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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

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「痛み」のホラー



なんだかんだで、男性作家が描くホラーや猟奇は、どこか無邪気なんである。エグい表現もエンタメのひとつ、ということ。
楳図かずお、日野日出志、山岸涼子がホラーマンガの三羽烏だと思っているのだけど、この中で誰が一番ゾッとするものを描いているのかといえば、山岸涼子さんである。
発想に情け容赦がない。『鬼来迎』『夜叉御前』『狐女』『天人唐草』あたりが特に突出している。
血も内臓もモンスターも出てこないが、切り捨て方が冷酷すぎるのである。この人に比べたら日野氏なんかは叙情的だと思う。名作『蔵六の奇病』『地獄小僧』『毒虫小僧』を見よ。優しいから好きなんだ。
視覚的に一番ぶっとんでるのは伊藤潤二かも知れませんが、着想がぶっとびすぎていて個人的にはギャグの琴線に触れてしまうのである。

で、知られざる名作ホラーコミックを紹介。円山みやこ・『蟲笛(こてき)』である。青林工藝舎より復刊。
実際の事件からヒントを得た作品が多く、正統派少女マンガの絵柄だが、とにかくヒリヒリしている。
ぶっちゃけ、陰惨すぎるし後味も悪い。それでもとことん描いてしまう作家としての業。仕事でやってるんだとしたらなおさらすごい。
『傷の軋み』。学校にも行かず裏ビデオのチラシをポスティングしている少女は、家に独りでいるときに巨大な芋虫の幻影を見ている。その正体は、彼女を虐待する父親。
『葉隠しの家』。ひきこもり息子が自宅で監禁している少女を黙認している母親は、その子を「盆栽」に見立てている。
「盆栽の・・・いらない枝を割って」「皮を・・・はいで枯れさせて」「一部分を骨みたいにするのよ」
女子高生コンクリート詰め殺人事件をモデルにした表題作。
『ハイエナの粉』。リンチ殺人事件の実行犯を兄に持つ少女。彼女はインターネットで自分のプロフィールを公にされてしまう。
そして母親宛てに、自分の骨を59グラムずつ封筒に入れて郵送してほしい、との遺書を残して自殺する。
彼女なりの、世の中への復讐。
『哂う花』。これはオリジナル。「生理」を主題とした、男には思いつかない、もう本当に、なんとも言い難いホラー。被害者は一人も出ないのだが、おぞましさで毛穴が開く。
清楚な美しい転校生は人間じゃないのかも知れません。月のものが「アレ」だから。
読後、しばらく気が滅入る。どれもこれも読み手と刺し違えるような作品集である。
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自称「吉祥寺の盲腸」、すうさい堂のだらだらした日常の綴り。
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