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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

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青臭くて刹那なパンク



なんかいろいろ言われそうだが、ジョン・レノンって人にまったく興味がないんである。
「いい魔人」聴いて感動した覚えもない。それで困った事もない。つーか、自分の人格に難がある。
1980年12月8日に射殺されて世界中が大騒ぎになったが、その前日の12月7日に、ヘロインの過剰摂取という方法によって自殺した若者がいました。
ダービー・クラッシュというロス・アンジェルスのパンクスです。

『ジャームス 狂気の秘密』を観る。
L・Aの初期パンクバンド『ジャームス』ボーカリスト、ダービー・クラッシュの人生を追った伝記映画。
他のバンドと成り立ちがちがう。まず誰ひとりまともに演奏できないのにライブをブッキングし(ダムドとニアミスしたらしい)、食べ物を捲いてみたりなどのおいたをしながらも演奏力を身につけて、そのうちにLAパンクシーンの顔になる。
曲はというと、まず歯を食いしばりながらもよだれをだだ漏れさせているような、独自の唸り声が印象に残る。
CDを聴いたときはラモーンズ以上に団子状態なんで、「なんなんだろうなあこれ」と思ったんだが、映画を観てダービーの、しょうもなくも刹那的な生き方に少々ドキドキして、すっかり好きになっちゃいましたよ。
このダービー唱法をすっかりマスターしてみせたのが主演のシェーン・ウェストで、ジャームス再結成の際にはボーカルとしてツアーに参加したらしい。たしかにそのセットだったら、ちょっと見てみたいと思う。
トレードマークは青い円(サークル・ワン)。
ダービーはファシストからヒントを得た部分があるようで、このデザインの腕章を作ったり、親衛隊は自らの腕にタバコの火を押しつけ、「円」の根性焼きを作ったという。
ジャームスは「5年計画」だという。が、実際の活動期間は2年くらいだった。
「ボーカルレッスンなんていらねえ。俺は俺の歌をうたう」ってことだったんだろう。
その「焦り」と「苛立ち」を音源として刻んだことは、パンクとしてやっぱり正しい。
歌詞も実はかなり難解というか、詩的だったりする。

ジャームスに参加したミュージシャンがフー・ファイターズだったり、ゴーゴーズだったり、アルバムのプロデュースがジョーン・ジェットだったり、意外と豪華。
ジャームスはライブの過激さと相まって人気バンドになりつつもライブが制限されてゆき、そのフラストレーションはますますダービーを薬漬けにして、メンバー間の軋轢も大きくなり、いよいよ解散となるのだが、ラストライブのシーンがとても良い。ちょっとキュンてなる。
その数日後にガールフレンドと心中を決行。結局、彼女は生き残ったらしい。
翌日に起こるレノン射殺事件。恐らく、ロスの音楽誌の紙面も全部、そっちに持っていかれた。ははは。

ラスト近くにデビッド・ボウイの「5イヤーズ」「ロックロール・スイサイド」が流れる。
これはグッとくる。やっぱし『ジギー・スターダスト』は永遠の名盤。
ランナウェイズの映画もそうだったけど、初期パンクにとってグラム時代のボウイはヒーローだったらしい。
あの異形さはロックンロールなんだな。
自分も「女は世界の奴隷か!」より「クイーン・ビッチ」である。


映画でも完璧に再現。パンク史上最悪のボーカルを聴け!↓






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