男女の結合部分、ってものにまったく興味がなく、これはつまり「生殖行為」なるものを完全否定している自分のメンタリティによるものかも知れぬのだが、それでも今ならば無修正ダウンロードなどのツールが人気であり、80年代はビニ本、さらに非合法な「裏本」という仇花がありました。
本橋信宏『裏本時代』読了。これはモラトリアムなライターをやっていた著者が日本最大の裏本販売グループ「北大神田書店」の総裁と出会い、彼のバックアップによる写真雑誌『スクランブル』の編集長となり、同誌の創刊から終焉までを描いたノンフィクション。
今考えると非合法出版物のチェーン店というのもものすごいが、ここの会長は「やるからにはなんでも日本一」のポリシーを持つ。
(ちなみに検索してみたら「北大神田書店」という屋号、今もありました。まっとうな古書店になっていたが)
裏本の利益を資本として、独自の出版網を作るのが会長の夢であり、その先鋭部隊が「スクランブル」だったが、非合法な収益ゆえ手入れを食らえば一網打尽であり、資金繰りが立ち行かなくなって、廃刊に追い込まれてゆく。
半分くらいはこの雑誌の内幕について書かれているのだが、物事を立ち上げ、継続するには多数の煩わしさと情熱、それに妥協が必要ということを思い知らされる。
「ナイスです」「ゴージャスです」「ビューティフルです」と、中学生英語を多発するこの会長、彼は後にAV監督で大ブレイクする「村西とおる」その人である。
エロで食っていくには度胸や開き直り、洒落っ気などあらゆるタフさが必要で、それを制した者が勝者なのでしょう。
しかし村西とおるという人物、裏本屋をぶっつぶし、AVメーカーをぶっつぶし、しかしまだしぶとく生き残っていらっしゃる。
この人のブログすごいですよ。さすがディベートの達人。すぐに過去の記事は閲覧有料になってしまうのでなるべくこまめにチェックしよう。
「言いまつがい」とは糸井重里氏が提唱した、間違いを笑っちゃおうという遊びだが、自分もたまに「すうさんみたいなアウトローは」とか言われたりするのだが、僕の場合は単なる「アウトなひと」なんであって、これは大きな間違い。
さらに「宵越しの金は持たない」んじゃなくて、「宵越しの金<も>持てない」んである。
「おれもあの頃はよう」なんてな自分語りを始めて、周囲をうんざりざせるような栄華を持っていないのは幸か不幸か。結局でかい場面に飛び込む勇気がないってことなんで、そういう人はずっと微生物みたいにごにょごにょ生きていくのでございます。
最近、自分みたいのより、よっぽど会社員の人のほうが豊穣な人生なんじゃないか、と思う時がある。だってだって、彼らは年金やら保険やらキチンと納めた上、賞与や有給があるからそれを使って旅行やでかい買い物や新しい趣味を開拓することができるし、親や親戚にもちゃんと顔向けができる。それはすばらしいことですよ。
いい年こいて「サラリーマンなんてクソだ」とか言ってる連中、だったらそいつらは「クソにたかっているハエ」である。誰の礎のお陰で自分らがぷらっぷらしていられるのか、という自覚をお持ちでないんである。
会社員でも職人でも商売人でも、働く皆さんの人生に潤いを与えるものとして「娯楽」「表現」がある。これは故・村崎百郎さんも「芸術ってのは堅気の人を感動させるためにあるんだ」という発言をしてるので、間違いはないと思う。
昭和の大衆芸能における完成度。歌謡曲/演歌など、その道のプロフェッショナルが何十年経とうがびくともしないように構築しているのである。
演歌歌手が絶対に元歌を崩さず、同じ節回しで歌い続けるのは、そういう自覚があるからだ。どっかの国の原発ほどヤワじゃない。
萩原健一著・『ショーケン』を読んで、つらつらそんなことを思った。
その前にも生江有二著・『竜二 映画に賭けた33歳の生涯』を読んでいて、こういう欠陥だらけの人が発する過剰なパワーにはほんと頭が下がる。
これは俳優・金子正二の伝記本なんだけど、ほぼ「本職の不良の人」がそっちの世界じゃなくて、映画でのし上がってやるという悲壮なエネルギーを糧に、たった一本の作品を世に送って自分は癌で死んでいく。生江氏の男節もビシバシ決まっております。『竜二』は堅気もヤクザもんも、「同じ目線」で感動できるという稀有な名作です。
で、『ショーケン』なんだけども、これは時代のアイコン・萩原健一の自分語りで、「人生で三度地獄を見た」というだけあって、浮き沈みの落差が凄い。
大麻事件で干されたあと、「ぬいぐるみショーの中身」のバイトまでして子供の養育費を払っていたとのこと(あのショーケンが!)
もちろん彼の目線なんだけど、松田優作でさえ「常に自分の後ろを追いかけていた」とのことで、ライバルは「沢田研二」であったらしい(時々文献に登場するジュリーの腹の座り具合は、やっぱり本物である)。
黒澤明の狂気のような完璧主義も書かれていて、もう「映画の鬼」ですな。自分が黒澤映画をほとんど観てない理由がわかった。
ショーケンの仕事に打ち込むエネルギーもパじゃないわけで、やっぱそこにはパじゃない共演者と、パじゃないスタッフがいた。
これはもう作品そのものが牽引していた時代なのであって、ネット社会(つまりは電波による人のうわさ)の現在と比較してもどうしょうもないのであった。
つきあった女性タレントや、実はコカインも大好物であったことなどすべてぶちまけ、57歳にして(あとがきの時点)「人生まだまだ半分。まだいける」とのツッパリぶり。
ほんの数十年前の「カブキ者」たち、ショーケンじゃなくてもメンタリティはきっとこんなんばっかりの生き物が群雄闊歩していたのである。恐るべし。
で、AKBの新曲が「エヴリデイカチューシャ」って言うらしいじゃねえか。あれれパクりました?訴訟だ訴訟。
◆『ジャック・ニコルソン ジョーカーズ・ワイルド』/ジョン・パーカー=著 谷川建司=訳
/キネマ旬報社/初版/状態A/帯/定価・2800円/【売価・1000円】
◆『活劇帝王70’s マグナム・アクション映画列伝』/鬼塚大輔=編/フィルムアート社
/初版/状態A/帯/定価・2100円/【売価・900円】
◆『デレク・ジャーマン ラスト・オブ・イングランド』/デレク・ジャーマン 北折智子=訳
/フィルムアート社/初版/状態A/帯/定価・2060円/【売価・1200円】
◆『ロバート・デ・ニーロ 挑戦こそわが人生』/ジョン・パーカー=著 中神由紀子=訳
/メディアックス/初版/状態B/定価・2500円/【売価・600円】
◆『レナード・バーンスタイン』/ジョン・パイザー=著 鈴木主税=訳/文藝春秋
/初版/状態B/帯/定価・2400円/【売価・800円】※売切れ
◆『ブリジット・バルドー自伝 イニシャルはBB』/ブルジット・バルドー=著 渡辺降司=訳
/早川書房/初版/状態A/定価・3000円/【売価・1500円】
◆『クリント・イーストウッド 名前のない男の物語』/イアン・ジョンストン=著 金丸美南子=訳
/早川書房/状態B(経年によるイタミ)/定価・2500円/【売価・500円】 ※特価!
◆『監督中毒』/三池崇史/ぴあ/初版/状態A/定価・1600円/【売価・800円】
◆『フランケンシュタイン・コンプレックス 人間は、いつ怪物になるのか』/小野俊太郎
/青草書房/初版/状態A/帯/定価・2100円/【売価・1200円】※売り切れ
◆『映像文学にみるアメリカ』/日本マラマッド協会=編/紀伊国屋書店
/初版/状態B/定価・3400円/【売価・1000円】
◆『キング・オブ・ドラゴン ブルース・リー伝説』/松本きより=責任編集/銀河出版
/初版/状態A/帯/定価・2300円/【売価・1200円】※売り切れ
◆『ネオ俳優主義の見方 1980-2000』/杉原賢彦+編集部/フィルムアート社
/初版/状態A/定価・2000円/【売価・1000円】
◆『全身小説家 もうひとつの井上光晴像』/著作ノート・採録シナリオ=原一男
/キネマ旬報社/初版/状態B/帯/定価・1200円/【売価・600円】
◆『深作欣二 ラスト・メッセージ』/映像塾プロジェクト=編/シネマハウス
/初版/状態A/帯/定価・1300円/【売価・500円】※売り切れ
◆『USAカニバケツ 超大国の三面記事的真実』/町山智浩/太田出版
/3刷/状態A/帯/定価・1480円/【売価・700円】※売り切れ
◆『カタログ・ジミー・ディーン』/デラックス・カラー・シネアルバム⑥/芳賀書店
/5刷/状態B(経年によるイタミ)/定価・2000円/【売価・500円】 ※特価!※売り切れ
◆『かぎりなき青春の賛歌 ジェームス・ディーン』/シネアルバム⑦ 責任編集=小森和子
/19刷/状態A/定価・1600円/【売価・500円】 ※特価!※売り切れ
◆『日本映画ポスター集 ピンク映画篇』/円尾敏郎=編/ワイズ出版
/初版/状態A/定価・4700円/【売価・3500円】※売り切れ
◆『モンスターパニックReturns!』/大洋図書/新映画宝庫⑦
/初版/状態A/定価・1333円/【売価・500円】
◆『モンスターメイカーズ』/スタジオ28/洋泉社/初版/状態B(少ヤケ)
/定価・2400円/【売価・800円】 ※売り切れ
昨日の晩飯。
カチカチに冷えたパックの白飯x2。これに一番安いレトルトカレーをぶっかけ温め食す。
いやあ味がすっげえケミカルッ。少々びっくりですわ。しかし実にチョンガーな食事。
最近ますます物欲がなくなって欲しいものがまったくないだが、やっぱり現生はあったほうがよいなあー、と。
「まーま、ここは我輩が」とレシートを持っていきたいのはやまやまなのだが、ない袖は振れないのれあった。クプー。
モノはいらねえカネは欲しい。マニマニマニ。とは言え、もう出稼ぎにあんまり時間を使うのはやめたので、なるべく店でお金を儲け¥たいなあーと思うのれあった。クプー(二回目ですが、沢田まこと風)。
いやーしかし中村うさぎってすごいわ。
まるでちぎっては投げちぎっては投げといった風情の散財のしかた。
本の印税は前借。そのカネをブランドやホストや美容整形につぎこむ。それをネタに一冊書く。
本の印税は前借。そのカネを(ぐるぐる)。自分の足を食ってるタコみたいである。
うさぎ対談集『人生張ってますー無頼な女と語る』(小学館文庫)を読んで、みなさんぶっとんでください。
超売れっ子作家でありながらも、相続トラブルで自己破産した花井愛子。
ストーカーと結婚し子を二人も設けた、純粋狂気の岩井志麻子。デブフェチ。デブで男体盛りすんなっ。
スリーサイズ130、体重130キロを誇るスーパーバディ、みんな大好きマツコ・デラックス。
おねえキャラの中でも、この人の知性はあたまひとつ抜けてるような気がします。
自らの異形を切り売りする、血の出るような笑いのセンス。
今回の対談相手の中で、うさぎ女史がもっともビビったという豪傑・西原理恵子。
歩いてきた地獄が違うというか、ここでも堂々と「税金なんか絶対払わないもん」と公言してます。
元旦那に放ったお言葉 『お前の年収なんか一瞬で使ってやる!』。
あらゆる哺乳類を煽動するフェロモンを持つと言われる性豪・斉藤綾子。
いつか人口ペニスをつけたいというのが夢、というほどのチンコフェチ。
冥府魔道女人衆。ヒリつくような笑い満載の一冊。司会・構成をしている人のツッコミもめちゃくちゃ面白い。
そうだ目録を作ろう!と思い立った(ようやく)。
ブログ内カテゴリーに「目録」を作ればとりあえずいいんじゃないかと。
というわけで、最近入荷したレアコミックからです。
■『フータくん』/藤子不二雄/サンコミックス(朝日ソノラマ)
全⑤巻(完結)/重版/絶版/状態良好/【売価・5000円】 ※A作品。※売り切れ
■『新・オヤジ坊太郎』/藤子不二雄/パワアコミックス(双葉社)
全④巻(完結)/重版/絶版/状態良好/【売価・4000円】 ※A作品。※売り切れ
■『新・怪物くん』/藤子不二雄/パワアコミックス(双葉社)
全③巻(完結)/重版/絶版/状態良好/【売価・3000円】 ※A作品※売り切れ
■『ドビンソン漂流記』/藤子不二雄/パワアコミックス(双葉社)
全②巻(完結)/重版/絶版/状態良好/【売価・4000円】 ※F作品。※売り切れ
■『ルパン三世』/モンキー・パンチ/パワアコミックス(双葉社)
①~⑦巻/重版/絶版/状態良好/【売価・3500円】
■『ルパン三世』/モンキー・パンチ/パワアコミックス(双葉社)
⑧~⑭巻(⑭が最終巻)/初版/絶版/状態良好/【売価・7000円】
※2セットお買い上げの場合、合わせて9500円(1000円オフ!)
■『ルパン小僧』/モンキー・パンチ/パワアコミックス(双葉社)
全②巻(完結)/初版/絶版/①巻のみ、カバーシミあり/【売価・1500円】
■『パンドラ』/モンキー・パンチ/パワアコミックス(双葉社)
全①巻(完結)/初版/絶版/状態良好/【売価・1000円】
■『イヤハヤ南友』/永井豪/パワアコミックス(双葉社)
①巻/初版/絶版/状態良好/【売価・1500円】※売り切れ
■『イヤハヤ南友』/永井豪/パワアコミックス(双葉社)
②巻/初版/絶版/状態良好/【売価・1500円】※売り切れ
■『おいら女蛮』/永井豪/サンコミックス(朝日ソノラマ)
①巻/初版/絶版/状態良好/【売価・1500円】※売り切れ
■『キッカイくん』/永井豪/サンコミックス(朝日ソノラマ)
①巻/初版/絶版/状態良好/【売価・1500円】※売り切れ
■『エイト・ビート』/吾妻ひでお/サンコミックス(朝日ソノラマ)
全②巻(完結)/初版/絶版/状態良好/【売価・2000円】※売り切れ
■『美美』/吾妻ひでお/サンコミックス(朝日ソノラマ)
全①巻(完結)/初版/絶版/状態良好/【売価・1000円】※売り切れ
■『おそ松くん』/赤塚不二夫/サンコミックス(朝日ソノラマ)
②巻/初版/絶版/状態良好/【売価・1000円】
■『おそ松くん』/赤塚不二夫/サンコミックス(朝日ソノラマ)
④巻/初版/絶版/状態良好/【売価・1000円】
■『おそ松くん』/赤塚不二夫/サンコミックス(朝日ソノラマ)
⑥巻/初版/絶版/状態良好/【売価・1000円】
■『さるとびエッちゃん』/石森章太郎/サンコミックス(朝日ソノラマ)
①巻/重版/絶版/状態良好/【売価・700円】
■『さるとびエッちゃん』/石森章太郎/サンコミックス(朝日ソノラマ)
②巻/重版/絶版/状態良好/【売価・700円】※売り切れ
■『さるとびエッちゃん』/石森章太郎/サンコミックス(朝日ソノラマ)
③巻/重版/絶版/状態良好/【売価・700円】※売り切れ
■『ちゃんちきガッパ』/石森章太郎/パワアミックス(双葉社)
①巻/初版/絶版/セワレ/【売価・800円】※売り切れ
■『GRナンバー5』/石森章太郎/パワアコミックス(双葉社)
①巻/重版/絶版/状態良好/【800円】※売り切れ
■『変身忍者 嵐』/石森章太郎/サンワイドコミックス(朝日ソノラマ)
①巻/重版/絶版/状態良好/【500円】
■『機械化人都市(マシンナーズ・シティ)』/松本零士/パワアコミックス(双葉社)
全①巻(完結)/重版/絶版/状態良好/【600円】