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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

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イレイザーヘッド=バス男



はい、お疲れ様です。店のことで書くことは何もありません。
リニュウアルオープン前に新宿をふらふらしていたら「デヴィッド・リンチの映画」なる催しを発見。
引き込まれるように『イレイザーヘッド』(77)を観てしまった。VHS(ダビングして観まくった)での鑑賞以来だから本当に久々だったのだが、まずモノクロ映画としての「画面の暗さ」がすごいなと。話の暗さももちろん、画面が停電しているかのように真っ暗。
奇形の赤ん坊を置いて嫁が家出してしまったので、一人で育てるはめになってしまった男が見る鬱々とした幻想を映像化したもの、といえばもっともらしいのか。
ウサギの丸焼きがモデルとも言われている赤ん坊はグロテスク。しかも普通の赤ちゃんと同じように泣くので、二重の意味でグロい(東京コミックショーの「レッドスネークカモーン状態」で操作しているのがバレバレ、ではあるのだが)。
延々と悪夢が続く。が、時々笑っちゃうブラックジョークみたいなものも放り込まれ、「はずしの美学」はこのデビュー作ですでに確立。
とはいえこの悪夢は大変魅力的なので、吸い込まれるように何度も観たくなる。変態上等である。
首チョンパされた主人公の首が格子模様の床に転がって、血(?)が流れ床が真っ黒になっていくというシーンはカッコいい。センスがあるナンセンス。
登場するキャラとしては、頬に肉腫をつけた女性(「こぶ子さん」と命名)が強烈。こぶ子さんが上から降ってくる蛇だか寄生虫みたいなものを靴でぶちゅっと踏みつけ、はにかんで笑う。リンチの世界以外ではあまりお目にかかれない類のエグさである。
主人公はこぶ子さんに抱擁され、内心は「あんまタイプじゃないんだけどなあ」と思っているのかも知れないが、強烈な閃光に包まれて映画は終わる。
初見は強烈な「なんだこりゃ?」である。果たして映画は終わったのか?
答えは暗闇に沈殿していくのみなので、その真っ暗闇にはまった者は何回もリピートして「終わり」を終わらせない、元祖カルト映画。
しかし、初めてスクリーンで観られてよかったなあ。




これに近い感覚を覚えたのがどういうわけかコメディの『バス男』(2004)。
原題は「ナポレオン・ダイナマイト」。観ればわかるんだけど、ものすごく浮遊感に溢れた不思議な作品な
んである。
想像するに、買ったはいいが「これどうやって売ったらいいんだ?」と頭を抱える宣伝マン。最初に主人公がバスに乗るシーンがあり、当時「電車男」が流行っていたのでここを見た彼が「じゃあ・・・・バス男?・・・ダメ?・・・・あ、オッケーなの?マジで?」みたいなノリで付けられてしまった邦題だと思われる。今は元に戻ったみたいだけど、レンタル店には『バス男』で置いてあります。
主人公は天パーで常に口が半開きのキモいメガネ男子。「理想はメガネ男子」などとのたまう女子に冷や水をぶっかけるようなキモさだ。
彼の名前がナポレオン・ダイナマイト。このトンデモな名前に対してのツッコミが一切ない。全編を通して「ツッコミが一切ない」コメディなんである。
洋画コメディとはいえ普通ならば女性キャラが「あんたバカじゃないの!」という感じでツッコミ役になることが多いけど、この作品にはそれが一切、まったくない。
イレイザー男もナポレオンも「外国人はカッコいい」という愚直な憧れをぶっとばすルックスでありますし、「ツッコミ皆無」という部分も二作品の共通点だと感じるところ。
どこかの薄暗い工業地帯とアイダホの高校という、極端に違う舞台ではある。

ナポレオンはスクールカーストでも最下層ではあるのだが、体育会系の連中からのいじめもぬるいし、ひきこもりの兄貴も変だし、チャットで知り合った兄の黒人の彼女もなぜか大恋愛で変だし、セールスマンの叔父も微妙に変だし、女子とのつきあいも動きそうで動かないし、とにかく「何とも言えないへんてこ」な日常がずるずる続いていく。
唯一の友達はメキシコ人の転校生・ペドロだけど、こいつも意味不明に変なので、ツッコミのない漫才を聞かされているような気分になる。
特にペドロの「頭が熱いんだ」「熱さがおさまらないので坊主にした」「でも恥ずかしいからフードが脱げない」というわけのわからない流れは日本人にとって「それ、ギャグなのか?」と思わざるを得ないのだが、まあだいたいそんな感じです。あと「牛乳当てコンテスト」も全然笑えない。
とはいえこの「笑うに笑えないコメディ感覚」とか、「日常と非日常がものすごくぼやけたラインで交錯するムード」が、イレイザーヘッド的だなあと、感じる所為。
とにかくバカにされているナポレオンですが、最後に彼の隠し持っていた特技で、学校中から喝采を浴びる。ハッピーエンドで終わるのは全然違うか。こぶ子さんも出てこないし。
吹替えの声もちゃんとキモくてそちらもすごくいい。


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