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すうさい堂の頭脳偵察~ふざけてません。

すうさい堂は閉店しました。17年間ありがとうございました。

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女子力映画二題・百円の恋とさそり

読みかけの本が増えてきている。ちょっと収拾つけたいし仕事っぽいこと(ブログ)もしたいので、また映画のことを書くです。
『百円の恋』がとてもよかった。この作品、男女どちらに支持されているのかわからないけれども、自分はロッキーの百倍の感動を持って受け入れた。
主演の安藤サクラがすげえ。伸びきったプリン頭。生気のない眼。ゲームしながら贅肉だらけの背中を掻く。猫背でちんたらチャリンコを転がす姿が絶望的に終わってる。衝撃ですよこのオープニングは!
まったくもってテレビ的でない、ということにおいてこの人は「映画女優」なんである。
弁当屋の実家でニート暮らしの32才。出戻りの妹と大ゲンカして家を出て(引越し費用をお母さんが出してくれるという、ダメちゃん感)行きつけだった百円コンビニの深夜バイトに採用が決まる。
ここに集まる人々が見事に最底辺。同僚の40代フリーターとか、本当にこういう人っているんだよなあ。
通勤途中のボクシングジムに通う店の常連・新井浩文に声をかけられ、何となくつきあうようになる。
新井もダメちゃん彼氏なので簡単に浮気され、それをきっかけに安藤も惰性で始めていたボクシングに本腰を入れ始める。
こっからがすごくて。だるんだるんだった身体は引き締まり、目つきや動きも俊敏なボクサーのそれになる。
繰り上げで試合出場の権利を得るが、32才はボクサーの定年。
ロッキーならばチャンピオン相手に一瞬だけ優勢になり、例の「エイドリアーン!」で大団円なのだけど、こちらはもうちょい現実に即している。つまり百パーセントの力を出せないまま判定負けになる(書いちゃっていいやねー)。
試合を観戦していたダメ彼氏に向かって「勝ちたかった!」と号泣し、「メシでも食おう」と手を引かれて帰るラストには、久々にボロ泣きしてしまいまいした。
マイナス男とマイナス女を合わせてもプラスにはならないようだし、始めたのが遅かったおかげで試合のチャンスも二度と巡ってこないのだけど、多分これをハッピーエンドって言う。

今まで女囚さそりシリーズは伊藤俊也監督の三作まで!と思っていたのだが、監督が交替した(長谷部安春)四作目『女囚さそり 701号怨み節』を見直したらなかなかよかった。
梶芽衣子も一番好きなのが本作とのことで。
披露宴の本番中にズカズカ入り込んでくる刑事たちが、いきなり大概である。指揮官は細川俊之。さそりはそこにスタッフとして潜伏していた。
一度は捕まるが運転手の刑事を薔薇のブローチで刺し殺し(カッコいい!)逃走に成功する。
逃げ込んだ先がストリップ劇場の照明係(田村正和)の部屋。彼はかつてゲバルトの運動家であり、刑事細川に尋問されリンチされた過去があるという関係。
さそりと同調し恋仲になるが捕まって、警察の「リアルかあちゃんのライブ泣き落とし作戦」には耐え切れず、居場所をリーク。
しかし「やたらと生レモンをかじるマサカズ」という演出には笑ってしまう(超すっぱいよ?)。
レモンが若さ=青さの象徴なんだろうか。

今まで乗り切れなかったここまでの違和感の原因ってのが判明しまして、要はさそりがダサいジャンパーにジーンズという「カジュアルな私服だから」ということなのであった。
いよいよ監獄に落ちるさそり。囚人服はお馴染み、ボーダーのワンピース。やっぱ、これじゃないと。
刑務所の描写が凄くて。青空のもと、絞首台が高々と。そこをナチスみたいな女刑務菅にどやされながら、女囚たちが懸命に雑巾がけしている。
男だけの警備隊は全員、黒ずくめの服にハットにサングラスでライフルを所持。今にも踊り出しそうな宝塚感。お勤めしたことはないが、「絶対こんなのウソだ」と言い切れる素晴らしさ。
で、脱獄したさそりを追う細川刑事という展開になるのだけど、彼の殺され方が「さそり史上最高のマヌケっぷり」なので、是非みていただきたいですね。
ラストには納得のハットに黒コートのさそりが登場。
それまでのさそりはクールでストロングで、「男と見ればぶっ殺す」みたいなキャラに痺れたのだけど、本作はマサカズとの関係に重きを置いた、女子力に溢れたものであった。
そこをカジメイさんもお気に入りなのであろう。





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13周年

先日、4月5日をもちましてすうさい堂も13年目。すっかり忘れてました。
今さらなんだかんだ言ってもしょうがないんで、続けられるまで続けます以上。
明日(9日)は土曜なのにお休みを頂きまして、来週からは火曜と水曜を定休とさせて頂きます。
優良企業なので週休2日制を導入です。なあんちゃって。どこかは切り捨てないとやっていけなくなっちゃっただけの話です。以上です。

マッドマックス対ムカデ人間(続編対決)



古本屋なのに作業日誌などを一切書かずに申し訳ないのですが(とは全然思ってないけど)、そんなものを綴ったところでひとつも面白くありませんからね。新着本・推薦図書などはツイッターに挙げるようにしたので、そちらをご覧下さいませ。
ところで世間(というか世界中)の盛り上がりと自分の温度差を激しく感じたのが、『マッドマックス 怒りのデスロード』である。
やっとDVDで鑑賞。したところ。これが。全然。ついていけ。ない。
プレステじみた砂漠の場面にスキンヘッド軍団と主人公(マックスなの?)と妙に小奇麗なねえさんたちが逃げたりバトったりしているうちに終わっちゃったなあ。といったところで、どれだけ自分が退屈していたかというと、途中で「電子レンジの掃除」をはじめちゃったくらい。
やはりマッドマックスは一作目。テレビの洋画劇場で観た。出てきたバイカーたちは本当に凶暴で怖かったし、ラストのマックスによる「鬼畜の所業」は衝撃であった。
どうしても近未来とかSF的な設定に乗れない。超兵器とかロボットとかナントカ軍団とか、何でもありなのがどうも苦手。『時計じかけのオレンジ』は、要するに団地っ子の日常だし。常にジメジメした雨が降り続いていて陰鬱な気分になる『ブレードランナー』のみ例外。あれは下町慕情。

一緒にレンタルしたのが『ムカデ人間3』。もちろんシリーズを踏まえての上での話だけれど、最高です。
などと大っぴらに言ってもいいのかと躊躇するような内容だったのだが、先日映画友だちのP君が「(今朝観た)ムカデ3がいかに素晴らしかったか!」ということをマッドでマックスなマシンガントークを繰り広げに来たので「やはりオレは間違ってなかった」と思った。
舞台は「ジョージ・ブッシュ刑務所」。一作目の医者と二作目の警備員がそれぞれ所長(ビル・ボス)と会計士(ドワイト君)。全編、彼らの漫才。史上最悪の凸凹コンビ。
一作目は変態医師、今回はキチガイ所長を見事に演じるディーター・ラーザー氏という俳優にますます「ドイツは変態のくに」という偏見を強くする。
前作で主演のローレンス氏はとりあえず「あ、ちゃんと服を着てちゃんと喋ってる」と、まず思う。

冒頭、凶悪な犯罪者ばかりなので誰も言うことをきかず、半べそで「オレをリスペクトしろよ~!」と威嚇射撃するボス。
つまり、この作品はホラーじゃなくて、どす黒いコメディなのであった。
そんなわけでボスは、反抗者への容赦ないリンチや「DIY去勢」でタマキンを抜き取ったり(それを「エナジーフード」と称して揚げて食う)していて日々忙しい。
そのため常に復讐に怯えて酒に溺れている。囚人たちのシュプレヒコール「デス・レイプ!デス・レイプ!」が耳から離れない。
囚人たちを人種差別することなくディスりまくる。ニガーは当たり前、陰毛ヒゲのイスラム野郎とか、全身タトゥーの白人には「皮膚ガン」とか、あとなんだっけ、とにかく多彩なボキャブラリーは、ほとんどラッパー。
父親を釈放してやったろー?と秘書のデカパイ(デイジーちゃん)を奴隷として扱い、取り寄せた「クリトリスの干し物」をこんぺいとうのように貪る。
看守たちも従順にリンチに手を貸すし、専属医も「ボスには恩がある。医師免許ないのに雇ってくれた」(ダメじゃんか・・・)と、頭が上がらない。
ドワイト君は業を煮やし「映画観たでしょう!囚人たち(500人)の口と尻を繋いでムカデ人間にしちまえばいいんすよ!!」と、ボスに直訴。今回はツッコミ役っぽかったがなんのこたあない、こいつが一番狂ってる。
食事などの経費節減、更正処置としても最適(ぶっははっ)というわけ。
監督のトム・シックスも「トム・シックス監督」として登場。「ムカデ人間は医学的に百パーセント正しい」と豪語。
医師も「うん・・・ひゃくぱーせんとただしい」と同調。バカの国。結局一番マトモなのは、肉奴隷のデイジーちゃんか?
キャラが振り切れすぎて肝心のムカデ人間がオチだけになっちゃった感は否めないが、主人公ビル・ボスの立場ならば、はっぴぃえんどな結末。アホらしくも政治的にジ・エンド。
マッドマックスはメジャーな手法で作り上げた映画なのだろうが、作品は別にマッドがマックスなわけじゃなかった。「うーんマッドだなあ」と思うものはやはり底辺からじわじわと来る。頂上と底辺がそれぞれの手法で新しいものを更新していくのが正しいと思う。
結局、どんなジャンルでもセックス・ピストルズみたいな奴らが登場した瞬間が一番ワクワクする。


ヘイトフル・エイト、ネタバレなし、からの~



『ヘイトフル・エイト』を鑑賞(@新宿ピカデリー)。やはり外さないタランティーノ。
公開中だしミステリーものなのでネタバレ仕様では書きたくないんだが、そこはタリラリラン監督なので、生粋のミステリファンなら怒りそうな「トリック」を堂々と用いている、とだけ記す。
タラ組総登場といった趣の出演者もいいし(サミュエルxカートxクリストフxティムxマドセンxスタントマンのねーちゃん)、モリコーネの音楽も重厚だし(今までみたいにタラがDJやってるようなサントラじゃないのはちょっと残念だが)、70ミリフィルムで撮影したというどかーんとした画面もカッコいい。日本では70ミリをかけられる映画館ってのがないらしいので、そのままの上映が出来ないのが残念。
アメリカの「南北戦争」が背景。ゆえに「リンカーン」のキーワードが大きな意味を持つ。
今回はR-18、つまり成人映画。たしかに強烈な残酷描写はあるが、この人の作品っていつもこんなもんじゃないの?という気がしなくもないんだけど。しかし「賞金首のおばちゃん」が終始、カート・ラッセルにどつかれまくってるのは笑った。フェミニズムからの見地とか、そんなん知らん。
3時間の上映時間中、ほとんどが会話劇だが、ワルそうな奴らがどれだけ本当のことを言っているのかと、緊張感が途切れない。『イングロリアス・バスターズ』の酒場のシーンが延々と続くような雰囲気か。
ということでブログおわりです。と思ったけど、『バスターズ」をこの前観返したらやはり面白かったので、そっちにスライドします。

これは「家族を殺されたユダヤ人の娘がヒトラーたちナチスを皆殺しにする」という歴史的には大間違いの映画なので、『INGLOURIOUS BASTERDS』とスペルミスだらけのタイトルを「文句ある?」と、堂々と掲げている。
世界中で大喝采。ドイツ人もヒトラーは嫌いらしい。
ブラッド・ピットが一応主演だけど、ユダヤ・ハンターのハウス・ランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)が全部持っていってしまっている。バイリンガルで知性を備えた紳士だが、シュークリームでタバコの火を消すゲス野郎でもある。
ランダ大佐を始め、ユダヤ娘ショシャナに恋する戦場の英雄、子供が生まれたことを喜ぶ兵士、酒場でタマを狙い合うシーンが強烈な切れ者のゲシュタポ、ナチであることを誇りに思い堂々と「ユダヤの熊」に撲殺される将校など、あっち側の人物造形のほうが木目細かい。
総統閣下はなぜか白いコートを羽織り、「バスターズ」の存在にビビッてヒステリックに叫び、戦気高揚映画を観てグヒヒヒと笑うゲスなおっさんとして描かれており、これはこれでおもろい。
一方、善玉のバスターズだが、ボスのブラピからして「ナチは人間じゃねえ!手足をバラバラにして内臓を引きずりだせ!」「奴らの頭の皮を百枚持って来い!」と大変野蛮で凶暴。
どちらが善か悪か?といったシリアス方面には捕われずにストーリーは進む。少々バランスは悪いが全然問題ない。ははは。
彼らバスターズとショシャナがタッグすら組まずにナチス皆殺しという、よく考えたらありえない話なんだけど、無理を通せばナチがひっこむ。
映画の中でヒトラー、ゲッペルス、ゲーリングたちは雑巾のように殺されたが、実際の彼らは自殺していて、要するにやり逃げ。
イングロは「こうなればよかったのに」という歴史を描いた作品なんである。
ラストのどす黒い逆転劇にも思わずニヤニヤ笑い。

『ナチスの発明』(武田知弘/彩図社)という本があり、これはナチスドイツが開発した発明品に焦点を当てたもの。
PAなどの音響システム、高速道路、テレビ放送や国民ラジオ、宇宙開発、ジェット機、ヘリコプター、労働者へのバカンス、少子化対策、ガン対策、なんと源泉徴収まで。
ゲルマン民族に対しては大変優しく優秀な政党であったらしい。
デビッド・ボウイはナチに傾倒していた時期があったし、ミック・ジャガーはヒトラーの演説をパフォーマンスのヒントにした。カギ十字のパンク・ファッションも、世間に禍々しい自分を見せつけるための危険なアイテム。セルジュ・ゲンスブールはユダヤ人である自分の立場から、ナチをコンセプトにしたアルバムを作った。
日本も沢田研二やYMO、最近のアーヴァンギャルドまでナチ・イメージを流用するミュージシャンがちょいちょい、途切れない。
ナチからインスピレーションを受けた映画、小説、漫画など数多く、「収容所もの」のゲテモノポルノから手塚先生の「アドルフに告ぐ」までとても幅広い。
ベルリン・オリンピックの記録映画『民族の祭典』を劇場で観たときも、その構築美にはクラクラしたし、これはヤバいとも思った。撮影した女流監督は戦犯とされたが、「わたしはアートを作っただけ」と主張して無罪になった。
怒られそうだが、これほどサブカルチャーに影響を与えた政党はいないのである。ヒトラーのポップスター的な存在感も否定しがたく、かの制服が放つ悪の魅力ってのは確かにある。
日本のナチコスはほとんどゲシュタポで、見てくれが一番カッコいいからなんだろう。高級将校が着ているものは案外シック。要するに、無思想(それも、ほどほどにしたほうがよろしい。ひとつの民族を根絶やしにしても良いという危険な美意識と引き換えのスタイリッシュさなんだから)。
海外のネオナチはMA1とドクターマーチンで武装する。嫌だねえ。
ネオナチが平然と語る「ユダヤ人虐殺はデマ」ってやつ、あれもすごいですよね。
「アベ政権はナチスと一緒だ」とよく言われるが、この本を読むと少なくとも「自国民だけ」は幸福にしようと奮闘していたらしい。てことはアベ政権は、ナチス以下ってことになる。
話が完全にそれました。なんだこれ。




なにもかも際どい・・・赤バックにガスマスクはロメロの「ゾンビ」ですね。

(平山夢明の)DINERへようこそ



悲惨な話が好きで。というより、悲惨な状況をヤケクソ気味にひっくり返していく話が好きなんで、その結果主人公が生きようが死のうが、それはどうでもいい。
平山夢明の『DAINER』がまさにそんな感じのど真ん中。町田康の『告白』、筒井康隆の『銀齢の果て』、中島らもの『酒気帯び車椅子』あたりの読後感に似た高揚感を覚えた。脳内麻薬出まくり。
アルバイトのつもりで報酬目当てに犯罪カップルの片棒を担ぎ、見事にドジって「組織」に捕らえられた主人公・オオバカナコ(大莫迦な子)が送られた先は、殺し屋専門の定食屋「キャンティーン」。
店を切り盛りするのは「ボンベロ」と呼ばれる元・殺し屋。今までウェイトレスとして送られた女は八人。いずれも「使い捨て」。
店にやってくる客たちも、スフレ好きな火薬魔「スキン」、自分を子供の姿に改造した「キッド」、犬歯の入れ歯で相手を噛み殺す「ボイル」、元堕胎医の「ソーハ」、ボンベロに恋する暗殺者「炎眉」、歯に蛇の毒を仕込んだ「ミコト」などなど多彩。ボンベロの相棒は改造闘犬型人間「菊千代」。
ボンベロも当初は「消費」目的でカナコに無茶苦茶な労働を強いるが、カナコが即興で「ダイヤモンドで濾過した最高級のウオッカ(ボスたちが祝いの席で嗜むためのもの)」を隠してしまったり、命がけギリギリのやりとりを続けていくうちに、「こんな女は見たことがない」と次第に彼女に情が移っていく。
この作者の売りといえば人体破壊。殺し屋たちからさりげなく語られる拷問や殺戮の場面は、実にバラエティ豊かにエグい。ただ、微に入り細にわたる残酷描写が痛みを伴って読者を刺激し、現実離れした物語に現実感をもたらせていると思う。
グロテスクなだけじゃない。ここはダイナーであって、出される料理はハンバーガーなどが中心なのだけど、その描写が文字だけなのに絶妙に旨そうなんである。吐き気と同時に食欲も増す。
カナコさん、「んまい」なんて食ってるし、殺し屋どももボンベロの作るメニューには舌を打つ。
猟奇と暴力+グルメ。豊富な銃火器等の知識。殺し屋同士の友情。通してみるとカナコとボンベロのラブストーリーでもある。
しかしこの本が児童書主体の「ポプラ社」から刊行されているというのは、まさに奇跡だな。

著者あとがきの言葉のようにこれは、「殺しにかかってくる」作品。<グゥの音も出ないほど徹底的に小説世界に引き摺りこみ、窒息させるほど楽しませようとしている物語>。
短編集『他人事』や『ミサイルマン』などの陰湿さも好きなのだが(とはいえ人格なのか、平山作品はどこかポップで軽やか。グロポップ!)、『ダイナー』は大藪春彦賞などを受賞した、正面からのエンターテイメント。
実際「殺しにかかってくる」作品群は、いとも簡単にひとが死ぬ。
現実の死や殺人は悲しいことだけれど、表現においては大いに堪能してよろしかろうと思う。
それが、北朝鮮などのがんじがらめ社会や、内紛だらけで「表現なんぞさておき」な中東にはない「文化」である。
ギャングのボスが彼に憧れる少年を「道を外させないため」わざと捕まるところを見せる『汚れた顔の天使』なんて映画もあったけど、我々の感性はもはやそんなにウブちゃんじゃないのだ。
むしろ「うっそでー!」と思う。
こんなテーストのものばかり取り上げているすうさい堂さんなのですが、「この作品で命の重さを知りました」などと書いたところで、それ面白いか?とか、つい思っちゃうわけで。
そんな当たり前のことなら誰でも言えるし、しょぼいブログながらも読んでくれる人を楽しませようとするならば「善い人々がドカドカ殺されちゃって最高です!」くらいのことは書いてしまっていいんじゃないの。と。思う。
『ダイナー』は非常に視覚的にも刺激される小説なので、無国籍なイメージもあり、「洋画」で観てみたい気もする。ボンベロは「マイケル・マドセン」で。





やんちゃマドセンくんの耳切りシーン。

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HN:
すうさい堂主人
性別:
男性
職業:
古本すうさい堂
自己紹介:



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