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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

【すうさい堂最新情報/極私的ツイッタァ】 ■■ 火曜と水曜が定休です。※店主が大昔に描いた絵を売り始めました。

タイタニックもイグアナゴジラも面白かったよ



どうも今まで重箱の隅をつつくような映画のセレクトをしてきたなあと、今さらながら反省中であり(入り口がトンガリキッズ時代の「宝島」だったのです、許して下さい)、ならばあの豪華客船が沈没する映画でも観てみるべと、蔦屋に向かったのである。
ところが、置いてある場所がわからない。場所を検索すると「ラブロマンス」なる聞き慣れない単語のコーナーに鎮座していた。三時間もあるのかあと思ったが乗りかけた船である(まあ、沈むんだが)。
三時間のうち船が沈むドタバタは一時間だけと聞いていたので、昔ならば三十分がイントロで一時間で沈没させて九十分で幕、というのが正しい映画だったんだぜとは思うがしかたがない、乗りかけた船である(まあ、沈むんだが)。
前半で基本的に何が描かれているかというと、一等室ででかいツラをしている金持ちたちの嫌らしさである。
主演のねーちゃん(ケイトなんとか)は自分の家柄存続と金のために好きでもない男と婚約しているので、周りのブルジョワたちの振る舞いにうんざりしている。
そこで出会ったのがフーテン画家のレオナルドデカ・プリオで、ケイトなんとかちゃんが船から飛び降りようとするのを止めてから急接近。
二人がキャッキャッするパートが若干鬱陶しいが、金持ちたちの嫌ったらしさが丁寧に描かれているので、案外楽しい。
「この船のプロデューサーみたいなおっさん」も乗っており、「乗客数はクリアしたからあとはスピードだ」とけしかけ、「美観を損ねる」ということで救命ボートを半分しか積まず、結果、氷山にぶつかって大変なことになる。
ちなみにこのおっさんや特にビップの金持ちたちはボートに乗って助かる。人生を感じる。
船内が浸水してからはドカドカぶっ壊れてゆく設備、エゴむき出しで逃げようとする人間たちと、立派なパニック映画になり(特にプリオと婚約者の対立がいい感じ)、船体がまっぷたつに割れ、垂直になった先端部分から人々がバラバラと墜落してゆく様はなかなか楽しい。
良心的なボートが一艘だけ戻り、救助を行うが救えたのはたった六人。1500人が死ぬ大事故になる。
減速するとかボートをちゃんと用意すればこんなことにはならなかったのにと思うと、実にまったくでっかいカチカチ山みたいな話である。
ラストはおばーちゃんになったねーちゃんが「あのときのふたりはどうたら」とか語り始めてうざいので、そこは流す方向で。などと書いてみたが世間的にはこの辺りで女性の方々が号泣という噂である。
うーむ、1500人の命をダシにしたラブロマンスとやらで流す涙はさぞ心地良いものだろう。
ちなみに自分が一番好きなシーンは、プリオが「唾を吐く練習だ、やってみ!」と、海に向かって「がーっ、ぺっ!」とねーちゃんにレクチャーし、それを会得した彼女が婚約者の顔に「がーっ、ぺっ!」と見事に命中させるとこです。

さて、いまだに崩れることのない低評価&「姿は知ってるけどみたことない」の声も多いローランド・エメリッヒ監督の『ゴジラ』(98)だが、自分も完全にスルーしていた。
ところがこれが観るとメチャメチャ面白い。2014年のハリウッドゴジラは生真面目すぎてどこか痛々しく感じていたのだが、エメゴジラはもうオリジナルに対するリスペクトが全然ない!エメリッヒ「俺ジナル」のゴジラなので完全にやりたい放題。
このゴジラは単体で妊娠し子供を産む。マジソンスクエアガーデンに卵を産み付け、そこから孵っていくベビーゴジラ。しかも食欲旺盛なので人間を襲う。直接的な描写はないけどモグモグと人間食ってる。
二百体の卵が孵るのでベビーゴジラがうじゃうじゃ、というホラー的なすごい風景。これは日本人の発想には絶対にない。しかしゴジラの血を採取して市販の検査薬で調べてみたら妊娠が発覚ってのはどうなんだ?と思ったがきっとギャグなのだろう。
ジャン・レノが運転するタクシーとゴジラのチェイス。これほど接近して人間を襲うゴジラは多分いなかっただろう。もちろんムチャぶりで逃げ切る。面白いから問題なし。
ゴジラは駄目押しのミサイル攻撃で殺されるのだが、その前にも数発食らっているので致し方ないか。ちょっとあっけないけど。
というか、ゴジラがゆっくり目を閉じて死んでゆく様は少し悲しい。ここまでゴジラの死に様をはっきり描いた作品もなかった。
だからそれはゴジラじゃないだろう、という声が多数だとは思うし確かにそうなのだ。が、てーことは「実はあれはゴジラじゃなかった」ということにすれば丸く収まったんじゃないか、と。
あのでかいイグアナがゴジラと命名されたのは、襲われて瀕死のおっさんが「ご・・・ごじら・・・」と呟いたことだけが根拠なんである。
「あのおっさん、間違いじゃね?」「伝説で聞いたのと違くね?」ってことに気付けば、この作品のタイトルはゴジラだけど出てきた怪獣はゴジラじゃありませんでした!と、ひねったオチになったのだ。
自分が脚本スタッフに参加していなかったことが非常に悔やまれる。
登場人物のキャラも明確で、人間ドラマとゴジラパートのバランスもよく、「いかにもありがちな」ラストも含め、大変素晴らしいモンスター・ムービーである。マグロ食ったっていいじゃないか。
断固支持。必見。

とか書いてたら、フェイバリットである「SUICIDE」のアラン・ヴェガの訃報が。
78歳の大往生で自殺じゃないらしい。お疲れ様です。
セカンドもちゃんと評価されるようにお祈りします。


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