銀行強盗のことなぞを書いているうちにコンピューターのえらいひと(スティーブなんとかさん)が死んだりして、世間では話題になっているがやっぱりどうでもよくて、今年は団鬼六・ジョー山中・原田芳雄に柳ジョージと、男っぷりのいい人びとがどんどん死んでいくなあ、などと思ったり。
で、この本(吉祥寺住みたい街のいいお店200・ダイヤプレス社)に掲載されております、すうさい堂。
震災後としては初で、世の中も少し落ち着いてきた。
あの時期は少々落ちていたのだが、実のところ放射能による人体への影響etcより、スキマ人間としては「ひょっとして日本から隙間がなくなったんじゃないか?」ということのほうが怖かった。
なんかみんな一致団結して、がんばって前向きになんなきゃと、それはもちろん正論なんだけど、「じゃあ自分みたいな者の立ち位置の人間は今後どうなるんだ?」と。
優先順位として生活雑貨は売り切れ、日常を維持するもの以外はどんどん削られていく傾向になったとしたらこれはかなりヤバい、と思っていた人は結構多かったんじゃないかと思う。
七ヶ月たった。余震もおさまり平穏無事な毎日。原発関係のニュースも報道されなくなった。
が、収束したとは聞かないので、放射能は出続け海も空も汚染され続けているはずだし、原発周辺の人は自分の家へ帰れない。ホットスポットはどうなった?
で・す・が、生活者としてどうにもならんことは「忘れていく」というのも、知恵のひとつではある。
やっぱり今後「ツケ」としてぼちぼち問題がおこったりするんじゃないかなあと、ほとんどの日本人が思っているのだろうけれども、秋は野菜のおいしい季節だし、刺身はいつ食ってもうまいし、まあよろしいかと(ダメかしら?)。
吉祥寺で暮らして八年になるのですが、ここのところ「この街は何だかめちゃめちゃ物価が安い!」と感じてましてですね、実際そんなはずはないのだが、ビンボーなはずなのになんとかやっていけてるということは、自分の行動範囲がそういうところをウロウロしているだけ、ということなのであろう。
でもそれで満足。毎日深夜より行列ができる和菓子屋から、四百円でおつりが来るジャンク中華屋までがそろっているこの街一番の魅力は、「選択できる」の一言に尽きる。
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