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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

【すうさい堂最新情報/極私的ツイッタァ】 ■■ 10月13日(金)13時より移転オープンしました。セール中につき1000円以上お買い上げで20%オフ(11/12更新)、100円均一本はすべて半額です。■吉祥寺本町1-29-5 サンスクエア吉祥寺201 ■0422-27-2549

特 報

明日(10日)から11日まですうさい堂悪あがき最終セール!
百円均一本と活字単行本(文庫を除く)をすべて半額でぶっ飛ばします!!
もってけドロボー!!!!!
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モラルも喰う「食人族」



今年の夏は「欅坂46・怒涛の全国ツアー」を追っていたので(ネットで)書きそびれてしまったことがいろいろあるのだが、その中に『食人族』(81)がある。
夏はスタミナをつけるためにお肉を食べましょう、そんな時期におすすめが『食人族』です、とやりたかったのだが、もう終わってしまった、夏。
ただ、アイドルを追いつつもこういうものに目配せをしているので、これを自分の中では「バランスが取れている」と言う。
実に悪名高い作品。同時期に制作された「食人映画」というジャンルのものをいくつか観てみたのだが、映画的な完成度は本作がダントツ。
他の作品があまり出来のよくないホラードラマであることに対し、こちらはすでにフェイク・ドキュメンタリーの手法を導入している。ゆえに妙な生々しさがあり、当時日本でも大ヒットしたのだが、そのときに劇場で鑑賞した観客たちの衝撃はいかほどのものであったか、と思う。
アマゾンの奥地へ突撃取材した撮影クルーの消息が途絶えた。彼らの足跡をたどるために学者たちのチームが現地入りし、原住民と触れ合う。やがて撮影隊が残したフィルムを発見。そこに映っていたものは・・・という物語。
出演している部族の皆さんが本物のアマゾン原住民である。

差別や残酷描写でいっぱいの『食人族』だが、実は最も悪名を轟かせているのが動物虐待であり、その最たるものがカメを殺して食べるシーン。
他のシーンは既存のフッテージから拝借したものとしても、ここだけはガチ。
で、このシーンに「文明側の」アマゾン・日本のカスタマーから物言いがついた。
「私はみていないのですが」と前置きしつつ、「こういうシーンがあるのはよくないのではないか」との書き込みがあり、予約が始まっていた本作のブルーレイが発売中止になったという。
別リリースで発売は再開されたが、アマゾンの『食人族』のリンクはすべて削除されているらしい。
『食人族』は観た人が百パーセント「嫌な気持ちになる」映画だ。それは、観た自分が保障します。
ただそれよりもっと「嫌だなあ」と思うのは、「わたしはみていないんですけれども」「こういう場面がある映画ってダメですよね?」という匿名の書き込みにより、「それはよろしくないですね」と、簡単にひとつの作品が葬り去られてしまうということだ(この投稿者は日本にも「すっぽん料理」という文化があることを知らないのだろうか?)。
「作品を愛する」予約したファンたちはガッカリしたことだろう。自宅であの「嫌な気持ち」を堪能できる権利を奪われてしまったのだ。自腹で「ブルーレイ買うよ!」という人がたくさん居た中で、「買いもしない、観もしない、名前も名乗らない」たった一人の者が売り手と買い手の市場をチャラにした、というわけ。
実はカメのシーンを巡り、この作品はすでに裁判沙汰になっている。ただし監督の「たしかにカメは殺した。だが肉は全員で食べた」と答えて勝訴している。すでに「済んだ話」なんである。
他の動物も手にかけて、食べた。「魚しかいない環境で肉は必要だった」と答えられれば説得力もある。
しかも監督のルッジェロ・デオダートは「私だって動物殺しは嫌だったが、それがアジアに映画を売るための必須条件だった」と話している。
要するに当時の血に飢えた「残酷な観客たち」のニーズに応えるためのパートだった。
もちろん今の映画ファンはそんなものは望まないだろうが、当時のモラルはそんな感じだったのかなあ、くらいの想像力はあってもいいと思う。
そもそも常に命の危機に晒されているアマゾンの野生動物を「食った」ことが、本当に動物虐待なのだろうか?むしろたくさんの猫たちが虐待され死んでいったという噂のムツゴロウ監督『子猫物語』など、絶対に観たくないのだが。
本作に「彼らと我々、本当に野蛮なのはどちらか?」というセリフがあるが、それをそのままこのカスタマーに捧げたい。
『デビルマン』に登場する「人間を食う」カメのデーモン・ジンメンはこんなことを言う。
「だからオレは殺さずに食ったのさ!人間の感覚では生きものを食うのは悪いことじゃない。そうだろう?」

特筆すべきはリズ・オルトラーニによりサントラだったりする。
冒頭で流麗なメロディが流れ、作品とのギャップに思わず笑ってしまったのだが、文明人クルーによる原住民の家を焼き討ちするシーンにもこの曲が使用され、なかなかの皮肉になっている。ちなみにこれをテンポアップすると「徹子の部屋」のテーマになります。
本当に藁葺きの家を燃やしているので、よくぞこんなシーンが撮影できたもんだと思う。撮影スタッフと原住民たちのギブ&テイクが出来ていなければ到底無理だ。
そして『食人族』に衝撃を受けた若き日のイーライ・ロスがそのスピリットをバトンし、最高に愉快で最高にイカれた『グリーン・インフェルノ』を作った。本作の本当の価値はそこにあると思う。
忌まわしいものには忌まわしいなりの価値がある。それがたとえレンタル店で埃をかぶっているとしてもだ。
そうなんです。やたらと「こういうシーンがあるから封印しろ」ってのはダメなんです。「表現の自由」とは破壊描写や残酷描写、過激なギャグなど「エクストリームな表現」を守るためにある。「何丁目の夕陽」とかには必要のない言葉。
ホラーに「伝説の作品、ついに解禁!」とかいうキャッチは実はいらない。簡単に手に取れて「うひゃー」とか「くっだらねー」とか思えればそれでいい。もともとそういうジャンルのはずである。


移転します。

えーっと本日は業務連絡なので簡潔に。
えーっと突然ですが、すうさい堂は移転します。新しい場所は諸事情によりまだ書けないのですが、今あるところからすぐです。ヒントはライブハウス・ワープの近く。
えーっと今の店舗は9・11(月)まで。再開は10月半ばくらいを考えてますが、なるべく早くオープンしたいです。
えーっと今よりさらに入りにくくなります。さらに狭くなります。
えーっと実を言うと「すうさい堂もう限界。もう辞めよう」と思っていた矢先に降ってきた話で、「やっぱりやめらんないのかあ」と半笑いです。
えーっと「やめたらもはや伝説レベルだなあ」と自己憐憫にひたっていた矢先にこういう展開になりまして、まだ続くらしいですよ。くわつはつはつ。
えーっと十四年続けたこの店舗もあと二週間くらい。よろしくお願い致します。




エンケンさんの歌を聴いて引っ越しがんばろう。



名盤「真っ白なものは汚したくなる」



真夏の三連休ですが店は開けておりまして(稼動してるとは言ってない)、何をしているかというと欅坂46の『真っ白なものは汚したくなる』(タイプA)を買って聴いている。アイドルの音源を買う、という行為を生まれて初めて実行したのであります。あ、本も読んでいます。『粘膜人間』、面白いよ!以上。
さすがにシングルの打ち出しとは微妙に違って「ちゃんとアイドル」している。結論、「よいものですね」。
ほぼ新曲のディスク2が目玉。『月曜日の朝、スカートを切られた』が一曲目でテンションが上がるのだが、改めて聴くとこれのどこが犯罪を助長しているのか?と実に不思議だ。
捉え方は人それぞれなのでいいっちゃいいんですけど、優れた表現は往々にして人を傷つけることもあるという正しい事例なのだろう。欅ちゃんは悪くない。
この歌詞から伺える「世間にメンチ切って一歩も引かない少女」のイメージは平手ちゃんにそのまま重なる。カッコよすぎです(とか言われるから、本人のプレッシャーになるのである)。
他のアイドルは知らないのだが、曲のバリエーションがかなり多彩なのではないだろうか。
相川七瀬風(渋谷からPARCOが消えた日)、椎名林檎風(少女には戻れない)、ピチカートⅤ風(100年待てば)、深夜アニソン風(猫の名前)などに加え、実に昭和のニューミュージックのような楽曲が配置された「意外とおっさんもほっこり聴ける」アルバムに仕上がっている。

ラストから二曲目の『あぶなっかしい計画』。アイドルライクな疾走感でトバす曲なのだが、このライブが先日テレビで放送された(それがユーチューブにアップされていた)。平手ちゃんが途中退場したツアー初日直後の収録。
髪で顔がほとんど見えず、時折映っても顔面蒼白。痛々しくて見ちゃいられない、と言いたいところなのだけれど、これがまたシド・バレットのようなただならぬ狂気を醸し出していて、じつと見てしまうのだった。
むしろ、こんな環境でもニコニコしていなければならない他のメンバーの方が痛々しい。
それはともかく、今はかなり元気になった様子でよかったのである。ユーチューブに毎日タレコミがあるので、チェックを怠れないのである。
アルバムのラストを飾るのは『自分の棺』。他のリスナーはどうか知らないけど、どっちかというと「白欅より黒欅」を支持している者としては、最も上がるチュ-ン。
「昭和歌謡ブルース」としか言いようがない陰鬱な曲を16才のアイドルがうたう。70年代であればタイトルは確実に『棺のブルース』だっただろう。
秋本先生の暴走www、みたいに茶化したくはない。これは平成の『怨み節』である。梶芽衣子に匹敵するシンガーとリアルタイムとは、長生きはするものです。
特に「一人きりで地獄へ落ちろ!」のところが最高。
とか書くと「やっぱサブカルはwww」とかバカにされるので、『制服と太陽』と『夕陽3分の1』が特に好きなんです、と付け加えておく。

最近痛感するのが、ネット空間にうじゃうじゃしている匿名の悪意。
「どこかの暗闇でストレス溜め込んで憂さ晴らし」(前述の「スカート~」から引用)しているのがこいつら。匿名で書き込むなら褒める以外はしてはいけない、と本気で思っている自分は何て優しい奴なんだと思う。
「平手以外ポンコツwww」と笑っている奴らも地獄へ落ちろ。確かに平てちありき、のグループではあるのだが、天才はそうそう複数は存在しない。逆にピンとして平手友梨奈が売り出されていたとして、これだけの表現力が発揮できたかと考えると、それもちょっと疑問だ。
いいチームだと思う。テレ東のレギュラー番組を見ているうちみんな好きになっちゃったのである。無粋なことを言う奴は地獄へ落ちろ。
タイプBも買ってしまうのだろうか。しかしディスク1の収録曲が同じなんだよなあ。
この辺のヤマっ気に対して、秋本プロデューサーが「資本主義のブタ」などと批判される由縁なのだろうが、アイドル商売とはもともとファンから搾取するものではなかったか?と弁護したい。
そもそもファン一人一人がこすっからく、財布の紐が硬くなったのも悪い。おニャン子の時代はそうじゃなかったはずだ。
ところでこの「ブタさん」はとても働き者だ。あんたたちよりも。

とか、いろいろ書いたのですけれども、どうにも自分の周囲の反応がいまいちで、温度差を感じます。
どっちかというと「大森靖子は最高」とか言ってるほうが体裁はいいのである。が、そっちじゃなくてこっちなんだ。
アングラを何十年もやっているのである。ちょっとくらい、いいじゃないですか。おれはかならずもどってくるからさあ。
ちなみに営業中にこのCDはさすがに流せない。完全なナイト・ミュージック扱い。




超絶かっこいいPV。ラスト・てちの薄笑いがkiller。

中二上等欅坂



欅坂46周辺の雲行きがどうもあやしい。
セールスも人気も絶好調なのだけど、今泉さんの体調不良による休養に始まり、エース平手ちゃんの声が出なくなる事件、サイン会で平手ちゃんを刺そうとしたバカが逮捕される事件(事前に発煙筒を焚いたことなどから、本当は実行する前に捕まえてほしかったんじゃないかという気もする)、配信動画での態度が悪いと人気メンバーが袋叩き、そしてとうとう先日のライブでは、体力の限界を超えた平手ちゃんがアンコールを前に途中退場するという事態が起こった。
これが初日。このあと続くツアースケジュールを見たらゾッとした。アリーナだからひとつでも落とせないのだろう。やり切るしかないんだろうが、しかし雑魚みたいなアイドルイベントにまでぶっこむことはないんじゃないか。
地獄のツアーになるのか、全員で乗り切るのか、今のところまったく読めず、とにかくこの嵐を呼ぶアイドルから目が離せないでいる。
ファーストアルバムのタイトルが『真っ白なものは汚したくなる』(百点!)というのだけど、深読みすれば「真っ白なもの」とは、欅坂自身のようにも思える。

「運営が悪い」「なんでそんなにこき使うか」云々はいろんな人が言っている正論であり、なおかつ言っても詮無いので書かない。どうにもならない。
それより言及したいのはアルバムのリード曲『月曜日の朝、スカートを切られた』(タイトル百点!)に、ネットで物言いがついたということ。
実際にスカートを切られる被害にあった女性が「不謹慎です」と署名を集め、それに賛同する人が二千人ほど。
「たくさん傷ついている人がいる中でこんな曲を出すのは不謹慎だと思いますし、この曲のせいでこのような犯罪が増えてはとても困ります」
それはわかる。この人の要求はこの曲が人々の耳に届かないようにしたい、つまり放送禁止が望ましいということなのだろう。が、こういう曲を作って発表してもよいという表現の自由もある。
一番悪いのは実際にスカートを切る連中なんだが、こればっかりはどうしようもない。
欅ファンからも反発や弁護の声も上がっているけど、自分は「あ、これはちょっとすごいことだぞ」と盛り上がってしまったのだった。
「この曲は犯罪を助長する。だからよくない」と訴えられた。しかし昔から犯罪を助長すると言われた音楽・映画・小説・漫画など、思い出せばカッコいいものばかりではないか。
過激な歌詞のパンクやメタルやフォーク、スラッシャー映画、猟奇小説、バイオレンスなコミックといったものの中にアイドルのカテゴリーから参入する者が出た、ということが痛快、とか書くと嘘臭いか、なんか「いい感じ」。
しかも売れまくっている。あとは放送禁止でもなんでもすればいいのである。
それに対してロックバンドらしきものは「ぜんぜんぜんせ」。一体なにやってんだ。

個人的には『月曜日~』の歌詞の、強烈なニヒリズムには少々驚かされた。
尾崎豊でさえ「先生あなたは~」と歌っているのに、「作り笑いの教師」である。
「あんたは私の何を知る?」。やっばい。「あなた」じゃなくて「あんた」。やっばい。
いろいろ物議をかもす欅ちゃんの歌詞だが、結局は秋元康の暴走にある。このプロの作詞家はあえて、舌っ足らずに「大人への反抗」を歌わせている。
アイドルの歌詞はラブラブビームがどうとか、いやちょっと真面目に書くと「あなたを思うと今夜も眠れない」とかが多いと思うのだけど、そんなことを言われた記憶がないのでよくわかりませんの。
といった、アイドル門外漢も巻き込んでの欅坂人気だと思う。
そして「アイドルらしからぬ」「アイドルとは思えない」という声が多い欅坂の曲。そう思ってる人、全部間違い。
ちょっと想像してほしいのだが、『サイレントマジョリティー』『不協和音』といった曲をバンド、ソロシンガー、男性アイドルが歌った場合、まったく面白くないし何の説得力もない。
あくまで女性アイドルが硬派に歌い踊ることによる化学反応なわけで、これらは確実にアイドルソングなんである。
もちろん『二人セゾン』も超名曲。この路線で行けばアンチから叩かれることもないのだろうが、秋元先生が恐らく冒険することを封印していた表現欲求に火がついてしまった。それは恐らく、平手友梨奈という存在が大きい。
『世界には愛しかない』。そんなはずあるわけがない。あえてそう言い切っている。
振り付けのTAKAHIRO先生(マドンナのバックダンサーなんだって!)についてもそれは恐らく同じで、『エキセントリック』でローファーの靴を振り回して放り投げる「お行儀の悪さ」は最高にカッコいい。
これも深読みすれば「ローファー=制服の一部」で、それを投げるという行為のメッセージを読み取ることも可能だ(ぼくだけですか?)。

アイドルをちゃんと好きになったことがないので「欅坂ってなにがいいの?」と聞かれるとつい「えーっと」となってしまうのだが、今思いついた。欅はエモい。
これは本当に自分だけだと思うと前書きすると、世代的にはジュリー(沢田研二)の全盛期を見ていたときの感覚に近い。
彼は国民的アイドルでテレビでコントもやる人気者だったけれど、曲を出すたびに必ずサプライズがあった、あの感じ。別に賛同してくれとは言ってないですよ。
動画サイトで散々見てきて、いざアルバムが出ても「自分が買う意味があるのかな?」と思っていた欅坂なのだけど、もう「満身創痍のてち」にリスペクトするっきゃない。久々に「するっきゃない」とか使ってみた。
明日、日曜日の朝、CDを買いに行く。

そしてこれは書いておきたいこと。「欅坂は厨二病」とか揶揄している人びと。
「中二」という概念は面白いと思うし、「あの感覚」を表すにはぴったりの発明だと思う。
しかし、それに「病」とつけたのはどこのどいつだ。思い出して欲しいのだが中学二年生で好きだったもの、それらは完全に自分のルーツになっていないか。実際、中二頃に好きだったものは今でも好きだ、と自信を持って言える。
自分の場合は坊主頭で校則ガチガチの学校だったので「こんなところは出たら好き勝手にやってやるんだ」と思い、詳しくは書きたくないが大失敗した。
でも、そういう青臭い感覚も大事なのではないかなあ。「中二病」とか平気で使える人は、青臭いものとはちゃんとおさらばできる立派な大人なのだろう。
わたくしはおっさんだし年齢的にも立派な大人なのだが、絶対におさらばなんかしてやらないのだ。おとなになんかならないぞ。


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古本すうさい堂
自己紹介:
自称「吉祥寺の盲腸」、すうさい堂のだらだらした日常の綴り。
本を読むという行為は隠微なこと、悪いことを覚えるためのモノ。

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