本日はむさしのFMの軽い取材が入りまして、なんでも「ラブラブ商店街(藁)」というコーナーに取り上げられるらしいです。
プッシュしてくれたのは『LADY THE BICTH
http://www.youtube.com/watch?v=8nBPFVGsnlM&feature=related』というバンドのボーカルのお姉さんということで、ありがたいことでございます。
伊達に極貧ショップを続けてはおらんよ!しかしながら、継続すればするほど貧乏になっていくという不思議な現象がおこっています。そして僕の左脳は痺れるようになったのです。
もうひとつまとまらないですが、二月の更新がクリアできれば店は続いてますので、ルービーとシースー、マミツのリーキューはリーゴ?帰りはシータク?ツェーマンまでね!みたいな感じで、ひとつシクヨロです。
24日が過ぎるとクリスマス終了~、って感じが日本人らしくて現金でいい。
日本人なんてもともと無宗教なんだから、南蛮渡来の風習にまたがってはしゃぐのもよろしい。
今さらくさすのもなんかねえ、野暮ってもんで。
父の日母の日敬老の日などは「感謝せんかゴルァ!!」と、首根っこをつかまえて物品の供給を促すことができる強制執行能力があるが(一切シカトしている自分みたいなのもいますが)、結局イブってのはフレンズやステディなどその年最も同じ時間を共有した人々に対してなんとなく「あんがとさん」ということで、プレゼント交換したり酒を飲んだりするのではあるまいかと。
故にこの日だけはみんな一人になりたがらない。自分は孤独だと思いたくないから。
要するに日本中がしおらしくなっているのである。いいじゃないですか。
勘違いしている人はいないとは思うんだが、24日はキリストはんのお誕生日ではない。あくまでも前夜ですから!わかってんのか!?
ジーザスと一日違いの日に生を受け、「極悪」の称号をもらった男がいる。
レミー・キルミスター。
大御所じゃないバンドのドキュメントが好きで結構観ているのだが、GGアリン・アナーキー・アンヴィル・ニューヨークドールズ・ラモーンズなど、みんな面白い。
彼の誕生日にバウスシアター・爆音映画祭で観てきた『極悪レミー』http://www.youtube.com/watch?v=l_7h9t6zsJ8は、泣く子も黙る暴走ロックンロールバンド、「モーターヘッド」のボーカル&ベーシストのドキュメント。
実はあまり詳しくなかったりするんだが、昨日65才になったこの男の「豪傑」さが滅茶苦茶面白い。
糖尿病を患いつつも「今さらやめらんね」とコーラ&ジャックダニエルをがぶ飲みし、いまだに世界一やかましいと言われるベースプレイを続けている(レミー式ベースのミキシングは、普通のミュージシャンじゃとてもじゃないが弾けないらしい)。
「最高の宝は息子」と誇らしげに紹介するが、もう一人いるらしい子供には「顔も名前も知らない」と、究極のツンデレぶり。
その息子には「ヘロインはやるな、スピードやれ、あれは体にいい」と、深遠すぎるアドバイス。そうだったんだ?
安アパートに住み、部屋の中は大好きな軍事やナチグッズでいっぱい。豪放なロッカーとしての生きかたとオタ趣味が奇跡的に融合した光景。ある意味男子の理想ではありますまいか?
スラッシュメタルをはじめ、パンクやロカビリー、ハードコアからの支持も厚い。
やんちゃ番長オジー・オズボーンをして、「あいつの体は一体どうなってんだ?」と言わしめた。
レミーさんいわく、「おれのルーツはビートルズ、エルヴィス、リトル・リチャード」とのことなので、あくまでも本人的にモーターヘッドは「ロックンロールバンド」なんである。
ストーンズも現役ではあるのだけれど、彼らはあくまで「アリーナクラスでエンターテイメントショーを行うプロフェッショナル」。
レミーのライブは生きざまそのもというか、顔より高いマイクのセッティングでうなり声をあげる姿からして、唯一無比。
そしてライブ会場における、墨だらけのヤバそうな若い連中からの圧倒的な支持。ここがストーンズと決定的に違うところ(実はストーンズ「レディース&ジェントルメン」も観てきたんだけど、「なるほど伝説のへたうま演奏!」と、地味に納得して帰った)。
モタヘの代表曲でギャンブラー的人生賛美の『エイス・オブ・スペイド』や、「これは犯罪じゃない、ロックンロールだ」っていう曲とか、極悪野郎は書く詞にもブレがない。
レミーに最も近い位置にいるのがひょっとしたら、武道館たったひとり貸切ライブを行った時のエンケンかも知れない、と思った。
そしてポスターももちろん、「切り札」を意味するスペードのエース。
真ん中にいるのは「南米の珍しい鳥」じゃありませんぜ。
最近ちょっと工夫をこらし机の上を暖められるようにしたので、ヂル会長の滞在時間もやや長くなった。いい感じに「のへーん」としております。
しかし猫は気持ちがいい。触ってて飽きない。
武闘派の会長はどこぞの者と一戦交えたらしく、顔に傷をつけてきた。ほぼリトル・ウォルターと同じ場所であります。
弱い猫は逃げるので尻に傷をつけられるのだが、多分会長は正面から突っ込んでいくのでこういうことになるのである。体だけは大事にしてくださいよ、ほんとに。
先日久々に会長の母上様にお会いしてきたのだが、大変素直。抱かせてくれる滞在期間が長い。
母上の鳴き語は「に”ゃー」とちょっとブルース入ってるのだが、会長のは「あぁ~ん★」と大変可愛らしい。
でも凶暴。まあこのギャップがよろしかろうと。人間界にも当てはまる話であります。
ほんで、人間界という下々な者どものニュースを見ていたのだが、また出ましたねえ、事件おこして「人生を終わらせたかった」とか言ってる奴。
終わらせればいいんじゃないの勝手に。さくっと。
結局捕まって何年かお勤めしたのち、また世の中に放り出させるのですな。さらに「前科者」というオプションがついて生きにくくなることは必至でして残念でした。否応なく人生は続いていくんである。
他人はまきぞえで殺しても自分は「死に切れなかった」とかいう輩の多いこと。相方だったら「それ順番違うし!」とツッコミたい。
しかし海老蔵、よくあんな「鯱」みたいな生き物にケンカ売ったもんだな、と思う。エビがシャチと戦って勝てるわけねえじゃん。
お酒はやっぱりピースフルに活用するのが一番ですね。
ワイルドなバイカーが荒野をぶっとばし、アホのレッドネックに射殺されようが、それは他の国の話なのでどこかおとぎ話なのだが、和ものはロケーションや言葉や演技がダイレクトに分かってしまうので、とてもやるせない。
最近レンタルに置いてないような邦画DVDをいろいろ貸してもらったので、お礼の意味もこめてレビュウ。やるせなさのフルコース。すべてメインデイッシュ。
『やくざの墓場 くちなしの花』
まず、刑事(渡哲也)とやくざ(梅宮辰夫)が兄弟杯をかわすってのがすごいです。
姐さん役にカジメイ。敵対する組の企業舎弟に警察OBの佐藤慶。警察上部には金子信雄に成田三樹夫に室田日出男&極左映画監督の大島渚(いやがらせな配役)。そのまま組幹部と取り替えても問題なし。
ここでは拓ボンも刑事で、ここぞとばかりにチンピラをボコボコにしております。
在日問題もからめつつ贈る、娯楽作というにはあまりにヘヴィな男泣き劇場。
渡兄貴が歌う主題歌「今では指輪も回るほど やせてやつれたお前の噂」って歌詞も今聴くとすごい。民生に連絡したほうがいいと思う。
監督は深作欣二。「芸術祭参加作品」のテロップも多分いやがらせ。
『資金源強奪』
これはビデオソフト化も見送られていたらしい幻の一本。監督フカキン。
せっかくヒットマンのお仕事をしてお勤めしてきた組員(北大路欣也)、出所してきたら敵の組と手打ちが成立しており話が違う。ありえない。
だったらムショ仲間(拓ボン&むろっち)と組んで、賭場の開帳を狙ってタネ銭全部取ったろかい!と強奪を実行。怒り狂った組は子飼いの刑事・梅宮たっつんに捜査を依頼。若い嫁をもらったばかりでうれしい楽しいでも金がかかってしゃーないがな状態のたっつんデカは、このアルバイトを承諾。
そこで三つ巴の騙し騙され合いが始まるわけですが、最後に笑うのはやっぱりこいつかい、という。
本作におけるキタキンは「角刈りのブルース・ウィリス」である。
『野獣刑事』
これはやるせないですよ。工藤栄一監督・緒形拳主演によるダーティー刑事もの。
女子大生殺しを捜査するオガケンは有能だが、自分が逮捕したシャブ中(泉谷しげる)のイロ(いしだあゆみ)とねんごろになるわ、ボートで貪り食ったたこ焼きの容器は海へ投げ捨てるわ、髪はロンゲのオールバックだわ、別件逮捕はあたり前だわのやり杉くん。
あゆには男のガキがいるのだが、オガケンにはあまり馴染んでいない。そこへ泉谷が出所。
ガキとは意気投合。一緒に楽しく万引きしたり、コンドーム風船を作ったり。まともな大人よりダメな大人といる方が、子供としては楽しいに違いない。
やはりシャブに手を出してしまう泉谷。ガキをシャブの「はじめてのおつかい」に使ったりする。
犯行を追跡して「ミノルを使うな!!」と激怒するオガケン。ジャンキーにはジャンキーなりの仁義があるだろう、ということなのであろうか。
やがて本格的なシャブ中へ変貌する泉谷。この人は本当に足が悪いのですが、片足を引きずりつつバットを振り回し、あゆを追いかける姿は壮絶。
ダメダメな泉谷(この人が演じる役柄は昔からやるせない)、ダメ男を捨て切れないあゆ、登場する犯人からなにからすべてダメ人間、「これはカースト制度なのか?」と思うほど誰も幸福にならない。
ミノルとカレーを食いつつも泣き出してしまうオガケン。やるせない。
ラスト近くに流れる内田裕也氏の「フハ~ッ」な歌唱による楽曲もやるせない。
「ミノル」君は、『狂い咲きサンダーロード』に登場したシャブ中で銃器ブローカーの小学生、「つっぱりのコタローさん」以来の名子役。
『(秘)色情めす市場』
日本ポルノ映画史上屈指の名作、としての声も名高い74年の作品。
主演の芹明香さんは今見ると単なるしゃくれさんのような気もするけど、この人がモノクロの西成の街をかったるそうに闊歩するとき、なぜかただならぬ空気が巻きおこっている。
キャミソールのような格好で「お兄さん遊ばへん?」と春を売る。知恵遅れの弟との近親相姦。母親(花柳幻舟)も売春婦。同じ客を取った取らないで大喧嘩。
売春斡旋のオヤジとわけありカップルの軋轢。ニワトリを抱えて通天閣に登る弟。不覚にも妊娠&流産してしまう母親。それを見てしまい、バックでいたされながらも「自分たちの時もあんな風やったんや!」と涙を流す芹明香。
指名手配そっくりの男にここを出ようと誘われるが、「うちはここと相性がええ」ととどまり、やっぱり街を闊歩する。
上も下もない、ただここにいる、といった風情。
濡れ場は実に少ない。本当に「必要に応じて」ぐらいしかなく、今に比べると「当時の性欲」はずいぶんストイックだったんかなあと思う。
濡れ場を演じた女優さんよりも強烈な印象を残す、「コンドームを水洗いして再生しているオヤジ」とのツーショットのラストシーンは、意味不明に美しい。
この世界観を極限までフリーキーに追求した作品が、松井良介監督の『追悼のざわめき』かも知れない。
全然難しい話じゃないんだが、芹嬢がつぶやく「なんや、逆らいたいんや。」は、邦画屈指の名言であることに間違いはない。
とうとうあの人が日本にやって来る。ルー・ルイス兄貴である。
レコ屋のコーナーとしては「パブロック」で発見できるが、完全にその世界からは逸脱している、白人ブルース・ハーピストの最高峰。
悪すぎるルックス、そして外見に恥じないマナーの悪さ。故にバンド(エディ&ホットロッズ)からは解雇。そしてパチモンのチャカで郵便局に押し入り、強盗未遂(+大麻所持、ヘロイン・コカインの売買)で7年間の懲役を打たれた前科者。
出所後は持ち前のトラブルメーカーぶりで音楽シーンの人間関係をぶっ壊し、ドラッグがらみで生計を立てているらしい。日本で言うところの「トバシのケータイ」をいくつも持っているので、連絡は容易ではないとのこと(ライナーノートより)。
招聘元のレコード屋(ビニール・ジャパン)に電話予約したら、「この人がどんな人か知ってますか?」と聞かれて、笑った。
一応来日は押さえたが、どんなトラブルがあるかも分からず、最悪の場合ドタキャンも有り得るとのこと。嬉しくなるようなリスキーさである。上等です。
スタジオ盤の『セイヴ・ザ・ウェイル』も名盤だが、BBCのライブ『ストリートのブギー野郎』における野放図なカッコよさってば、他に類を見ない。
ブルーズ/ブギー/ロックンロール/ガレージの最も最良な毒。
手のひらに収まる楽器・ブルースハープをこれでもかと吹きまくり、その殺気は前衛くんのノイズなんぞ足元にも及ばない。
50代半ばくらいなんじゃないかと思うんだが、素晴らしいどうしようもなさである。ストーンズとは違うタイプの、真のロッキンローラー(内田裕也っぽく)。
多分ライブは「最高か最低か」どっちかだ。デブになってたって全然かまわないが、「真ん中」だったらいらねえってんだ。
3・18、下北沢ガーデンにて目撃する予定。
http://www.youtube.com/watch?v=v72kNqi_AwM