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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

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殺しはポップじゃないと!と、彼は言った(かも)



しかし面白かった、タランティーノの『ジャンゴ 繋がれざる者』@バウスシアター。
もともとマカロニ・ウェスタンなんてものは残酷趣味が売りではあるのだが、クエンティンくんにバトンタッチされてからはさらに出血多量。『続・荒野の用心棒』のテーマソングがそのまま使われるオープニングですでに上がる。
「ジャンゴ^~♪愛を求めてさまよう者~」みたいな歌詞。表向きは歯科医であるところの賞金稼ぎ(クリストフ・ヴァルツ)が、黒人奴隷「ジャンゴ」(ジェイミー・フォックス)と組み、お尋ね者の首を換金しながら、ジャンゴの愛する妻を捜す旅をする、というストーリー。
愛の為なら何人ぶっ殺そうがかまわねー、ってことで、トバしまくる2人。タランティーノの殺しはいつもポップだ。
王朝貴族みたいな格好のヘンな黒人に殺されるのは浮かばれないが、見てるほうが小気味がいい。いつもどおり絶妙な「外し」の美学。

やがて2人は巨大な奴隷農場に妻がいる、との情報を聞きつけ、奴隷商人を装った詐欺の計画を立て、妻を奪還しようと企む。
ここで登場する地主がディカプリオ。自分は例の「でっかいカチカチ山」みたいな映画は観ていないので、とにかく初レオ様である。
脱走した黒人を犬に食い殺させたり、居間で奴隷同士のデスマッチを鑑賞して愉しむような残酷な男だが、彼らの話に簡単に乗ってくるあたり、詰めが甘い。
で、注進に及ぶのが奴隷頭というかほとんど執事のサミュエル・L・ジャクソン。
切れ者であり、どうやらレオ様のブレーン的な役割もしているらしい。しかも、同胞である黒人を嫌悪しているようだ。何か人間以外のDNAも混じってるんじゃないの、というくらい憎ったらしい面構え。最高だ。

銃撃戦のカタルシスも含め、非常に「胸のすく」作品。『デス・プルーフ』も『イングロリアス・バスターズ』もドツボである。もはやアンチ・タランティーノなんているの?と思う。
本人はマイノリティの逆襲、みたいなポイントに興味があるのかも知れないが、明らかにやりすぎてるところが最高。
ハリウッド的アクションヒーローにまったく興味がないのは、彼らは自分の手を汚してるとことを見せてくれないから。ジャンゴなんかあれだぞー、頭悪いレッドネックなんか平気でぶち殺しちゃうぞー!
極端な話、映画とは「合法的なスナッフ・フィルム」であると思う。こういうのがダメだと、相当数の作品を敬遠することになる。ちょっともったいないんじゃないかな?とも思う。
「ひとごろし」を目一杯楽しみたい。なぜなら自分は人なんか殺せないからです。

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