていた(いる)可能性大。あれは人間用スタッズベルトなので、そうそう簡単に外れるものではないのです。ミルクはがぶ飲みしていたらしいが。
というわけで、善福寺あたりをうろついているかも知れません。今までほとんど手薄だったあの辺も捜索してみようと思う。有志でお手伝いして下さっている方も数人いるので、誠にありがたいことでございます。
15センチくらいの先が曲がった尻尾の、やや大きめの黒猫を見かけた方、ぜひ連絡をお願いします。
http://www.vets.ne.jp/bbs/c_6102.cgi
http://mayoi-neko.net/
http://sachifuku.cocolog-nifty.com/rescuelostcat/
この3つのサイトに登録してます。
しかしどの掲示板も更新が頻繁だ。困ったことよのう。

気晴らし的に『トレインスポッティング』などを鑑賞(もちろん営業中に)。
そこそこ面白いが、こりゃMTVだな。オサレな音楽にのってオサレなヘロイン中毒が繰り広げるジャンキー青春ムービー。
しかし、スコットランドのポン中も日本のすうさい堂も閉塞した状況は同じ。まったくそういうものに手を付けない自分の方が明らかに偉い。「ドラッグやってる人間はクリエイティブ」みたいな驕りが大嫌いだ。往々にしてそういうこと言う奴は、歯をくいしばりながら仕事しているカタギを馬鹿にする傾向がある。なんで?って思う。
パンクが好きなのも、音的にはほとんどドラッグ文化の影響を受けてないからだな。ほんと、すがすがしいジャンルである。
レイブとかデッド系サイケとかシド・バレットとか、全然いいと思わないが、ヴェルヴェットやストゥージスやドアーズが好きなのは、ルーやイギーやモリソンの声が好きだから。ドラッグカルチャー云々は一切関係ない。

猫カレー食う、いや違う



・・・・しかし、開発地の黒猫はヂルに似ている。ヒップにボリュームがある感じとか。やっぱりあの辺にいるのかも知れん、地主さんの知らないときにうろついているのかも、と再考。
で、店主憔悴!ということもなく、至って普通に暮らしております。ヂルなどと呼んでいるが結局猫は猫、4年半にしてこういう事態を引き起こしてもまあ不思議じゃなかった。室内飼いでも間違いが起これば逃げられたりするんだから。
戻ってきたら決めているのは「店猫続行」ってことである。夜はリードをつけるとか、「ロケーター」なる探知機をつけるとか、以前より注意を払わねばならぬ。呼び寄せるためのスライスかまぼこも切らさないようにしなければいかん。
こやつはそういうサダメの猫なんである。リスキーだけどしょうがない。基本的にうちとお隣でぐーすか寝てれば大満足なはずなんだが、どこ行ったんだかまったく。引き続き捜索中。

本日はまっつん構成員のナビでなぜか巣鴨で下車。激辛カレーで有名らしい千石の「大沢食堂」で、その激辛カレーを食う。うん、僕がんばった完食した。が、口ん中ビリビリで、そなえ付けの味噌汁が飲めない。水しか飲めない。熱い味噌汁が「つき刺さる」んである。店主は伝説的な格闘家らしい。
そのまま巣鴨の刺抜き地蔵がある商店街を歩くと、本当に通行人の8割はお年寄りなのだね。醤油だんご食う。
高田馬場に流れて、ひっくり返っても入学できない早稲田大学構内を、ニセ学生として徘徊。
近くの小さな公園で猫三匹と遭遇。いや、もっといたか。餌を食べるにも上下関係があるらしい。独占してもりもりやってた猫は、食べ過ぎてその場でゲロしてた。
ここは人間少ない、桜はある、お猫は出入りしているという素晴らしいスポット。
猫は美しい。猫を排除する精神こそが美しくない。猫害ったって、ほとんどフンの問題とかだろ?土に帰る有機物ですよ。放射能よりずっとマシである。
そして桜の散り際も美しいのであった。

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すうさい堂主人
性別:
男性
職業:
古本すうさい堂
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