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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

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「穴あきい」イズ・ロック



ここのところ、ゆらゆら帝国のラストアルバム『空洞です』がヘビロテ。
前作あたりから顕著だった「ゆらゆら度」がさらに増加。
よく考えたらこのバンド、かつては「発光体」「すべるバー」「夜行性の生き物3匹」などはじけるナンバーも多数書いており、名前ほどゆらゆらしていたわけじゃないんだが、このアルバムは徹頭徹尾、浮遊。最初から最後までつながって聴こえるもんで、ついループしてしまう。これは終わるわ、帝国。
さらにつまらなくなった、と離れる人もいたかも知れないが、自分にとってはこのバンド、まったくブレがない。
偶然だろうけれども、3・11を予見していたような『できない』の歌詞がすごい。
http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND57793/index.html
「地獄の釜も定員オーバー 激務でダウンの釜の番 並べ さあ人間よ」って部分が特にゾクリとする。
表面は穏やかなのに隠し持った毒。こういうのが一番タチが悪い。
一体どこの地獄に向かってんだ?と思わせる『学校に行ってきます』とか。
ラストのタイトル曲はゆら帝流スイート・ソウル。
ユメやチボーの曲は切り売りされても、「空洞」を歌うバンドはアルバム一枚、じわじわと効く。

今さらながら90年代って、日本のロックはなかなかルネッサンスだったんじゃないかと思う。お好みはいろいろだが。
ゆら帝、ミッシェル、ナンバーガール、ブランキーに椎名林檎。やっと出たおとなのロック・CKB。ブルーハーツを突き破ったハイロウズ。ギターウルフ、MAD3,THE 5.6.7.8sなどのベテラン・ガレージパンクの台頭。続くキングブラザースやギョガンレンズ。「ラスティック・ストンプ」を作った東京スカンクス。スカやサイコビリー、和製グランジやクラストコアの盛り上がりもこの辺からではないかと(「渋谷系」の流れはキョーミがないので無視)。
メンバーにしても、よくコレとコレが出会ったもんだと思う。
向井秀徳&田淵ひさ子とか、チバユウスケ&アベフトシとか、ブランキーにおける「本物のアウトロー」な佇まいとか。
ミッシェルなんかは売れすぎてしまったため、うるさいロックファンからは過小評価されてるような気がするんだが、これだけ洋楽かぶれなバンドが、先人たちよりもさらにヘビーな音楽性を身につけ、メジャーで活躍したってのは、多分今後はもう二度とないですよ。自分にとってはゆら帝と双璧をなす。
いいバンドほど「空虚」を表現するのが上手かった、と思う。

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